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外来精神科診療シリーズ 発達障害,児童・思春期,てんかん,睡眠障害,認知症

  • ページ数 : 344頁
  • 書籍発行日 : 2015年8月
  • 電子版発売日 : 2019年9月4日
¥8,800(税込)
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商品情報

内容

精神科臨床における5つの主要な分野である「発達障害」「児童・思春期」「てんかん」「睡眠障害」「認知症」について、エキスパートが外来診療の実際を披露。病いを得た患者に寄り添い、その生きづらさを支援する治療者としてのスピリットとノウハウを伝授。臨床知の詰まった珠玉の「エッセイ」や「心に残る症例」も収載。

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序文

序 精神科臨床医の血と汗の記録

本巻で取り上げているのは,精神科臨床における五つの主要な分野である.発達障害,児童・思春期,睡眠障害,認知症の四つは,四半世紀前までは,現在ほどには重要視されていなかった.現時点での重要性を示す端的な指標は,2013年刊のDSM-5に占める頁数の多寡だろう.嗜癖関連疾患,不安障害とストレス関連障害,気分障害の次に,睡眠障害,発達障害,認知症と続く.

発達障害は,いわゆる知的障害から自閉症が分離されて半世紀が経過してようやく,内実がつまびらかになり,治療と援助の輪郭が見え始めている.その意味でこの分野にたずさわる臨床医の方々は,情熱に満ちた果敢なパイオニアばかりである. 児童・思春期の領域もまた同様に,3,40年前は手探りの状態にとどまっていた.欧米の大学では,成人の精神医学の講座数に比肩する数の小児精神医学の講座があるのに,わが国ではいまだにその数は乏しい.この領域に身を投じた臨床医の先生方も,勇気ある開拓者といえる.

てんかんは,30年前までほとんどの大学精神科,精神科病院で診療されていた.神経精神医学が精神医学になって以後,てんかんは小児科と神経内科に任された.しかし小児科が成人の患者を診続けるわけにはいかず,一方でてんかんを診る神経内科医も減り,患者と家族は苦境に立たされている.本巻でてんかんを取り上げた意義は誠に大きい.

わが国で初めて睡眠障害専門外来ができたのは,1981年久留米大学精神科である.以来わずか30数年しかたっていないのに,現在の睡眠学の充実には目を見張るものがある.本巻にはその知見の成果がたっぷり盛り込まれている.

認知症は,世界に先駆けて超高齢社会に突入したわが国において,将来ますます重要度を増していく.今後,新しい研究と臨床が創出されるのも,わが国においてに違いない.

私は長年,既存の精神科成書には不満を抱いていた.大御所からの論考に,著者の生の声が聞かれず,体温も感じられないからだった.本巻に集めた論文はいずれも,病を得た患者さんの生きづらさを支援する治療者の血と汗の記録である.各論文の著者の息づかいを感じた読者は,必ずや自身の臨床に大きな示唆を得,多大な勇気をもらうはずである.


2015年7月

森山成杉木

目次

I 発達障害

精神科クリニックにおける発達障害診療の現状と課題

自閉症スペクトラム障害の分類,診断,疫学

自閉症スペクトラム障害/アスペルガー障害の治療と支援

ADHDとLDの治療と支援

自閉症スペクトラム障害の生涯発達

発達障害と家族

発達障害の薬物療法

心に残る症例 小児自閉症

エッセイ 発達障害の原因と発症メカニズムにかかわる環境化学物質について

II 児童・思春期

子どもの精神療法

児童・青年期の外来診療の現状と課題─身体技法を基盤にした治療の展開

思春期のうつ病と双極性障害,思春期妄想症

不登校,ひきこもり

依存症,アディクション,自傷行為

虐待・いじめの実情と対応

現代社会における児童・思春期のこころの発達とその病理

心に残る症例 思春期精神科外来で出逢う親子二世代病理

エッセイ ひきこもりの病理と対応

III てんかん

精神科クリニックにおけるてんかん診療の現状と課題

てんかんの診断・治療

小児・成人・高齢者のてんかん治療

妊娠・出産・母乳哺育を望む女性患者への対応

主な抗てんかん薬の特徴,使い方,副作用─新規抗てんかん薬を含めて

てんかんに伴う精神症状,心因性非てんかん性発作の診断と治療

薬物療法以外のてんかん治療─てんかん外科,生活指導,精神症状における留意点と向精神薬の使用

心に残る症例

エッセイ てんかんと自動車運転免許

IV 睡眠障害

精神科クリニックにおける睡眠障害診療の現状と課題

不眠症の診断と治療

過眠症,睡眠時無呼吸症候群,概日リズム性睡眠障害の診断と治療

高齢者の睡眠障害─レストレスレッグス症候群,周期性四肢運動障害,レム睡眠時行動障害

アルコール,カフェイン,医薬品摂取に伴う睡眠障害

睡眠薬・精神刺激薬の処方のコツ─「適正な利用法」と「スムーズな漸減~中止法」

薬物療法以外の睡眠障害の治療─生活指導,精神療法,高照度光療法

心に残る症例 周期性傾眠症の例

エッセイ メラトニンと睡眠─特に「メラトニン受容体同定」と「ラメルテオン」について

エッセイ 睡眠-覚醒とオレキシン─ナルコレプシーからスボレキサントへ

V 認知症

精神科クリニックにおける認知症診療の現状と課題

認知症の分類と診断

認知症のメンタルヘルス─認知症の心理社会的経過と対応

認知症のデイケア,認知症介護者の支援,成年後見制度,終末期医療

アルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症の薬物療法─認知症治療薬の特徴と利用法

軽度認知障害の診断と治療

脳血管性認知症,認知症を伴うパーキンソン病

心に残る症例 心に残る認知症症例

エッセイ 老いのソウロロギーと認知症の臨床

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書籍情報

  • ISBN:9784521740027
  • ページ数:344頁
  • 書籍発行日:2015年8月
  • 電子版発売日:2019年9月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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