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教養としての生命科学

  • ISBN : 9784621301166
  • ページ数 : 170頁
  • 書籍発行日 : 2017年1月
  • 電子版発売日 : 2018年3月30日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥2,640 (税込)
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商品情報

文系理系問わず知識ゼロからでも理解できる大学教養テキスト。

人工生殖、卵子冷凍保存、臓器移植、脳死、再生医療……
人の生命とは何かを科学的に解きながら、近年のニュースで見かける話題を興味深いエピソードとともに、図版を多用し時には他の動物と比較しながら具体的に解説しています。

■ 序文

まえがき

現在,「生命科学」はすべての人にとって必要な教養科目となりつつある.自然科学を物質をめぐる物理科学(物質科学)と生命をめぐる生物科学(生命科学)に分けるとすると,物質科学とその成果が私たちの社会に与えるインパクトははかり知れない.望む,望まないにかかわらず,私たちの生活は物質科学の成果の基盤の上に成り立っている.情報入手機器(テレビ・スマホ),交通手段(車・バス・電車・飛行機),家電品(冷蔵庫・掃除機・電子レンジ),しかりである.

特に,20世紀の前半には,量子力学という物質の中の素粒子などの微少な世界での物理学で大きなbreakthough(ブレイクスルー,短期間にその分野が大発展すること)があり,その結果半導体が発明されて,コンピュータの創出に結びついた(しかし,同時に原子爆弾や水素爆弾のようなものまで出現した).それに対して,「生命科学」の一般社会に対するインパクトは比較的弱かったかもしれない.しかし,20世紀の後半に,遺伝子についての分子生物学の分野で大きなブレイクスルーがあり,それ以後,生命科学は,すべての分野で,爆発的な発展を遂げてきて,現在にいたっている.

そのお蔭で,今日では,生命科学に関する用語が日常的に新聞に頻繁に現れる状況になっている.人工生殖・体外受精・代理母・卵子冷凍・クローン動物・遺伝子組換え植物・遺伝子治療・万能細胞(幹細胞)・脳死・終末期医療・安楽死と尊厳死など限りがないほどである.しかしこれらのそれぞれの事項については,フルスピードで進んでいるため,社会や法律が追い付いていない.各自がそれらに対応する時には,まだ社会的な答えはなくて各自で決断しなければならない状況である.

例えば,心臓移植に対して,多くの方が再生医療として進めることには賛成であるにもかかわらず,脳死体から心臓を摘出して移植医療を行うことには賛成ではない.しかし,心臓移植に関しては,死後移植は無理で,今のところ,脳死移植しか道はないのである.このように,各自がそれぞれの決断をする時に,それぞれの事項に対して,正確な知識は必要となる.脳死はどのような状態なのか,正しい理解が必要とされる.

私は,さまざまな大学で文系・理系の非生物系の学生にも,生命科学の講義をしている.その経験で,学生たちの現在の生命科学に対する強い興味を実感している.講義の後には,毎回,意見を書かせているが,多くの学生たちは,単なる学問というよりは,社会人として身に着けておくべき知識として興味をもっているように思われる.その中で,本書『教養としての生命科学-いのち・ヒト・社会を考える』を書くことを決意した.

内容は,生命・ヒト・社会に分かれている.第1,第2章では生命の基礎を,第3章ではヒトについての生命科学立場からの考察を,第4章では社会に影響を与える生命科学について解説している.生命科学には,形而上学的な言葉ではなく「ヒトの本性」に迫る責任があり,その視点からヒトについて論じている.ヒトとチンパンジーの遺伝子は98%同一なのにヒトのみが言語をあやつり,地球上に文明を持ち込んで特別な存在になっている.このことを考える上で,脳の発達を抜きには理解できないという視点である(第3章).また,社会にインパクトを与える生命科学には,命をモノ,お金に変換させる怖さがある(第4章).

私は,現在の生命科学のさまざまな問題に触発されて,ヒトについて,また社会に影響を与えるさまざまな生命科学について学んでみようと思う一般の方・大学生・中高の先生方などを対象にしてこの本を書いた.ヒトについて考えたい方は,また,現在の社会に影響のある生命科学について知りたい方は,いきなり最初からそれぞれ第3章や第4章を読んでもわかるように書いている.その後,もっと生命の基礎からも学びたくなれば,第1,第2章を読む方法もある.もちろん,最初の基礎から本格的に学ばれる場合は,もっと嬉しい.生命のみにとどまらずヒト・社会とテーマが続いているので,生物系の方々にもおおいに役立つことと信じている.

地球上で動物達は,姿形も異なり,行動戦略も異なり,それぞれ棲み分けを行っている.また,「食う/食われる」の関係も含め,互いに共存・共生し合って,それぞれが命をつないでいる.私たち人間もそれらの仲間である.このことを肝に銘じて,「人間中心主義」に心をいためながら,私たちの生き方を皆さんと考えることにもこの本が役立つことがあれば嬉しい.

本書の出版にあたり,丸善出版の関係各位のご協力とともに,企画・編集部第2部の小林秀一郎氏,松平彩子さんによる数々の有益な助言・支援には心より感謝申し上げたい.また,原図の作製には,妻の和子の協力も得たことに対してお礼申し上げる.


2016年11月

小泉 修

■ 目次

1章 いのちの基礎

1-1 生体高分子

1-1-1 タンパク質:生命の基礎

1-1-2 核酸:遺伝子の働き

1-1-3 脂質、糖質:もう2つの生体高分子

1-2 生命の階層構造:分子から細胞を経て個体・生態系まで

2章 いのちの働き:システム(系)における細胞連携

1-1 内分泌系:いのちの恒常性

2-2 免疫系:いのちの防衛

2-3 神経系:こころの基本

2-3-1 神経情報

2-3-2 電気伝導

2-3-3 化学伝達

2-4 感覚系:こころの外界への窓

2-4-1 感覚の一般論

2-4-2 視覚・味覚・嗅覚の仕組み

2-4-3 感覚の分子機構

2-5 運動系:外界への反応

2-5-1 筋収縮

2-5-2 興奮収縮連関の仕組み:細胞・組織機構

2-5-3 興奮収縮連関の仕組み:分子機構

3章 ヒトの生命科学:ヒトについて考える

3-1 生命の歴史とヒトの歴史

3-2 ヒトの心の座,脳を考える

3-3 ヒトの言語現象と脳

3-4 ヒトの睡眠と夢

3-5 ヒトの向精神薬と脳

4章 ヒトと社会:社会にインパクトを与える現在の生命科学

4-1 人工生殖をめぐる諸問題

4-2 遺伝子操作とクローニング

4-3 臓器移植と脳死をめぐる諸問題

4-3-1 臓器移植の諸問題

4-3-2 脳死の生物学

4-4 再生医療の未来

4-5 新しい環境問題,環境ホルモン

■ 特記事項

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