臨床栄養全史

大熊 利忠 (著)

羊土社

  • ISBN : 9784758109062
  • ページ数 : 279頁
  • 書籍発行日 : 2019年2月
  • 電子版発売日 : 2019年6月14日
  • 判 : 四六判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥2,420 (税込)
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商品情報

「経腸栄養の起源は古代エジプト・ギリシャにあり。その方法はまさかの?」

「生理食塩水が最初に用いられたのはあの疾患の治療だった?」その他、経腸栄養法の変遷、輸液製剤の発展など、思わず誰かに話したくなるような、臨床栄養の教養を身につけませんか?

■ 序文

はじめに

「臨床栄養」という言葉は現在専門領域で普通に使われているが、一般には比較的新しい言葉である。「臨床栄養って何をするの?」と聞かれることが多く、世間の人々には未だ馴染みがない。

私が医師として大学の医局に入った1967年頃は、栄養管理という概念がそれほど浸透していなかった。輸液製剤にしても生理食塩水、リンゲル液、5%ブドウ糖液、それに10%総合アミノ酸液100mLのガラスアンプル製剤が使用されていた。

経管栄養剤のほとんどは、それぞれの病院の厨房で作られたミキサー食や経管栄養食と呼ばれるもので、それらが一般的に投与されていた。

一方外科領域では、手術手技の進歩とともに次第に侵襲の程度も大きくなり、食道がんの根治術、膵頭十二指腸切除術などリンパ節郭清も広範囲になり「拡大郭清」という言葉まで出現した。さらに心臓血管系の大手術も可能となり、手術侵襲が大きくなるにつれて栄養管理の重要性が認識されるようになり、高カロリー輸液(完全静脈栄養法)の開発によって急速に「臨床栄養」という概念が浸透し、この言葉が使われるようになった。しかし、新しい方法が考案されるとともにその合併症が起きるのも当然のことであり、そのために「栄養管理チーム」すなわち nutrition support team(NST)が発展し、今日の栄養療法の形が形成されてきた。

栄養士においてもこれまでのように厨房にこもって仕事をしている時代ではもはやない。実際に臨床現場に足を運んで患者の状態を観察しないとしっかりした栄養管理ができないという認識が広まり、2001年9月に管理栄養士としての資格、カリキュラムが大幅に改正された。

学会でも日本栄養・食糧学会をはじめ、日本外科代謝栄養学会や新しくできた日本静脈経腸栄養学会などの発展とともに、それらの学会による専門療法士の認定制度などが確立した。また、厚生労働省によりNSTに対する診療報酬加算も行われ、国を挙げて栄養療法に対する推進がなされ、今日では一種のブームになっていると言っても過言ではない。

それに伴い巷には数多くの栄養管理に関する専門誌が出回っているが、「臨床栄養」に関するまとまった歴史書は未だ目にしない。

新しいことを始めるには、それまでの歴史をしっかりと吟味したうえで次の方向を判断することが重要であると常に言われている。

そこで、私自身の「臨床栄養」に関する歴史的知識を整理するとともに、今後のこの分野の進むべき路を自分なりに考え文章に残しておきたいという思いでコンピューターに向かった。

実を言うと2017年2月『臨床栄養と我が人生』を熊日出版から上梓した。これは私の最初の単独執筆の書籍であったが、未だ言い足りないことがいっぱいある。もう少し纏まったものを作りたいと思ったのが、本書執筆の動機である。皆様のお役に立つことがあれば幸いである。


2019年1月

■ 目次

第1章 経腸栄養法の変遷

経腸栄養はなぜ重要なのか

古代エジプト・ギリシャ時代

その後19世紀まで

19世紀〜今日まで

栄養投与チューブの変遷

経腸栄養剤の変遷

成分栄養剤の開発

低残渣栄養剤全盛時代

第2章 非経腸栄養法の変遷

非経腸栄養とは何か?

黎明期の輸液

コレラの蔓延と輸液

第3章 血液循環生理と代謝及びストレス反応の解明

血液循環生理の解明

グルコース代謝の解明

カスバートソンによるストレス反応の研究

ムーアによる損傷からの回復過程の研究

第4章 完全静脈栄養法の開発

ローズの功績

ダドリックのTPN開発へのチャレンジ

無菌的投与方法

高張糖液投与に関する問題

メイラード反応の抑制

低リン血症について

栄養素としての脂肪投与

微量元素とビタミン

投与器具の開発

リフィーディング症候群

第5章 生理食塩水の変遷

輸液とは何か?

コレラの蔓延とラッタの食塩水静注治療

ハーマンとスティーブンスのコレラ研究

天才オーシャナジーの業績

ラッタによるコレラの治療

マッキントッシュの報告

食塩水治療の失敗と復活

ハンバーガーのin vitro実験

「生理食塩水」の使用と問題点

生理食塩水は本当に「生理的」か?

「生理食塩水」が生理的ではないわけ

生理食塩水の酸性度を探る

生理食塩水、balanced crystalloidsそしてnew balanced crystalloids?

高クロール血症性アシドーシスは本当に有害か?

第6章 輸液製剤の発展

理想的な輸液製剤とは?

各輸液製剤の特性

生理食塩水の動物実験での検討

健常成人ボランティアでの検討

周術期の輸液管理

希釈性高クロール血症性アシドーシスの胃腸機能への影響

ICU重症患者の蘇生液管理

第7章 ERASプログラムへの取り組み

ERASとは何か?

目的指向型輸液療法

術前の水分管理

術中の水分管理

術後の水分管理

第8章 静注用脂肪乳剤の開発

脂肪乳剤と必須脂肪酸欠乏症

脂肪乳剤開発における日本人の役割と米国での状況

SOFE製剤の副作用とその対策─新しい脂肪乳剤の開発

n-3系多価不飽和脂肪酸(PUFA)のメカニズム

脂肪乳剤の血中からのクリアランス

日本における脂肪乳剤の使用状況

第9章 静注用アミノ酸製剤の開発

エルマンのアミノ酸の経静脈投与

マッデン・SC とホーエ・EE

成人のタンパク質最低必要量の算出

TPN用アミノ酸製剤の開発

特殊処方のTPN用アミノ酸製剤

第10章 日本静脈経腸栄養学会の歩み

おわりに

参考文献

人名索引

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