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MRIに強くなるための原理の基本やさしく、深く教えます

山下 康行 (著)

羊土社

  • ISBN : 9784758111867
  • ページ数 : 166頁
  • 書籍発行日 : 2018年3月
  • 電子版発売日 : 2018年9月28日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥3,850 (税込)
ポイント : 210 pt (6%)

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商品情報

世界で一番わかりやすい…?!MRIの原理を知って撮像・読影に強くなれる入門書が登場!

難しい理屈は最小限にし、豊富なイラストでやさしく解説!MRIを読影する人、機器を操作する人、あるいは基礎から見つめ直したい人など…。本書を読めばMRIの解釈の幅が格段に広がります!

■ 序文

はじめに

私はMRIの画像を見るようになってから,かれこれ30年になりますが,いまだにMRIは難しいなと思っています.あまりの難しさゆえに,最近では完全にブラックボックス化してなんだかよくわからないけど磁石を使っていろんな画像がとれるのが,MRIだと思っている人が大部分だと思います.おそらく,日常臨床においてはそれでも何とかなるとは思いますが,ちょっとMRIをかじるとたちまち壁にぶつかります.MRIはCTと違って画像にさまざまのファクターが絡んできます.だから逆にいろいろのことがわかるのですが,出てきた画像をどう解釈するか悩むことも少なくありません.

MRIが世のなかに出たころはみんな必死で勉強していましたが,MRIの進歩は早く,なかなかついていけません.勉強しようにも世のなかにはMRIの基本的なことを丁寧に説明してある本はなく,みんななかなかスタートが切れないでいるようです.

そんな中,本書はこれからMRIを勉強しようという人のために,数学も物理も苦手な臨床医がテーマをMRIの基礎に絞って書いた本です.できるだけ図解し,何度も何度も推敲を重ね,わかりやすい表現にしたつもりです.おそらく世界で一番わかりやすいMRIの本ではないかと思います.しかし,同時にMRIの本質にもかなり深いところまで迫っているのではないかとも思っています.MRIを読影する人あるいは機器を操作する人,あるいはもう一度基礎からMRIを見つめ直したい人など,一人でも多くの人にMRIをより理解してほしい,そんな思いで本書を執筆しました.本書を読めばMRIの解釈の幅が格段に広がることを請け負います.

最後に,何度も何度も原稿を読んでいただいて,最後には誰よりもMRIをわかるようになられた編集者の庄子美紀さん,ゲラを読んでいろいろと意見をくれた熊本大学の若手医師の皆さん,愉快な挿絵を書いてくれたメディカルアーツ代表 橋本ユリコ氏に心より感謝を申しあげます.


2018年3月

山下 康行

■ 目次

はじめに

Color Atlas

Lesson 0 MRIを学ぶ前に

1 MRIとは?:CTとの違い

2 MRIとCTはどのように使い分けたらいいのですか?

3 静磁場磁石と1.5テスラ,3テスラMRI

4 MRIはどのように読影するの?

5 MRIって体に害はないの?

6 数学や物理が苦手でも,MRIは理解できますか?

Lesson 1 プロトンは磁石〜MRIは生体のプロトンの磁石の性質(スピン)を利用している

1 プロトンは電荷をもって回転し,磁場をつくる

2 MRIは水と脂肪の中にあるプロトンを画像化する

Lesson 2 磁場の中でのプロトンの挙動〜コマのように回転し,上向きの磁石となる

1 磁場の中でプロトンは上向きと下向きの磁石にわかれて猛烈な速さで回転している

2 MRIでは強い磁場が必要

Lesson 3 磁気共鳴現象とは...〜磁場の中のプロトンにRFパルスを印加することによって共鳴→励起→緩和が起こるプロセス

1 磁気共鳴現象の大まかな流れ

2 まず,スピンが共鳴して励起が起こる

3 励起されたスピンに何が起こるか

4 エコー信号の発生

Lesson 4 緩和とは...〜励起されたスピンが元の状態に戻る過程

1 緩和は励起されたスピンが元に戻る過程である

2 緩和は縦緩和と横緩和に分けられる

3 縦緩和は横緩和より時間がかかる

4 緩和値が組織でなぜ異なるのか:少し詳しい説明

5 磁場の強さで緩和値は違いますか

Lesson 5 MRIの基本撮像法〜180°パルスを使うspin echo法

1 エコー信号を発生させるために必要な180°パルス

2 Spin echo法とは

3 緩和とspin echo法の関係について

4 Spin echo法の撮像時間

Lesson 6 T1強調画像とT2強調画像

1 TRとTEの長さを変えてT1,T2強調画像を得る

2 実際のspin echo法でのパラメータの設定

Lesson 7 組織と信号強度〜読影のキモ

1 画像コントラストは主にプロトン密度と組織固有のT1,T2値で決まる

2 MRIの信号強度の具体的な解釈

3 粘稠な液体:T2強調画像の信号強度が低下する

4 磁性体が存在する場合:局所磁場が乱れて信号強度に変調をきたす

5 脳出血(血腫):信号が経時的に変化する

6 石灰沈着部:稀に高信号となることがある

7 腱などが角度によって高信号となることがある(magic angle効果)

8 悪性と良性の病変はMRIの画像で鑑別が難しいことも多い

Lesson 8 エコー信号をコイルで受信する

1 MRIは受信コイルで信号をキャッチする

2 MRIのコイルには静磁場コイル,RFコイル,傾斜磁場コイルの3種類がある

Lesson 9 傾斜磁場によって信号発信の位置を探る

1 傾斜磁場とは何か

2 スライスの選択はRFパルスと同時にスライス選択傾斜磁場をかける

3 位相エンコードでは強さを変えて傾斜磁場をくり返す

4 周波数エンコードは信号受信と同時に行う

5 傾斜磁場によるスピンの位相の分散と収束

Lesson 10 MRIの急行列車〜傾斜磁場を使うgradient echo法

1 Spin echo法とgradient echo法の違い

2 Gradient echo法では短時間撮像が可能

3 Gradient echo法は磁場の不均一に敏感

4 Gradient echo法でもT1強調画像やT2強調類似画像を得ることができる

Lesson 11 k空間はMRIのデータセンタ

1 フーリエ変換によってエコー信号を周波数の関数に変える

2 位相エンコードの数だけ受信をくり返してk空間を充填する

3 k空間の中心部は画像のコントラストを決定し,辺縁部は細かい輪郭情報を決めている

4 k空間をうまく使うことで撮像時間の短縮が可能である

5 Fast spin echo法は大幅な時間短縮が可能

6 EPI法はk空間を一挙に充填させる超高速撮像法

Lesson 12 MRIで多数の断面を撮像する

1 MRIでは一度にたくさんのスライスを得ることができる

2 三次元撮像ではスライス選択においても位相エンコードを使うため,撮像時間は長い

3 三次元撮像は強い信号の薄いスライスの画像が得られる

4 MR angiographyやMRCPでは三次元で撮像した画像から必要なデータを抽出している

Lesson 13 プレパルスで画像にスパイス〜画像に特徴的なコントラストを与えよう

1 Inversion recovery法で,ユニークなコントラストの画像を得る

2 脂肪抑制画像には大別すると2つの方法がある

3 飽和パルスによって邪魔な信号を消す

Lesson 14 MR angiography〜造影剤なしで血流を描出できる

1 Gradient echo法では血管が白く見える

2 頭部MR angiographyでは三次元のgradient echo法を使う

3 体幹部や四肢のMR angiographyでは造影剤を使うこともある

Lesson 15 MRIの造影剤は磁性体です

1 Gd造影剤はプロトンの緩和を促進する:Gd3+は自分では光らない

2 常磁性体は原子の中の不対電子によって強力な磁性を発揮する

3 造影剤は濃過ぎると逆に信号が低下する

4 MRIでもCTのように造影ダイナミック撮影が可能である

5 超常磁性酸化鉄:T2強調画像で使う造影剤

6 MRIの造影剤の安全性

Lesson 16 拡散強調画像

1 拡散強調画像では動きの悪いプロトンが光る

2 拡散強調画像では拡散検出磁場を使用して,拡散の大きさを測定する

3 拡散の程度を数値化する

4 拡散強調画像の応用

Lesson 17 MRIの厄介者:アーチファクト

1 動きによるアーチファクト:位相方向に発生する

2 折り返しによるアーチファクト:撮像範囲が被写体より小さいために起こる

3 磁化率アーチファクト:静磁場のひずみによって起こる

4 化学シフトアーチファクト:水と脂肪の境界面に見られる

5 その他のアーチファクト

付録 より高度な撮像テクニック

1 MRCP:脂肪を抑制して水を画像化する

2 化学シフト画像(Chemical shift imaging):少量の脂肪の検出に有効

3 スペクトロスコピー:生体成分の分析ができる

4 遅延造影は障害心筋を教えてくれる

5 Keyhole imaging:k空間を上手に使ってダイナミックMRIを高速化する

6 パラレルイメージング:複数のコイルを使って撮像時間を短縮する


索引

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