目で見る感染症

  • ページ数 : 167頁
  • 書籍発行日 : 2015年6月
  • 電子版発売日 : 2016年4月15日
¥4,620(税込)
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商品情報

内容

見ためでここまで診断できる!感染症の画像アトラス

目で見た診断ポイントが凝縮!正しい診断に導くための炎症所見・検査所見の見かたを解説。
感染症を“素早く確実に”診断できる力がつきます。

序文

中部病院が米国の古きよき医療を実践し,グラム染色,および血液培養を駆使した感染症の迅速診断という実績を築いてきたことがあげられる.また琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)においても,「感染症」を講座名の第一に掲げ,開院以来30 年以上にわたってさまざまな感染症に関する診療,および研究を継続している.

このような背景の下,2013 年5 月に琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)の田里大輔医師が,「できる!見える!活かす!グラム染色からの感染症診断」というタイトルの書籍(羊土社)を出版した.この本は羊土社の「レジデントノート」誌に掲載されたグラム染色に関する連載を集積し,さらに加筆したものである.この本は,2013 年の日本感染症学会総会で大変注目を集め,現在も好調な売り上げを維持している.

グラム染色が若手医師の興味を引くのは,顕微鏡の世界が目の前に明らかにされるからだと感じている.グラム染色にて起因菌を特定するという米国の古きよき時代の医療は,レジデントがグラム染色を実施することをClinical Laboratory Improvement Amendments(CLIA,臨床検査室改善法)が禁止している現在の米国では消滅した.また米国の医療現場では,医療費抑制目的に保険会社主導で各種ガイドラインを作成し,安価で画一的な治療を推奨している.起因菌を確定することなく,広域抗菌薬を選択する風潮には医療訴訟の多さも影を落としている.これらの結果として,わが国とは比較にならないほど,さまざまな耐性菌の増加を招いている.

グラム染色の単行本を出版させていただいた後に,「目で見る感染症」という企画が頭に浮かんだ.グラム染色の世界は美しい.しかし画像診断も面白いし,身体所見のみで診断可能な感染症も多々あることも事実である.

ただし「目で見る感染症」といっても,画像診断だけで何冊も本がまとまるし,また皮膚の所見だけでも厚い本が仕上がることとなる.そのため今回はすべてを網羅することを避け,比較的頻度の高い疾患を対象に,「目で見る感染症」を主題として編集させていただいた.症例の多くは,沖縄県で経験したものであり,主として琉球大学医学部附属病院,および沖縄県立中部病院の先生方にご執筆いただいた.もちろん多くの先生方がもっと印象的な画像をお持ちのことと思うものの,沖縄県の感染症診療のエッセンスの詰まった本書が少しでも皆様の参考になれば,編者として大きな喜びである.


2015年5月

編者を代表して
琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
藤田次郎



目次

総論 感染症を視覚的にとらえる

1章 口腔所見・喀痰所見からの感染症診断

1.感染症の口腔内所見 カンジダ,化膿性扁桃炎,副鼻腔炎(後鼻漏),インフルエンザ

2.成人ヘルパンギーナ

3.喀痰所見から紐解く呼吸器感染症① レジオネラ肺炎

4.喀痰所見から紐解く呼吸器感染症② 肺炎球菌性肺炎

2章 爪・皮膚所見からの感染症診断

1.カテーテル関連血流感染症

2.感染性心内膜炎

3.爪の感染症 爪真菌症(爪白癬),爪疥癬,緑色爪

4.皮膚軟部組織感染症① 帯状疱疹

5.皮膚軟部組織感染症② 丹毒

6.皮膚軟部組織感染症③ 蜂窩織炎,壊死性筋膜炎

7.皮膚軟部組織感染症④ 疥癬

8.皮膚軟部組織感染症⑤ 市中感染型MRSA感染症

9.リケッチア感染症

3章 関節所見,およびリンパ節所見からの感染症診断

1.化膿性関節炎

2.結核性リンパ節炎

3.猫引っ掻き病

4章 呼吸器感染症の診断

1.呼吸器感染症の画像所見① マイコプラズマ肺炎

2.呼吸器感染症の画像所見② アスペルギルス呼吸器感染症

3.呼吸器感染症の画像所見③ ニューモシスチス肺炎

4.エキノコッカス症

5.ウエステルマン肺吸虫症

5章 消化器感染症の診断

1.消化管感染症の内視鏡所見① カンピロバクター腸炎,サルモネラ腸炎,クラミジア直腸炎

2.消化管感染症の内視鏡所見② アメーバ性大腸炎,偽膜性腸炎

3.食道の感染症 食道カンジダ症,サイトメガロウイルス食道炎,ヘルペスウイルス食道炎

4.腸の感染症① 腸結核,腸管MAC症

5.腸の感染症② サイトメガロウイルス腸炎

6.肝臓の感染症 肝膿瘍,肝アメーバ

7.Whipple 病

8.胆道感染症 急性胆管炎,急性胆嚢炎

9.結核性腹膜炎

6章 HIV関連感染症の診断

1.HIV関連感染症① 急性HIV感染症

2.HIV関連感染症② 梅毒

3.HIV関連感染症③ カポジ肉腫

4.HIV関連感染症④ 尖圭コンジローマ

5.クリプトスポリジウム症

7章 寄生虫疾患の診断

1.目で見る寄生虫疾患① 糞線虫症(呼吸器疾患)

2.目で見る寄生虫疾患② 糞線虫症(消化器疾患)

3.目で見る寄生虫疾患③ イソスポーラ症

4.目で見る寄生虫疾患④ アニサキス症

5.目で見る寄生虫疾患⑤ マラリア

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書籍情報

  • ISBN:9784758117746
  • ページ数:167頁
  • 書籍発行日:2015年6月
  • 電子版発売日:2016年4月15日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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