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内科医のための やさしくわかる眼の診かた

若原 直人 (著)

羊土社

  • ISBN : 9784758118019
  • ページ数 : 231頁
  • 書籍発行日 : 2017年1月
  • 電子版発売日 : 2018年3月16日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥4,070 (税込)
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商品情報

これまでなかった 内科医目線の眼科本!

「眼に関することとなると思考停止…すぐに丸投げ…」を解消!!眼科のことが知りたい全ての内科医に、専門の検査機器がなくてもできる眼科診療の基本とコツ、プライマリケアで役立つ知識を解説します。

■ 序文

はじめに

1 内科医が眼科に転科してわかったこと

私は医学部卒業後,12年間にわたり内科医をしていました.内科医時代は,沖縄県立中部病院で研修医時代を過ごし,内科のなかのサブスペシャリティーはもたず,沖縄県西表島東部診療所や亀田総合病院在宅医療部などで,主として総合診療をおこなってきました.総合診療とはいっても当時の私にとって,眼科の占める割合など1%以下であることは間違いありません.

私が眼科に転科した個人的理由はさておき,眼科には想像もしていなかった世界が広がっていました.覚悟はしていたものの,特に最初の半年は何もできず,ただ茫然と立ち尽くしていたのを鮮明に覚えています.


文化人類学によると,ある文化に特有な事象はその文化に属する人間には意識されにくく,したがって記録されにくいため異邦人によって記述されるそうです.幕末に来日した欧米人は,当時の日本の文明が欧米の文明とはあまりに異質であったため,おどろきのあまりその特質を記述せずにはいられなかったそうです.眼科に転科したばかりの頃の私はまさに異邦人でした.


眼科は非常に特殊性のつよい診療科です.自分としては総合診療にはそれなりの自信をもっていました.しかし眼科だけはよくわからない.カルテを読んでも理解できない.内科医時代はそう思っていました.周りに大勢いた総合診療を志向する諸先生方も同様であったように思います.

眼科は,その特殊性ゆえに非眼科医の先生方にとってブラックボックス化している傾向があります."少し風邪気味","ちょっと転んですりむいた",程度の軽症例であっても眼科に丸投げとなるケースがみられます.眼にかかわることとなると思考停止してしまうのです.


総合診療に意識が高く,眼科のことも知りたがっておられる先生方は少なからずおられます.昨今多岐にわたる診療分野で初心者(医師ですが)を対象とした入門書が多数出版されていますが,非眼科医対象の眼科本はわずかです.内科と眼科双方の経験から,ブラックボックス化した眼科という特殊な壁に風穴を開けられないだろうか.そんな思いがこの本の出発点です.眼科という分野への理解が深くなるほど,眼科医と非眼科医とのディスカッションの質も高くなるはずです.


では,どのような本にすれば眼科を理解してもらえるのでしょうか.かつて私がそうであったように,非眼科医は眼科医が考えている以上に眼科のことを理解していません.かなり基本的なことまで説明しないと理解してもらえません.医学部学生向けの眼科本や,眼科研修医向けのポケットサイズの眼科本もありますが,いずれも眼科転科を決意したころの(まだ内科医であった)私には読破不能でした.理解できないから読み通せないのです.理解できない眼科本など非眼科医にとっては無用の長物です.


眼科医と非眼科医を区別する決定的違いは,"細隙灯所見"と"眼底所見"がとれるか否かです.細隙灯所見と眼底所見は眼科医としての超基本ですから,既存の眼科本はどうしてもそこから抜け出せないように感じます.しかし残念ながらどのような本であっても読んだだけでは絶対に所見をとれるようにはなりません.誰でも6カ月眼科をローテーションすればかなり理解できるようになりますが,それは現実的ではありません.非眼科医が眼科にかけられる時間は少ないため,理解が難しいと思われる細隙灯所見や眼底所見を詳述するのは避けるべきと考えました.むしろ,「細隙灯所見や眼底所見がとれなくてもここまで理解できる」という視点の本にしたいと考えています.細隙灯所見,眼底所見の理解には実際の臨床経験が必須ですが,そんな時間をとれる非眼科医は皆無だからです.


眼科に転科したばかりでろくに所見もとれなかった頃,そもそも眼科がなにひとつわからず茫然と立ち尽くしていた私が"へ~そうなんだ"と少しずつ理解していったこと,内科医としても興味をもてたこと,総合診療にも役立つと感じたことを,超基本的なところまでとことん落とし込み,読めば誰でも必ず理解できる,あくまで内科医目線で書いた眼科本にしたい.そんな思いでこの本を執筆いたしました.



2 この本の適応と禁忌

この本の対象読者と非対象読者は以下の通りです.


この本の適応(対象)

・眼科のことをちょっとでも知りたい眼科以外の医師

・眼科診療経験が1年未満の眼科医・視能訓練士

・眼科診療に携わるコメディカルの方々


この本の禁忌(非対象)

・眼科診療経験が1年以上の眼科医

 ㊟この本は非眼科医の先生方が理解しやすいことを第一に記述していますので,ところどころ例外事項を端折るなど,厳密には間違った記述になっている部分があります.



3 この本の利用法

目次を特に充実させました.できるだけ興味をもっていただけるようなタイトルにしてあります.どこから読んでいただいてもわかるように,同じことをくり返し記述している部分もありますし,すでに説明してある部分は,p◯◯参照と参照ページも多数紹介してあります.



4 眼科の鑑別診断について

よくある眼科症状に充血があります.充血の鑑別診断にもいろいろあるわけですが,究極的には細隙灯・眼底所見をとることが正確な鑑別診断につながります.この本は細隙灯所見や眼底所見がとれなくてもここまでわかる,というのをコンセプトにしているので元も子もない話なのですが.


しかし,よくある結膜炎以外のその先を頭の片隅においておくことはとても重要です.残念ですが,眼科の鑑別診断において,細隙灯や眼底所見なしに正しく鑑別を進める魔法などありません.それでもそこで思考停止するのではなく,細隙灯や眼底所見がわからないなりに,どこまで思考をめぐらすことができるか,その辺りにはこだわりました.難しいと感じられてもぜひ読みとおしていただければ幸いです.必ず何か得るものがあると思います.


眼科医であっても,小児・認知症の方・介護度の高い方には,正確な細隙灯所見・眼底所見をとることはできません.しかし,よくある疾患以外のその先を知っているから,それなりの対応ができるのだと思います.総合診療の最前線ともいえる診療所には,CTやエコーがない場合も多いでしょう.皆さん限られたモダリティのなかで創意工夫されているはずです.どうか眼科の壁の一歩先をのぞいてみてください.


2016年12月

若原 直人

■ 目次

第1章 目と目のまわりの解剖 編

§1 目の解剖

1 角膜は厚さ0.5mm

2 ぶどう膜は,虹彩・毛様体・脈絡膜の3つ

3 水晶体~小さいけれど眼科医にはとても大きくみえる

4 眼科ではメジャーな硝子体

5 網膜は脳とつながっている

6 視神経乳頭は直径1.5mm


§2 目のまわりの解剖

1 涙道~通水試験で閉塞をみる

2 4つの直筋+2つの斜筋=6つの外眼筋

第2章 眼科超コモンディジーズ 編

§1 緑内障~眼圧を測れなくても急性緑内障発作は診断できる

1 当直医のカルテで緑内障発作を診断する

2 急性緑内障発作とは

3 あなたは緑内障がありますか?という問診

4 あなたは緑内障ですので白内障手術をしましょう

5 緑内障全体を俯瞰してみる


§2 糖尿病網膜症~眼科医は眼底出血とはいわない

1 まずは3つに分類しよう

2 眼科医は眼底出血とはいわない

3 糖尿病黄斑浮腫をおさえよう

4 検査は3つ

5 治療も3つ

6 血管新生緑内障はやっかい


§3 屈折 ~あなたはどれくらいの近視ですか?

1 視力表記には屈折の基本がつまっている

2 遠視は遠くは見えるのか?

3 近視は近くは見えるけれど遠くは見えない

4 乱視~眼球をラグビーボールに例えて考える

5 レーシックで老眼が治る日はくるのか

6 弱視とロービジョンの違いがわかりますか?

第3章 眼科救急とよくある眼症状 編

§1 眼科救急

1 特に気をつけるべき眼科救急はこの4つ

2 気をつける眼外傷はこれだ

3 網膜動脈閉塞症と網膜静脈閉塞症


§2 よくある眼症状

1 眼が赤い

2 飛蚊症~飛蚊症と網膜剥離の関係

3 眼が痒い

4 流涙

5 視野異常

6 複視

7 変視~本来まっすぐなものが歪んで見える

8 夜盲~胸が苦しくなる問診

第4章 検査 編~眼科医はふだん何をしているのか?

§1 眼科診察室でやっていること~細隙灯と眼底検査のマスターは眼科医としての第一歩

1 問診したら細隙灯顕微鏡で前眼部をみる

2 細隙灯の次は眼底検査


§2 眼科検査室ではこんな検査をしている

1 視力と眼圧は目のバイタルサイン

2 RAPDとは?~対光反応で視神経機能を診る

3 今や眼科診療に欠かせないOCT

4 2種類ある視野検査

5 蛍光眼底造影

6 眼科にもエコーがある

第5章 全身疾患と眼科 編

§1 全身疾患と眼科

1 甲状腺眼症~眼球突出よりも眼瞼後退をみよう

2 けっこう怖いステロイド緑内障

3 アトピー性皮膚炎に眼科医は身構える

4 Stevens-Johnson症候群(SJS)~患者は眼科的後遺症で苦しむ


§2 ぶどう膜炎

1 原因は何でもあり

2 ぶどう膜炎の分類

3 ぶどう膜炎の診断~存在診断は簡単,原因診断は難しい

4 ぶどう膜は血流が豊富

5 治療はステロイドが中心

第6章 眼科いろいろ 編

§1 眼科検診

1 目的① 緑内障を見つける

2 目的② 動脈硬化を見つける


§2 加齢黄斑変性 〜加齢黄斑変性にはサプリメントが効く

1 50歳以上の日本人の1%に加齢黄斑変性がある

2 ここでも出てくる新生血管

3 エビデンスのあるサプリメント


§3 白内障 〜あなたも白内障手術を誤解している

1 やってみたら白内障手術は難しかった

2 白内障手術の実際~水晶体嚢の温存がカギ

3 白内障手術の功績~白内障は世界の失明原因第1位

4 白内障手術の歴史~バッハも受けた白内障手術


§4 コンタクトレンズ〜知っていそうで知らないコンタクトレンズ(義眼の話まで)

1 眼鏡とコンタクト,どっちがいいの?

2 ソフトとハード,どっちがいいの?

3 コンタクトレンズ合併症

4 こんな使い方もあるコンタクトレンズ

5 義眼


§5 斜視 〜斜視は難しい

1 とりあえず間欠性外斜視と調節性内斜視をおさえよう

2 右斜視,左斜視という概念はない

3 斜視の検出と定量~交代遮閉試験をやってみよう

4 間欠性外斜視

5 調節性内斜視


§6 角膜移植 〜角膜というものを理解するために

1 角膜パーツ移植とは~厚さ0.5mmの角膜を3層に分けて考える

2 角膜移植ではなぜ拒絶反応が少ないのか?

3 角膜のドナー事情~角膜を輸入する?


§7 色覚異常 ~日本人男性の5%は色覚異常

1 色覚異常は多い

2 色覚異常ではどのようにみえているのか?

3 色覚異常の検出と重症度判定

4 色覚異常検出の目的は職業選択にあり

第7章 眼科カルテを読んでみる 編

§1 カルテの型を知る

1 細隙灯所見の型

2 眼底所見の型


§2 頻出用語を知る

1 細隙灯検査でよくある所見

2 眼底検査でよくある所見


§3 眼瞼下垂を評価する

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