放射線医学 心・大血管、乳腺 画像診断・IVR

  • ページ数 : 115頁
  • 書籍発行日 : 2013年5月
  • 電子版発売日 : 2014年10月24日
4,620
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商品情報

内容

放射線科で扱われている各種画像診断とIVRの最新知識を整理、レジデントから専門医まで広い読者に役立つコンパクト本として好評を博している、放射線医学シリーズの最新刊!
本書ではマンモグラフィ、超音波検査、CT、MRIを取り上げ、各々のモダリティの特徴と読影の要点や、それぞれのモダリティを用いた生検についても解説され、専門医また研修医にも役立つ一冊です。

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序文

放射線医学シリーズは放射線科で扱われている各種画像診断とIVRの最新知識を整理,レジデントから,その領域から少し離れてしまった専門医まで広い読者に役立つコンパクト本として好評を博している.その中で本書は心・大血管と乳腺を扱っている.通常循環器の専門医と乳腺の専門医は全くかけ離れているため,どうしてこのような組み合わせで一冊の本ができたか不思議に思われる読者は多いと推察される.編集に当たっている小生は画像診断が分化していく最中に第一線で働いていた.まず中枢神経が分化し,続いて腹部画像診断が分化し以前から肺を勉強していた私はその関係でその近くに位置している領域をカバーすることになったが,特に違和感はなかった.根底に放射線科医の本質は隙間産業であると信じているため,人のやらないところに身を置くことが性に合っていたためである.もちろん,今日の画像診断医にこのような組み合わせを求めることはしない.しかし,臓器専門医を超える何かを持たないと放射線科医の存在意義はないということは今でも堅く信じている.この序文をわざわざ読んでいただいた若い放射線科医には少なくとも2つの専門の画像診断領域を持つことをお勧めする.理由は多々あるがここでは述べない.

さて,本書の執筆者はその道で今最も活躍している精鋭で組まれている.心・大血管の画像診断は放射線科医の手から離れかけた領域だったが,CT,MRIの進化によって再び最も読影依頼の多い領域へと変化した.レジデントはもちろんのこと,心臓領域から離れて診療をされていた専門医の先生の知識の整理に役立つと思われる.大血管と末梢血管に関しても先端画像診断の進歩によって疾患概念そのものも変化し,ガイドラインも画像診断に基づいて作成されるようになっている.さらにこの領域はIVRの進歩が著しく,診断は治療を考慮して行われなくてはならなくなっている.本書ではこの点に特に力点を置いて詳しく解説を加えていただいた.特に末梢血管のIVRはIVRの専門書に勝るとも劣らない内容で詳しく記載していただき,診断を専門にされている先生方にもIVRで何がどこまでできるか,従って何を診断すべきなのかがわかっていただけるものと期待している.動脈系だけでなく,静脈系もIVR 治療は欠かせないものとなり肺動脈とともに深部静脈のIVRについても触れている.

乳がんは女性の罹患率の最も高い癌で比較的若年者の頻度が高く,また早期診断によって確実に治療可能な癌であるため,検診を含めたその診断精度には国民的な関心が高い.画像診断の質を管理している放射線科医にとって最も責任の重い領域でもある.乳腺領域も放射線科医による診断が求められる大きな分野となっている.本書ではマンモグラフィ,超音波検査,CT,MRIを取り上げ各々のモダリティの特徴と読影の要点について解説されている.またそれぞれのモダリティを用いた生検についても記載されている.

本書が専門医の先生方の知識の整理に役立ち,また若いレジデントにとって各々の領域のエキスパートへの扉を開くものであればこの上ない喜びである.

平成25年4月

編集 中島康雄

目次

【I部 心・大血管】

1章 先天性心疾患の画像診断

1 総論

1.胸部単純写真/2.CT/3.MRI/4.RI

2 各論

1.左右短絡性疾患/2.チアノーゼ性心疾患/3.閉塞性疾患/4.その他

2章 後天性心疾患の画像診断

1 撮影法

1.冠動脈CT/2.心臓MRI

2 疾患

1.虚血性心疾患/2.非虚血性心疾患

3章 大血管疾患の画像診断

1 大動脈瘤

2 特殊な大動脈瘤

3 大動脈解離

4章 大血管のIVR

1 大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

2 大動脈解離に対するIVR

5章 末梢血管のIVR

1 TASC Ⅱにおける閉塞性動脈硬化症の治療戦略とIVRの役割

2 大動脈腸骨動脈領域に対する血行再建術

3 大腿膝窩動脈領域に対する血行再建術

4 膝下動脈に対する血行再建術

5 急性動脈閉塞に対するIVR

6 ハイブリッド治療におけるIVR

6章 肺動脈と静脈のIVR

1 深部静脈血栓症・肺動脈血栓塞栓症

2 肺動静脈奇形

3 肺動脈瘤

4 下肢静脈瘤

5 静脈内異物

【Ⅱ部 乳腺】

7章 マンモグラフィ診断

1 マンモグラフィの診断

2 マンモグラフィ読影の実際

3 経皮的吸引生検

8章 超音波診断

1 浸潤癌

2 非浸潤性乳管癌

3 良性病変

4 エラストグラフィとフローイメージング

5 超音波ガイド下細胞診および組織診

9章 CT診断

1 局所の評価

2 リンパ節転移の評価

3 遠隔転移の評価

10章 MRI診断

1 乳腺MRIの撮像方法

2 ACR BI‐RADS‐MRIによる読影方法

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書籍情報

  • ISBN:9784765315708
  • ページ数:115頁
  • 書籍発行日:2013年5月
  • 電子版発売日:2014年10月24日
  • 判:A4変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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