総合診療の視点で診る不定愁訴

  • ページ数 : 272頁
  • 書籍発行日 : 2020年3月
  • 電子版発売日 : 2020年3月11日
¥5,170(税込)
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商品情報

内容

「患者中心の医療の方法」を軸に、不定愁訴の診療力をレベルアップ! 適切な検査をしても診断がつかない症状に立ち向かう!
不定愁訴の「診断と治療」「マネジメント」「クリニカルシナリオ」の3章で構成。よく訴えられる症状や女性特有の訴え、漢方治療、医師自身の陰性感情への対応まで網羅し、不定愁訴診療の実際の展開を紹介します。

序文

いつの頃からだろう。 患者には不調の原因たる疾患(disease)が存在し,医師の役割はその 原因を突き止め,原因に応じた治療をすることである,と考えられるよ うになったのは。

いつの頃からだろう。 検査で異常がなければ,医師がやるべきことはもうそこにはない,と 考えられるようになったのは。

誰か教えてくれただろうか。 医師の役割とは,一体何なのかということを。

本書はこうした意識に基づいて記された,家庭医によるプライマリ・ ケア医のための書籍である。本書の主眼は「医学的な診断がつこうがつ くまいが,医師が患者に提供すべきケア」にある。医師の科学者的側面 だけではなく,「人を癒す」という側面に改めて光を当てることを目指し て編集した。

本書における用語についてこの場で解説しておきたい。 まず, 本 書で「不定愁訴」と呼称しているものは,「Medically Unexplained Symptoms(MUS)」と呼ばれる概念と同一のものである。つまり,適 切な検査をしても診断がつかない症状のことを指している。

次に,本書には「総合診療医」「家庭医」「一般医」という用語が出てく るが,これらは概ね相互に交換可能な意味で用いている。敢えて言うな ら,総合診療医は「セッティングにかかわらずプライマリ・ケアを提供 するトレーニングを受けた医師」を,家庭医は「診療所を基盤としたプ ライマリ・ケアを提供するトレーニングを受けた医師」を,一般医は「診 療所を基盤としたプライマリ・ケアを提供する医師」を意識して用いて いる。MUSが診療所で経験されやすいことと,医師の中に占める一般 医の割合の高さを考慮し,本書はより一般医の手に届くことを想定して 記しているが,これらのどのターゲットにも利用価値が高くなるように 構成した。


本書が少しでも,現場で悩み,苦しみ,それでもケアを諦めないプラ イマリ・ケア医にとって,MUS診療を続けていくことの助けになって くれることを,切に願う。


2020年2月

加藤 光樹

目次

第1章 診断と治療

1 はじめに─MUS患者の診療─

2 MUSと器質的疾患

3 MUSと精神疾患

4 MUSと女性特有の問題

5 MUSと漢方治療

第2章 マネジメント

1 診療スタイル

1) 器質的疾患とも精神的疾患とも言えないとき

2) 患者が納得する説明

3) 医師自身の陰性感情への対応


2 個別のアプローチ

1) 倦怠感

2) めまい・ふらつき

3) 胃腸症状

4) 頭痛

5) 動悸・息切れ


3 Special Issue

1) 苦悩を見出し癒しにつなげる

2) 複雑困難事例の落とし所

3) 真の受診理由

第3章 クリニカルシナリオ

症例1 器質的疾患が隠れている事例

症例2 精神的疾患に分類される事例

症例3 病への対応で症状が安定した事例

症例4 家族を含めたアプローチで安定した事例

症例5 継続性を梃子に苦悩から癒しに導いた事例

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書籍情報

  • ISBN:9784784957651
  • ページ数:272頁
  • 書籍発行日:2020年3月
  • 電子版発売日:2020年3月11日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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