糖尿病と骨粗鬆症 治療薬を考える

  • ページ数 : 184頁
  • 書籍発行日 : 2018年8月
  • 電子版発売日 : 2018年9月28日
¥4,950(税込)
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商品情報

内容

臨床現場で糖尿病治療薬・骨粗鬆症治療薬を使う先生方必携!

糖尿病やその合併症と骨粗鬆症は、病態やリスク因子が複雑に絡み合い、糖尿病治療薬は骨代謝に、骨粗鬆症治療薬は糖代謝に影響を及ぼします。どちらも使う患者さんに対して医療現場では何に注意すればよいのか? 糖尿病や各合併症の骨粗鬆症への影響の仕方、それぞれの治療薬の作用メカニズムや代謝への影響・リスクについて、第一線の専門家が解説します。

序文

近年の疫学データの蓄積や研究の進歩により,糖尿病は骨脆弱性をもたらして骨折率を増加させることが明らかとなった。日本の糖尿病治療ガイドの中でも,骨粗鬆症は糖尿病合併症のひとつとして明記されている。

糖尿病治療の主な目標は,細小血管障害(microangiopathy)に基づく三大合併症(網膜症,神経症,腎症)および動脈硬化(macroangiopathy)に基づく心血管イベントなどの発症を予防して,生活の質と健康寿命を保持することである。この目標を達成するために莫大な医療費と労力が注がれているが,骨折というイベントが血管関連イベントに匹敵する重大な影響を患者予後や医療経済に与えていることは,あまり認識されていない。

一方,心血管イベントと骨折は相互にリスク因子となることが知られている。高血圧,脂質異常症,喫煙などの糖尿病以外の動脈硬化リスク因子も骨代謝に影響を及ぼす。さらに,少なくともげっ歯類では骨が糖代謝を調節する内分泌臓器であるという驚くべき知見も得られている。このように,有病率の高い生活習慣病である糖尿病,動脈硬化性疾患,骨粗鬆症はしばしば併存するだけでなく,病態やリスク因子という面からも複雑に絡み合っている。

骨粗鬆症と糖尿病の臨床をさらに複雑化するのが,治療薬である。近年,糖尿病を含む各種生活習慣病の治療薬の臨床応用に際しては,心血管イベントに対する効果をみると同時に,望ましくないイベントとして骨折の発生率をみることも常識となった。実際,多くの糖尿病治療薬や降圧薬などが骨代謝や骨折率に影響を及ぼす。逆に骨粗鬆症治療薬の種類も増加しつつあるが,様々な骨粗鬆症薬が糖代謝に及ぼす影響も多々報告されている。多剤併用の頻度の高い糖尿病患者の診療の中でこれらの薬剤の影響を把握することは,糖尿病医や内分泌代謝内科医のみならず,整形外科医をも含めた一般医家にとってきわめて重要なタスクと思われる。

本書では,糖尿病患者に頻用される様々な薬剤と骨代謝との関連を中心に,併存疾患や共通のリスク因子の影響なども含めて,基礎および臨床の第一線で活躍する諸先生方にご執筆頂いた。糖尿病と骨粗鬆症の包括的なマネジメントに向けて,タイムリーかつ有用な情報を提供できたのではないかと愚考している。本書が糖尿病患者の骨折防止に少しでも貢献できたら,望外の喜びである。


2018年7月

井上 大輔

目次

第1章 総論

1 糖尿病の合併症とリスク因子の管理

2 糖尿病と骨・ミネラル代謝

3 糖尿病関連骨粗鬆症(疫学)

4 糖尿病関連骨粗鬆症(病態)

第2章 糖尿病の合併症・併存疾患と骨粗鬆症との関連

1 動脈硬化および心血管病

2 細小血管合併症

3 高血圧

4 メタボリックシンドローム(肥満,脂質異常症)

5 慢性腎臓病CKD

第3章 糖尿病治療薬と骨粗鬆症

1 チアゾリン系薬

2 ビグアナイド

3 インクレチン関連薬

4 SGLT2阻害薬

5 インスリン

第4章 リスク因子の治療薬と骨粗鬆症(骨折リスク)

1 脂質異常症治療薬:スタチンを中心に

2 降圧薬

3 その他の薬剤

4 減量

第5章 糖尿病合併骨粗鬆症の治療薬(糖代謝への影響も含めて)

1 ビスホスホネート

2 エストロゲン,SERM

3 ビタミンDおよび誘導体

4 抗RANKL抗体

5 骨形成促進薬

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書籍情報

  • ISBN:9784784962600
  • ページ数:184頁
  • 書籍発行日:2018年8月
  • 電子版発売日:2018年9月28日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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