脳腫瘍病理入門Q&A200

  • ページ数 : 168頁
  • 書籍発行日 : 2015年2月
  • 電子版発売日 : 2015年4月24日
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商品情報

内容

専門医試験の脳腫瘍病理は これ一冊でOK!

興味を惹かれる図や写真と平易な解説で、難解な脳腫瘍病理を簡単に理解できるよう工夫してあるユニークな入門書です。
Q&A形式でわかりやすく、脳神経外科の専門医認定試験対策だけでなく、脳腫瘍病理を勉強してみようかなと思う人の「とっかかり」や疑問点の「すっきり」に役立ちます。

序文

はじめに

私ごとで恐縮ですが、20年くらい前にグリオーマ疑いの患者さんを受け持ち、手術しました。当時は、髄膜腫やグリオーマなどの病理診断は組織さえあれば自分でも簡単にできるものと思っていました。しかし、病理診断では、低悪性度グリオーマか血管炎かいろいろ検討しましたが結論が出ず、一年半後に再発し、悪性リンパ腫と最終診断されました。このとき、正常の脳組織が実際、HE染色でどのように見えるのかをまったく知らなかったことにショックを受け、脳腫瘍を理解するには、当然のことながら正常脳細胞の形態もしっかりと理解すべきであることを、改めて思い知りました。

本書は、脳神経外科専門医向けに、「脳神経外科速報」誌2011年5号~10号、2013年4号~12号にかけて連載した「基礎からよくわかる脳腫瘍病理診断」をもとに、病理スライドの見方や、正常脳細胞から主要な脳腫瘍に関してHE染色の顕微鏡所見にしぼって、Q&Aの形式でできるかぎりわかりやすくなるよう心がけ改変しました。本書が脳神経外科の専門医認定試験対策だけでなく、脳腫瘍病理を勉強してみようかなと思う方の「とっかかり」や疑問点の「すっきり」にお役にたてば幸いです。

本書作成にあたり、ご指導およびご協力いただいた福井大学医学部脳脊髄神経外科の菊田健一郎先生、北井隆平先生ならびに医局の先生方、また比島辰治技官に心より感謝申しあげます。また、脳腫瘍病理の基本を教えていただいた、Montefiore Medical Centerの平野朝雄先生、福井大学医学部名誉教授の久保田紀彦先生、同手術部の佐藤一史先生に、この場をお借りして、深謝申し上げます。


2014年12月

竹内 浩明

目次

・はじめに

<0> 脳腫瘍病理の話を始める前に

<1> 正常脳細胞

(a) ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色

(b) ニューロン(神経細胞)

(c) オリゴデンドログリア(乏突起膠細胞)

(d) アストロサイト(星状膠細胞)

(e) 脳室上衣と脈絡叢

(f) 脳の毛細血管

<2> グリオーシスと線維化

(a) グリオーシスと線維化の形成機序

(b) 炎症細胞浸潤と血管新生

(c) 脳腫瘍の線維化

<3> 脳腫瘍細胞の形と配列

(a) 上皮と上皮様

(b) 脳腫瘍のロゼット構造

(c) 紡錘形細胞と配列

<4> アストロサイトーマ(星細胞腫)

(a) 脳腫瘍のWHO分類

(b) 核異型とマイトーシス

(c) びまん性星細胞腫

<5> グリオブラストーマ(膠芽腫)

(a) グリオブラストーマとは

(b) グリオブラストーマの病理診断

(c) 多核巨細胞

<6> 毛様細胞性星細胞腫

(a) 毛様細胞性星細胞腫とは

(b) ローゼンタール線維

(c) 毛様類粘液性星細胞腫

<7> オリゴデンドログリオーマ(乏突起膠腫)

(a) オリゴデンドログリオーマはオリゴデンドログリアの腫瘍か?

(b) オリゴデンドログリオーマの病理所見

(c) オリゴデンドログリオーマの悪性所見

(d) オリゴデンドログリオーマの鑑別診断

<8> 髄膜腫基本型

(a) 髄膜腫の由来

(b) 髄膜腫の基本型 ①渦巻

(c) 髄膜腫の基本型 ②合胞体

(d) 髄膜腫の基本型 ③砂粒体

<9> 髄膜腫亜型

(a) 髄膜腫の亜型 (grade Ⅰ)

(b) 髄膜腫の亜型 (grade Ⅱとgrade Ⅲ)

(c) 異型性髄膜腫(grade Ⅱ)と退形成性髄膜腫(grade Ⅲ)

<10> 髄膜腫以外の髄膜性腫瘍

(a) 血管外皮腫

(b) 孤立性線維性腫瘍

(c) 血管芽腫

(d) 放射線誘発脳腫瘍、間葉系の悪性腫瘍

<11> 神経鞘腫

(a) シュワン細胞の構造

(b) 神経鞘腫の病理所見

<12> 頭蓋咽頭腫

(a) 頭蓋咽頭管(ラトケ嚢)と頭蓋咽頭腫

(b) エナメル上皮とエナメル質

(c) 頭蓋咽頭腫の病理所見(エナメル上皮腫型)

(d) 頭蓋咽頭腫の病理所見(乳頭型、扁平上皮型)

<13> トルコ鞍近傍部腫瘍

(a) 下垂体腺腫

(b) 類皮腫と類上皮腫

(c) 胚腫

(d) 脊索腫

<14> 髄芽腫

(a) 髄芽腫の病理像

(b) 線維形成性/結節性髄芽腫

(c) 中枢神経系原始神経外胚葉性腫瘍

<15> 脳室内腫瘍

(a) 上衣腫

(b) 脈絡叢乳頭腫

(c) 中枢性神経細胞腫

(d) 上衣下腫と上衣下巨細胞性星細胞腫

<16> 悪性リンパ腫

(a) 中枢神経系原発悪性リンパ腫の画像所見

(b) 中枢神経系原発悪性リンパ腫の病理所見

(c) MALT リンパ腫

<17> いまさら聞けないグリオーマ分子生物学

・参考文献

・質問項目一覧

・索引

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書籍情報

  • ISBN:9784840453271
  • ページ数:168頁
  • 書籍発行日:2015年2月
  • 電子版発売日:2015年4月24日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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