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ガイドラインにないリアル精神科薬物療法をガイドする

  • ISBN : 9784880029115
  • ページ数 : 240頁
  • 書籍発行日 : 2021年5月
  • 電子版発売日 : 2021年4月19日
  • 判 : A5変型
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥4,290 (税込)
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商品情報

明確な指針のない精神疾患に対し、精神科医はどのような薬物療法を行っていくべきか?
精神薬理のスペシャリストが多数のエビデンスから導き出した道標となる1冊


一般的な治療法が未確立=ガイドラインや指針にはまだなっていない精神疾患に対し、どのように治療を進めるべきか戸惑う精神科医は少なくないだろう。本書は精神薬理学のスペシャリストである著書が、国内外の文献をもとにエビデンスや研究成果を収集し分析した結果を示したものである。薬の選択や投与法の参考として、ぜひ活用してほしい。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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■ 序文

序 文


精神科臨床では心理社会的な治療法と薬物療法のいずれもが重要である。とはいえ,定式化された心理社会的な治療法には,時に高度で洗練された技術が治療者側に求められ,時間や費用もかかるため,特に現実の外来場面では,限られた患者に対してしか適応できない。もし,両方の治療法が同じ効果を持つとすれば,医療経済的にも経営的にも(?)薬物療法のほうが有利である。このようなわけで,わが国では精神科の治療法として,薬物療法が主流となっている。しばしば患者から,精神科の担当医は「薬ばかり処方して,話を聞いてくれない」といわれる所以である。

筆者はこのような「精神科における薬物療法偏重」に決して与するわけではないが,もし薬物療法を行うのであれば,その効果と限界について十分理解しておく必要があると考えている。薬物療法がもし,心理社会的療法よりも圧倒的に劣っているのであれば,薬物療法を行わないほうがよいであろう。もし同等であれば,患者の好みや自分の精神療法のスキルを勘案しながら,どちらかを選択し患者に提案する。もし薬物療法のほうが効果に優れるのであれば,患者によく説明した上で薬物療法を選択すべきであろう。このときには,治療の目標をどこに置くか,薬物の選択,投与の方法,投与期間,中止の方法などについて,患者とよく話し合う必要がある。

それでは,ともかく薬物療法を開始するとしよう。そのときに薬の選択や投与法など具体的にはどうしたらよいであろうか。それについて質のよいエビデンスがあるのならば,それに基づくべきであろう。実際,わが国でもいくつかの代表的な精神疾患(統合失調症,うつ病,パニック症,睡眠障害など)に対してはすでに学会が治療ガイドラインを公表している。しかし,まれな精神疾患やよくみられる疾患ではあるが特殊な状態に対する薬物療法には,質のよい臨床試験が乏しいためか標準化された指針がない。その場合は,良くも悪くも精神科医個人の好みに任されてしまう。本書ではこのような疾患や状態に対して,もし薬物療法を行うのであればどうすればよいかに答えようとしたものである。

本書は,現時点で得られる内外のエビデンスをまとめ,処方者のガイドとなるように薬物療法の工夫を提案したものである。よくいえば,やや個人の意見が入った記述的レビューのつもりである。すでにわが国にも治療ガイドラインが発表されているような疾患,すなわち重症の総合失調症や気分障害などは入院治療となるために,ここでは敢えて取り上げていない。本書で採用した疾患は筆者が今まで主として外来で遭遇し,まれであったり特殊であったりしたために,一般的な治療法が未確立で,しかたなく自分で治療法を調べたものがもとになっている。

本書は,基本的にエビデンス重視で書いているつもりである。Evidence‒based medicine(EBM)の限界についても承知している。しかし,個々の患者に治療法を提示するときには,その治療法のエビデンスの強さを知っていることが前提である。そこで,できるだけ国内外の文献を調べて,系統的レビューやメタアナリシスなどがあれば積極的に紹介した。疾患によっては治療ガイドラインがさまざまな団体から公表されていることもある。これらについても,引用文献として示している。いわゆる質のよいエビデンスがほとんどない場合などは,断った上で私見を述べている。「…であろう」とか「…と考えられる」などと記述しているときには,筆者の判断であると解釈してもらいたい。また,適応外使用になることも多いので,患者や家族への説明方法も記述した。別の章で適応外使用とそれに伴い想定される副作用の注意点もあげることにした。

以上は,薬物療法についてであるが,もちろん筆者はすべての患者に対して,ただ自動販売機のように薬物を処方しているわけではない。ちなみに,筆者が目の前の患者に対して,薬物療法の効果はほとんど期待できないと判断した場合はどうしているかについてお答えしよう。その場合,薬物はもちろん投与しない。筆者は認知行動療法については書物を読んだり講演で聞きかじったりした程度で,精神分析は理論を聞いてもよくわからない質なので,どちらも本格的に行う自信も資格もない。やっているのは十分な疾患教育(つまり,病気の仕組みや症状などについての説明)と「なんちゃって行動療法」,さらにはごくごく常識的な(良識的なといいたいところであるが)アドバイスや患者の置かれている環境の調整などである。それでうまくいっているかどうかは,自分の口からはなんともいいづらい。すくなくとも「名医の処方」などはしていないことだけは確かである。

本書の利用によって,少しでも読者の薬物療法に参考となれば幸いである。


2021年春

仙波 純一

■ 目次

序文

各団体のガイドラインのホームページ

略語表

適応外使用について

1.神経発達症群

知的能力障害(知的発達症)の精神症状

2.統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群

短期精神病性障害

統合失調症の抑うつ

最遅発性統合失調症様精神病

統合失調感情障害

妄想性障害

緊張病(カタトニア)

産後精神病

3.双極性障害および関連障害群

双極Ⅱ型障害

気分循環性障害

高齢者の躁病

4.抑うつ障害群

持続性抑うつ障害(気分変調症)

不安うつ病

5.不安症群

全般不安症

限局性恐怖症

6.強迫症および関連症群

醜形恐怖症(身体醜形障害)

ためこみ症

抜毛症

7.心的外傷およびストレス因関連障害群

PTSD および急性ストレス障害

複雑性悲嘆

8.解離症群

解離症群

9.身体症状症および関連症群

身体症状症

病気不安症

変換症/転換性障害

10.食行動障害および摂食障害群

神経性過食症/神経性大食症

過食性障害

11.睡眠−覚醒障害群

慢性期統合失調症の不眠

アルコール使用障害の不眠

認知症の不眠

12.秩序破壊的・衝動制御・素行症群

間欠爆発症

13.物質関連障害および嗜癖性障害群

ギャンブル障害

14.神経認知障害群

軽度認知障害

認知症のアパシー

認知症の焦燥・攻撃性

15.パーソナリティ障害群

境界性パーソナリティ障害

統合失調型パーソナリティ障害

16.医薬品誘発性運動症群および他の医薬品有害作用

アカシジア

遅発性ジスキネジア

番外.器質性精神病

ステロイド精神病

SLE 精神病(神経精神症状を伴うSLE,NPSLE)

パーキンソン病の非運動症状(抑うつと精神病症状)


事項索引

薬剤名索引

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