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医学のあゆみ278巻13号 急性白血病と骨髄異形成症候群に対する分子標的治療

  • ページ数 : 88頁
  • 書籍発行日 : 2021年9月
  • 電子版発売日 : 2021年9月22日
¥1,540(税込)
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商品情報

内容

企画:木村 晋也(佐賀大学医学部内科学講座血液・呼吸器・腫瘍内科)

・ゲノム解析によって,急性白血病や骨髄異形成症候群(MDS)の病態が急速に解明され,新規の治療標的の発見も期待される.また分子標的治療の歴史を知ることは,さらに治療法を発展させていくために必要である.
・最近,キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法も若年者のALLで利用できるようになった.MDSでは脱メチル化阻害薬や免疫調整薬が導入され,一定の効果が得られるようになった.
・白血病幹細胞は,従来の治療法では殲滅が困難で,白血病再発の原因となる.白血病幹細胞に真に有効な薬剤が開発されれば,白血病治療は劇的な変化を遂げるに違いない..

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序文

はじめに
Introduction


木村晋也
Shinya KIMURA
佐賀大学医学部内科学講座 血液・呼吸器・腫瘍内科


BCR-ABL(breakpoint cluster region-abelson)が発症原因である慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia:CML)では,分子標的薬ABL チロシンキナーゼ阻害薬(tyrosin kinase inhibitor:TKI)によって劇的に予後が改善されたため,他の血液疾患でも分子標的治療に期待が持たれるようになった.ゲノム解析によって,急性白血病や骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes:MDS)の病態が急速に解明され,今後,新規の治療標的の発見も期待される.また分子標的治療の歴史を知ることは,今後さらに治療法を発展させていくために必要であり,総論として解説いただいた.


急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia:AML)では長らく抗がん剤による治療法しかなかったが,FLT3(FMS-like tyrosine kinase 3)阻害薬が承認され,さらにIDH(isocitrate dehydrogenase)1/2 阻害薬やBCL2(B-cell lymphoma 2)阻害薬なども導入されつつあり,分子標的治療の時代がはじまった.前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)では分子標的治療のはじまりともいえるオールトランス型レチノイン酸以降,亜ヒ酸やタミバロテン(Am80)なども利用できるようになり,治療法がさらに改善した.急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)では,新規の抗体医薬も承認された.またTKIsの出現によって,フィラデルフィア染色体(Ph)陽性ALL でもPh陰性ALLとほぼ同等の治療効果が得られるようになった.さらに最近,キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)-T細胞療法も若年者のALL で利用できるようになった.MDSでは脱メチル化阻害薬や免疫調整薬が導入され,一定の効果が得られるようになった.しかし,脱メチル化阻害薬は注射薬しかない,骨髄抑制が強いなどの欠点もあり,経口可能な脱メチル化剤も開発されてきた.各論では,これらの内容について具体的に解説いただいた.

白血病幹細胞は,従来の治療法では殲滅が困難で,白血病再発の原因となる.白血病幹細胞に真に有効な薬剤が開発されれば,白血病治療は劇的な変化を遂げるに違いない.特論では,白血病幹細胞の最新の知見について概説いただいた.

目次

特集 急性白血病と骨髄異形成症候群に対する分子標的治療

はじめに/木村晋也

総論

急性白血病と骨髄異形成症候群の分子病態概説/大森郁子・吉見昭秀

分子標的薬開発の歴史と将来展望/細野奈穂子

各論

急性骨髄性白血病に対する分子標的治療/合山 進

APLに対する分子標的治療/木口 亨

急性リンパ性白血病に対する分子標的治療/加藤光次

フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の分子標的治療/岡本 翔・木村晋也

骨髄異形成症候群に対する分子標的治療/原田結花・原田浩徳

特論

白血病幹細胞に対する分子標的治療/中川 諒

連載

この病気,何でしょう? 知っておくべき感染症⓳ “古くて新しい病気”トキソカラ症─ 温故知新 ―/吉川正英・王寺幸輝

オンラインによる医療者教育❺ コロナ禍で実践するオンライン外科系臨床実習─ とくにオンライン手技実習を中心に/山根裕介・他

ユニークな実験動物を用いた医学研究❸ ハムスター:マウス/ラットの未踏の地へ/廣瀬美智子・小倉淳郎

TOPICS

遺伝・ゲノム学 性決定遺伝子の全貌─ マウスSryにおける“隠れエクソン”の発見/宮脇慎吾・立花 誠

生化学・分子生物学 新型コロナウイルス複製機能阻害を目指したファーマコフォアのモデル化/吉野龍ノ介

癌・腫瘍学 大腸がん診療における遺伝子関連検査/谷口浩也

FORUM

日本型セルフケアへのあゆみ⓭ 自宅療養者が急増する今,自宅と病院の間のサポート役が鍵となる/児玉龍彦

子育て中の学会参加⓫ ある麻酔科医の場合/川名由貴


次号の特集予告

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書籍情報

  • ISBN:9784006027813
  • ページ数:88頁
  • 書籍発行日:2021年9月
  • 電子版発売日:2021年9月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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