実践 臨床生殖免疫学

  • ページ数 : 730頁
  • 書籍発行日 : 2018年5月
  • 電子版発売日 : 2018年10月26日
¥12,100(税込)
ポイント : 330 pt (3%)
この出版社は全書籍ポイント1.5倍 4/8 まで
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

独学での攻略が難しい免疫学をやさしく解説。

男女両者の不妊症,あるいは妊娠・分娩をはじめ,感染症・腫瘍・移植等の幅広い領域を網羅する「生殖免疫学」。産婦人科医・泌尿器科医をはじめ,研修医,看護師,あるいは胚培養士など幅広い読者層をターゲットとし,各領域のトップランナーが集結しわかりやすく解説しています。

序文

巻頭言

このたび「実践 臨床生殖免疫学」を上梓致しました.

日常診療に携わる立場から,診断のための検査法,ならびに各々の疾患の病態あるいは治療法を考える上で,「免疫学」の知識が欠かせない場面に遭遇します.ところが多くの臨床家にとって,常日頃「免疫学」の領域は短時間では理解が困難で,つい敬遠されがちであることは否めません.

「生殖免疫学」は男女両者の不妊症,あるいは妊娠・分娩をはじめ,感染症・腫瘍・移植等の幅広い領域を網羅しますので,一般産婦人科医にとってこれらの知識は全てではなくとも,その多くを習得する必要があります.ところが独学で「生殖免疫学」を学ぶことは,私も含め多くの方々にとって至難の業であり,何らかの指南書が必要とされていることを痛感してきました.

そこでこのテキストでは各領域のトップランナーの先生方に,産婦人科医・泌尿器科医をはじめ,研修医,看護師,あるいは胚培養士など幅広い読者層をターゲットとし,各先生方のご経験をもとに,わかりやすい解説をお願いしました.すなわち読者が本書を手に取り読んでみて「生殖免疫のことがよくわかった」と言っていただけるよう,基本から最先端までの知識を網羅するようご執筆をお願いしました.なお「II 10 治療経験」では,滅多に遭遇しないものの,いつかどこかで巡りあった時に,このテキストにある具体的症例を経験された先生方からのメッセージが,新たな患者さんを救う一助となることを期待しています.

ところでご記憶されている読者もおられるかと思いますが,私の師である故・礒島晋三先生(前・兵庫医科大学教授)が1996年に『臨床生殖免疫』というテキストを出版されました.当時私も執筆陣の末席に名前を連ねさせていただきましたが,それから約四半世紀が経過し,礒島先生から薫陶を受けた私が,体裁こそ違え最新の生殖免疫学の知見をまとめたテキストを出版することになり,念願がかない感無量です.今後も生殖免疫学の研究がさらに日進月歩で進歩し,さほど遠くない日に,またどなたかがこの本を凌駕する生殖免疫学に関するテキストを出版され,それを私が手に取って読む日まで,元気に過ごしていたいと願っています.

このテキストとはindependentなのですが,ちょうど私が日本生殖免疫学会の理事長を拝命しているさなかに,このテキストを出版する幸運にも恵まれました.日本生殖免疫学会では会員の裾野を広げるため,若いreproductive immunologistを多数養成することを,活動目標の一つに掲げています.その目標達成ために,このテキストが一助となることを望んでいます.

末筆になりましたが,ご多忙な中ご執筆いただきました先生方と,終始サポートしていただきました中外医学社の皆様方に心より感謝申し上げます.


平成30年3月

兵庫医科大学産科婦人科
柴原 浩章

目次

I 総論

1 生殖免疫学を理解するために

1 免疫学の必須基礎知識

 A.はじめに

 B.リンパ器官・リンパ組織

 C.免疫関連細胞

 D.サイトカイン

 E.自然免疫

 F.B細胞免疫

 G.T細胞免疫

 H.自然リンパ球

 I.粘膜免疫

 J.自己免疫

 K.アレルギー

2 腫瘍免疫

 A.はじめに

 B.腫瘍免疫学の歴史

 C.腫瘍免疫に関与する免疫担当細胞:自然免疫および適応免疫機構

 D.がん免疫療法の新たな潮流:免疫チェックポイント阻害薬

 E.おわりに

3 感染免疫

 A.感染症とは

 B.常在菌叢と寛容

 C.生体防御系の成り立ち

 D.感染の検知

 E.自然免疫による感染体処理

 F.自然免疫と獲得免疫の橋渡し

 G.リンパ球の活性化とエフェクター機能の獲得

 H.感染病原体の排除

 I.生殖免疫と感染免疫

4 移植免疫

 A.移植免疫の特徴

 B.移植免疫のメカニズム

 C.臓器移植における免疫抑制療法

 D.脱感作療法

 E.拒絶反応

 F.臓器による拒絶反応の違い

 G.本項のまとめ

5 自己免疫疾患と妊娠

 A.はじめに

 B.自己免疫疾患の妊娠・児への影響

 C.自己免疫疾患合併患者における妊娠の管理

 D.おわりに

6 受精と免疫

 A.はじめに

 B.遺伝子改変マウスを用いた受精研究

 C.精巣上体での精子成熟

 D.雌性生殖路内通過

 E.精子─卵子融合

 F.卵子活性化

 G.精子・卵子上の免疫関連因子

 H.おわりに

7 免疫が関与する不妊症─最近の話題から─

 A.[受精]IVM由来卵子の受精におけるTLRの役割

 B.[卵巣予備能]DHEAがDOR女性の卵巣予備能を改善するメカニズム

 C.[着床]「薄い」子宮内膜に対するG-CSF療法の有効性

 D.[感染症]不妊外来でのジカウイルス感染症への留意点

8 免疫学的妊娠維持機構

 A.はじめに

 B.母児間の免疫学的インターフェイス

 C.絨毛細胞の免疫学的特性

 D.脱落膜内の母体免疫担当細胞の特徴

 E.T細胞の機能分化と母児免疫

 F.免疫寛容の誘導に関わる分子生物学的機構

 G.最後に

9 免疫が関係する流産

 A.概説

 B.母児間インターフェイスにおける免疫細胞群

 C.NK細胞と流産

 D.自然免疫と流産

 E.新しい流産の原因

 F.まとめ

10 免疫が関係する早産

 A.概説

 B.特徴

 C.予後

 D.注意

 E.予防

 F.おわりに

11 免疫が関係する妊娠高血圧症候群

 A.妊娠高血圧腎症(PE)における免疫の関与の考え方

 B.PEの病理学的所見と免疫の関与

 C.胎児,胎児由来物質の抗原性の問題

 D.細胞性免疫・同種免疫学的検討

 E.流血中に出現する胎児,胎児由来物質の抗原に対する免疫反応

 F.PEと自己抗体

12 免疫システムと陣痛発来

 A.はじめに

 B.分娩発来に伴う炎症性メディエーターの変化

 C.分娩発来前の子宮頸管の熟化制御に関わる遺伝子群

13 母体から胎児への免疫の移行

 A.はじめに

 B.胎児期の抗体産生系の発達

 C.移行抗体による感染防御

 D.移行抗体による病態

 E.おわりに

14 子宮内膜症と免疫

 A.子宮内膜症とは

 B.子宮内膜症発症における宿主の免疫学的特徴

 C.子宮内膜症進展における慢性炎症の関与

 D.子宮内膜症が痛み・不妊症・悪性化をきたす免疫学的機序

 E.免疫応答をターゲットとした子宮内膜症新規治療法の可能性

 F.まとめ

II 各論

1 女性不妊症・ARTと免疫

1 精液アレルギー

 A.はじめに

 B.症状と診断

 C.治療

 D.まとめ

2 卵胞発育と排卵

 A.卵胞発育と血管網形成について

 B.免疫担当細胞と卵胞発育の関係

 C.排卵と免疫担当細胞

3 多囊胞性卵巣症候群の病態への炎症・免疫の関わり

 A.炎症やサイトカインとPCOSとの関係

 B.PCOSを自己免疫の観点からみた場合

4 早発卵巣不全

 A.はじめに

 B.自己免疫性POIと抗卵巣抗体(anti-ovarian antibodies:AOAs)

 C.自己免疫性POIとリンパ球性卵巣炎

 D.POIと自己免疫疾患

 E.自己免疫性POIの不妊治療

 F.おわりに

5 抗精子抗体(精子不動化抗体)

6 抗透明帯抗体

 A.はじめに

 B.透明帯の構造

 C.ヒト透明帯の形態

 D.精子との相互作用

 E.抗透明帯抗体と不妊の関係

 F.動物実験による抗透明帯抗体の研究

 G.今後の展開

 H.おわりに

7 不良胚と抗セントロメア抗体

 A.はじめに

 B.ANA/ACAとART治療成績

 C.ANA/ACAと卵・胚発育に関する研究

 D.ANA/ACAと臨床

 E.セントロメアの生理学

 F.ACAと胚の細胞内構造

 G.今後の展望

8 着床障害と免疫

 A.はじめに

 B.着床と着床障害における免疫作用機序について

 C.HLA発現

 D.サイトカインとTh1/Th2バランス

 E.着床部におけるNK細胞の役割

 F.まとめ

9 着床と低酸素誘導因子

 A.不妊症と着床

 B.遺伝子改変マウスを用いた着床研究

 C.着床期子宮における子宮の酸素環境と低酸素誘導因子(HIF)の発現について

10 着床不全の新検査法

 A.はじめに

 B.方法

 C.結果

 D.Discussion

11 着床率向上の免疫学的アプローチ

 ❶PMBC-着床不全を原因とする難治性不妊症患者に対する

 自己末梢血リンパ球を用いた免疫療法

 ❷SEET

 A.はじめに

 B.2段階胚移植法

 C.子宮内膜刺激胚移植法(SEET法)

 D.SEET法の成績

 ❸精漿

 A.精漿とは

 B.精漿中の免疫作用物質

 C.精漿の免疫寛容誘導

 D.精漿の生殖医療に与える影響

2 男性不妊症と免疫

1 精子形成

 A.はじめに

 B.精巣の構造と精子形成

 C.免疫正常下でも異種の精子形成が精細管内で可能である

 D.おわりに

2 精子機能

 A.はじめに

 B.精子抗原の種類

 C.免疫系からの精子の防御システムの例

 D.まとめ

3 自己免疫性精巣炎

 A.はじめに

 B.自己免疫性精巣炎(autoimmune orchitis)とは

 C.原因

 D.発症の機序

 E.診断

 F.治療

 G.おわりに

4 アルコール中毒と生殖細胞

5 化学物質と精巣免疫

 A.はじめに

 B.精巣の免疫特権とサイトカイン

 C.生殖免疫毒性学

6 抗精子抗体

 A.抗精子抗体とは

 B.男性側の抗精子抗体による不妊症の発症機序

 C.ImmunoSpheres®(IS)の実施法

 D.射出精子上の精子不動化抗体の検出法:直接法による精子不動化試験(D-SIT)

 E.抗精子抗体測定上の問題点

 F.抗精子抗体を有する不妊男性の治療法

7 精巣捻転症

 A.はじめに

 B.精巣捻転症が精子形成障害の原因となりうるメカニズム

 C.精巣捻転症と男性不妊症の実臨床

 D.今後の展望

8 精巣移植

 A.はじめに

 B.細胞移植

 C.組織移植

 D.臓器移植

 E.おわりに

9 HIV患者男性と生殖医療

 A.化学療法奏効中の感染確率

 B.血中ウイルス長期陰性例における自然性交による妊娠〜海外の勧告から〜

 C.精液洗浄によるウイルス除去

 D.現在の精子洗浄技術の意義

 E.おわりに

3 子宮内膜症と免疫

1 HLA(ヒト白血球抗原)

 A.緒言

 B.HLAの分類

 C.内膜症におけるHLAと腹腔内免疫応答

 D.HLA-C

 E.HLA-G

 F.抗原提示としてのHLA

 G.おわりに

2 インターロイキン

 A.はじめに

 B.子宮内膜症とサイトカイン

 C.IL-6と子宮内膜症合併不妊

 D.IL-8による子宮内膜症細胞の増殖

 E.TNF-α-NF-κBとIL-6およびIL-8産生

 F.おわりに

3 NK細胞

 A.NK細胞と子宮内膜症

 B.子宮内膜症患者腹水中NK細胞における活性性および抑制性受容体発現とサイトカイン産生

 C.子宮NK細胞からみた不妊メカニズム

 D.NK細胞からみた子宮内膜症の治療戦略

4 制御性T細胞

 A.子宮内膜症と免疫

 B.制御性T細胞(Treg)

 C.activated Treg

 D.子宮内膜症と制御性T細胞

 E.子宮内膜症とactivated Treg

 F.子宮内膜症モデルマウス

 G.まとめ

5 子宮内膜症におけるレニン-アンジオテンシン系

 A.はじめに

 B.レニン-アンジオテンシン系

 C.子宮内膜におけるレニン-アンジオテンシン系

 D.子宮内膜症病巣におけるアンジオテンシン受容体の発現

 E.AT1 receptorsの制御と子宮内膜症治療

 F.おわりに

6 子宮内膜症とSTAT3

 A.STAT3とは

 B.子宮内膜症とSTAT3

 C.STAT3阻害薬

 D.おわりに

7 ロイコトリエン受容体

 A.はじめに

 B.ロイコトリエン(LT)

 C.ロイコトリエンと月経痛

 D.ロイコトリエンと子宮内膜症

 E.月経痛に対する抗ロイコトリエン受容体拮抗薬の効果

 F.抗ロイコトリエン受容体拮抗薬の作用機序

 G.おわりに

8 自己抗体性血清マーカー

 A.はじめに

 B.子宮内膜症の新たな診断マーカーの検討

 C.MALDI TOF-MSを用いた自己抗体性腫瘍マーカーの検索法

 D.子宮内膜症特異的自己抗体の検索

 E.子宮内膜症患者における血清抗PDIK1L自己抗体と抗Syntaxin5自己抗体

 F.まとめ

4 不育症と免疫

1 抗リン脂質抗体症候群

 A.概説

 B.抗リン脂質抗体症候群の妊娠合併症

 C.抗リン脂質抗体が流死産を起こす機序

 D.抗リン脂質抗体症候群の検査所見

 E.産科抗リン脂質抗体の診断意義

 F.抗リン脂質抗体症候群の治療

 G.抗凝固療法の安全性

 H.抗リン脂質抗体症候群診療の問題点

2 凝固異常(血栓性素因)

 A.概説

 B.血栓性素因と産科異常

 C.本邦で問題となる血栓性素因

 D.生殖補助医療(着床不全)におけるヘパリン使用について

3 具体的治療法の選択と注意点

❶アスピリン

 A.概説

 B.アスピリンの薬理学的作用の特徴

 C.APSの診断基準を満たさない症例に対する治療法の実際

 D.アスピリン療法の実際

 E.アスピリン療法の副作用と注意点

❷ヘパリン

 A.概説

 B.不育症患者に対する低用量アスピリン・ヘパリン療法

 C.当科におけるAPS不育症患者の治療法の実際

 D.妊娠中の管理のポイント

 E.ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)のモニタリング

 F.周産期管理のポイント

❸ステロイド

 A.概説

 B.ステロイドの薬理学的作用

 C.ステロイドの副作用

 D.ステロイドの離脱症状

 E.当科におけるステロイド治療法の実際

❹大量免疫グロブリン

 A.概説

 B.難治性習慣流産に対する妊娠初期大量免疫グロブリン療法

 C.治療抵抗性の抗リン脂質抗体症候群に対する大量免疫グロブリン療法

❺イントラリピッド

 A.イントラリピッドとは

 B.適応

 C.投与方法

 D.投与時期

 E.治療成績

❻柴苓湯

 A.はじめに

 B.抗リン脂質抗体陽性不育症に対する治療の経緯

 C.G抗リン脂質抗体陽性不育症に対する柴苓湯を中心とした治療の実際

 D.おわりに

❼ビタミンD

 A.妊娠成立のための免疫機序

 B.ビタミンDの免疫制御作用

 C.ビタミンDと不育症

 D.まとめ

❽夫リンパ球移植療法

 A.はじめに

 B.妊娠の免疫的維持と原因不明習慣流産に対する夫リンパ球移植療法の歴史

 C.免疫療法の実際

 D.免疫療法の成績

 E.おわりに

❾タクロリムス

 A.タクロリムスとは?

 B.妊娠中の使用に関して

 C.妊娠と免疫

 D.実際の使用方法

 E.実際の使用成績

 F.おわりに

❿抗TNF-α抗体

 A.抗TNF-α抗体製剤とは?

 B.妊婦に対する抗TNF-α抗体療法の安全性

 C.不育症に対する抗TNF-α抗体療法

 D.抗TNF-α製剤の具体的投与方法

5 妊娠と免疫

1 血液型不適合妊娠

 A.概説

 B.分類

 C.管理

2 細菌性腟症

 A.はじめに

 B.BVの頻度

 C.BVの診断

 D.BVの治療

 E.妊娠中のBV

 F.おわりに

3 子宮頸管炎

 A.概説

 B.女性内性器の解剖と生理

 C.女性内性器と粘膜免疫

 D.女性内性器の粘膜上皮における防御機構

 E.子宮頸管炎と上行性感染

 F.クラミジア感染症と妊娠

 G.淋菌感染症と妊娠

4 胎児発育不全

 A.胎児発育不全の評価,診断

 B.FGRの原因

 C.治療,周産期管理について

 D.予後に関して

 E.次回妊娠に向けて

5 妊娠高血圧腎症

 A.はじめに

 B.妊娠高血圧腎症の発症に免疫の関与を示唆する傍証

 C.螺旋動脈のリモデリングとgalectin-1

 D.angiotensin II type 1 receptor autoantibody(AT1-AA)

 E.炎症とLIGHT

 F.抗リン脂質抗体症候群と妊娠高血圧腎症リスク

6 前期破水

 A.概説

 B.病態

 C.診断

 D.管理(治療)

 E.予後

 F.まとめ

7 分娩後の子宮機能回復

8 歯周病

 A.歯周病とは

 B.歯周病と妊娠合併症

 C.妊娠中の歯科的介入の意義

9 産褥熱

 A.定義

 B.病因

 C.起因菌

 D.診断

 E.治療

10 乳腺炎

 A.定義

 B.誘因

 C.起炎菌

 D.検査

 E.治療

11 自己免疫疾患合併妊婦の無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)

 A.概説

 B.原理

 C.日本でのNIPT

 D.判定保留と自己免疫疾患合併

 E.文献的考察

 F.当院の症例

 G.まとめ

12 自己免疫疾患患者の妊孕性温存

 A.はじめに

 B.自己免疫疾患と卵巣予備能検査

 C.シクロホスファミドの卵巣毒性

 D.妊孕性温存の方法とそれらの特徴

 E.おわり

13 炎症性腸疾患合併妊娠

 A.はじめに

 B.妊娠がIBDに与える影響

 C.IBDが妊娠に与える影響

 D.IBD合併妊娠の治療

14 卵子提供後妊娠と免疫

 A.卵子提供の現状

 B.卵子提供後妊娠のリスク

 C.卵子提供後妊娠と免疫

 D.おわりに

15 臍帯血バンク

 A.はじめに

 B.造血幹細胞と造血幹細胞移植

 C.臍帯血幹細胞移植の種類

 D.3種類の同種造血幹細胞移植の比較

 E.適応疾患と成績

 F.日本の臍帯血バンクの状況

 G.再生医療への応用

 H.おわりに

6 感染症と免疫

1 婦人科感染症

❶クラミジア トラコマティス(クラミジア)

 A.概説

 B.女性性器クラミジア感染症の病態

 C.性器クラミジア感染症の診断

 D.治療と予後

❷マイコプラズマ

 A.Mycoplasmaの感染

 B.治療

 C.生殖への関与(特にMycoplasma genitalium感染について)

 D.治療(Mycoplasma pneumoniaeのマクロライド高耐性化)

❸ウレアプラズマ

 A.不妊症とUreaplasma urealyticum

 B.まとめ,Ureaplasma urealyticum検査,治療の意義があるかについて

❹尖圭コンジローマ

 A.病因

 B.診断

 C.感染の自然史

 D.尖圭コンジローマ感染と免疫反応

 E.宿主の免疫と尖圭コンジローマ

 F.治療

 G.予防

2 妊娠と感染症

❶トキソプラズマ

 A.概説

 B.トキソプラズマ原虫の生活環と宿主の免疫応答

 C.妊婦の管理

 D.先天性トキソプラズマ症

 E.新生児管理

❷風疹

 A.症状

 B.診断

 C.ワクチン接種の実際

 D.ワクチン接種のポイント

 E.妊婦の風疹についての診療対応の概略フロー図を示す

 F.オリンピックまでに撲滅

❸サイトメガロウイルス

 A.はじめに

 B.サイトメガロウイルス(CMV)について

 C.感染の種類について

 D.妊婦の後天性感染と児の先天性感染について

 E.疫学について

 F.症状について

 G.検査と診断について

 H.治療について

 I.感染予防について

 J.おわりに

❹肝炎ウイルス

 A.はじめに

 B.妊娠とHBV

 C.HBVワクチン定期接種

 D.妊娠とHCV

 E.出生児の管理について

❺単純ヘルペスウイルス

 A.性器ヘルペスの病型分類と妊娠中の再発

 B.産道感染〜新生児ヘルペスの発症

 C.新生児ヘルペスの頻度と病型分類

 D.新生児のHSVへの免疫反応と多臓器不全

 E.管理

❻パルボウイルスB19

 A.概説

 B.病態

 C.診断

 D.母子感染

 E.パルボウイルスB19初感染妊婦の周産期管理

 F.胎児輸血

 G.母子感染対策

❼ジカウイルス

 A.ジカウイルスと感染経路

 B.臨床症状と診断

 C.治療

 D.感染予防

❽HIV・AIDS

 A.HIVとは

 B.抗HIV療法の進歩

 C.治療のパラダイム変換

 D.早期治療の意義

 E.予防的治療(treatment as prevention)

 F.HIV非感染者への曝露前予防(PrEP)

 G.妊娠のHIV感染に及ぼす影響

 H.母子感染の予防

❾HTLV-1

 A.はじめに

 B.HTLV-1感染症とは

 C.妊婦に対するHTLV-1抗体スクリーニング検査とその対応

 D.母子感染予防対策としての乳汁の選択

 E.キャリア妊婦から出生した児の対応

 F.おわりに

7 腫瘍免疫

1 HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン

 A.HPV感染

 B.子宮頸癌と尖圭コンジローマを予防する意味

 C.現行のHPVワクチンによる疾患(CIN2-3)減少

 D.HPVワクチン接種後の「多様な症状」の検討結果と対応

2 分子標的治療薬

 A.はじめに

 B.IDOとその機能

 C.IDOと腫瘍免疫

 D.治療標的としてのIDO

 E.IDO発現調節機構

 F.IDOの血管新生促進作用

 G.IDOのバイオマーカー

 H.IDO阻害薬

 I.おわりに

3 免疫チェックポイント阻害薬

 A.はじめに

 B.免疫チェックポイント機構

 C.B7/CTLA-4経路阻害薬

 D.PD-1/PD-L1経路阻害薬

 E.おわりに

4 免疫療法

 A.免疫療法とは

 B.がん免疫療法の歴史

 C.がん免疫療法の種類

 D.がん免疫療法と抑制性免疫環境

 E.新しい免疫療法のアプローチ

 F.おわりに

5 PD-1/PD-L1経路阻害薬

 A.概説

 B.PD-1/PD-L1経路

 C.PD-1経路を標的とした臨床試験(治験)

 D.婦人科腫瘍に対するPD-1経路阻害薬の臨床試験(治験)

 E.最後に

8 移植免疫

1 臓器移植とHLA

 A.はじめに

 B.HLAの構造および発現

 C.HLAによるT細胞への抗原提示

 D.T細胞のレパトアとHLA不適合における強い拒絶反応のメカニズム

 E.マイナー抗原

 F.拒絶反応と抗原提示細胞

 G.抗HLA抗体に起因する移植片拒絶

2 臓器移植と免疫抑制療法

 A.概説

 B.はじめに

 C.「移植後に妊娠しても心配ないですか?」

 D.「妊娠中に注意することは?」

 E.「免疫抑制剤の赤ちゃんへの影響はありますか?」

 F.おわりに

3 子宮移植

 A.はじめに

 B.子宮性不妊症の現状

 C.子宮移植とは

 D.海外の臨床応用の現状

 E.わが国の子宮移植研究の現状

 F.子宮の移植免疫

 G.おわりに

4 腎移植と妊娠

 A.はじめに

 B.妊娠出産による同種免疫感作

 C.CKD患者と妊娠出産リスク

 D.腎移植後の妊娠適応基準

 E.妊娠時における免疫抑制剤の選択

 F.胎児リスク

 G.母体リスク

 H.移植腎機能

 I.おわりに

9 ワクチン

1 避妊ワクチン

 A.はじめに

 B.ホルモンを抗原とする避妊ワクチン

 C.配偶子を抗原とするワクチン

 D.おわりに

2 クラミジア・トラコマティス感染予防ワクチンの現況

 A.はじめに

 B.Ct感染に対するワクチン開発の歴史

 C.新たなCt感染予防ワクチンの開発

 D.おわりに

10 治療経験

1 不妊症

❶異好抗体

 A.概略

 B.症例

 C.結語

❷精巣腫瘍と無精子症

 A.概説

 B.精巣腫瘍について

 C.精巣腫瘍における妊孕性治療戦略

 D.化学療法と無精子症

 E.放射線治療と無精子症

 F.両側精巣腫瘍と無精子症

2 合併症妊娠

❶本態性血小板血症

 A.ETと周産期合併症

 B.ET合併妊娠の管理方針

❷全身性エリテマトーデス

❸抗リン脂質抗体症候群

❹分類不能型免疫不全症

 A.定義

 B.概念

 C.症状・特徴

 D.診断

 E.治療法

❺ヘパリンカルシウム療法と好酸球

 A.はじめに

 B.好酸球増多症候群について

 C.治療方法

 D.ヘパリンカルシウム療法と好酸球増多

 E.結論

3 その他

❶TSS

❷STSS/TSLS

 A.はじめに

 B.疾患概念,疫学,診断

 C.治療

 D.まとめ

❸非典型溶血性尿毒症症候群

 A.疾患概念

 B.頻度

 C.病因・病態

 D.診断

 E.鑑別診断

 F.治療

 G.予後

❹家族性地中海熱

 A.はじめに

 B.家族性地中海熱(FMF)について

 C.結語

❺抗NMDA受容体脳炎

❻抗ロイコトリエン受容体拮抗薬

 A.はじめに

 B.CPT成因とその治療法

 C.CPTと抗ロイコトリエン受容体拮抗薬

 D.おわりに

索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:69.3MB以上(インストール時:150.8MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:277.2MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:85.1MB以上(インストール時:212.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:340.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784498060883
  • ページ数:730頁
  • 書籍発行日:2018年5月
  • 電子版発売日:2018年10月26日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcher(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。