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私にとっての"Choosing Wisely" 医学生・研修医・若手医師の"モヤモヤ"から

  • ページ数 : 224頁
  • 書籍発行日 : 2019年12月
  • 電子版発売日 : 2020年1月8日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

日頃、こんな“モヤモヤ”感じていませんか?
「すべてCT撮影すべき?」
「不要な検査は減らせるか?」
「抗菌薬の適正使用とは?」etc…
解決の糸口は“Choosing Wisely”にあります!

Choosing Wiselyとは、
医療者と患者が対話を通じ、しっかりとしたエビデンスがあり、患者にとって本当に必要で、かつ副作用の少ない医療の賢明な選択をめざす、国際的なキャンペーン活動」であり、惰性的な検査・過剰な診断や治療を見直すことを推奨し、この理念に基づいた医療を実現させることを目的に活動している

本書は“最も患者と医療者の狭間で揺れ動く存在である医学生と研修医/若手医師の体験”を通じて“Choosing Wisely”の理念と具体像を描き出そうとする一つの試みである

序文

序文

Choosing Wiselyは、「正しい」キャンペーンである。もしかすると、ときに「正しすぎる」のかもしれない。過剰医療の適正化、患者と医療者の対話を促進する、患者にとって最善の医療選択を目指す、どれも理想的には大切であることは疑う余地がない。では、何が過剰なのか?どこに線があるのか?適正化とはどのような状態か?対話とは何か?何が対話を進めるのか?何が対話を阻むのか?それぞれにとっての最善とは何か?...実践に際しては、数多の現実的な問いが生まれてくる。そうした問いに一つひとつ向き合うことではじめて、この概念は世に普及し、実装されていくことになる。理想の押し付けでもなく、現実からの諦めでもなく、理想と現実の間を繋ぐにはどうすればよいだろうか。

私は、ここに、一般市民でもなく患者でもなく、(経験豊富な)医師・医療者ではない間の存在である、医学生・研修医の可能性があると信じている。医学生から研修医は、現場の現実にさらされながら医学部で学んだ理想を実践している世代である。研修医は特に、学んできたことと目の前で実践されていることのギャップから、葛藤し、モヤモヤを抱えることが多い。この葛藤やモヤモヤこそ、理想と現実の間を繋ぐ手がかりになるのではないだろうか。

今回、Choosing Wisely Japan Student Committeeに所属する医学生・研修医・若手医師に、自分たちの葛藤やモヤモヤの体験を紐解き、Choosing Wiselyの概念に照らしてケースとコラムを書いていただいた。医学生や研修医が物を言いやすい現場ばかりではない中で、勇気を持って書き記してくださった皆さんには、深い感謝と尊敬の念が尽きない。どれも生の現場と想いが詰まった珠玉の一稿である。また、ケースにコメントを寄せてくださり、後押しをしてくださった指導医の先生方にも格別の感謝を申し上げたい。この本が読んでくださる皆さんにとって、「私にとってのChoosing Wisely」を考え始めるきっかけの一端を担えれば、この上ない幸せである。


2019年11月ベルリンにて

荘子万能

目次

第1章:賢い医療の選択"Choosing Wiselyキャンペーン"とは何か?

Choosing Wiselyキャンペーンはどのように始まり、世界に広がったのか?

Choosing Wiselyキャンペーン、若手世代のうねり

第2章:医学生・研修医の体験から~Case&Essay~

CASE 1 手術という治療選択は患者に何をもたらすのか?

ESSAY 1 病理診断で無益な再生検を回避するには?

CASE 2 失神はすべて頭部CT撮影すべき?

ESSAY 2 デザイン思考から見た医療の形

CASE 3 小児の頭部外傷、経過観察かCT撮影か?

ESSAY 3 過剰医療を医療アクセスから考える

CASE 4 無症候性の下肢閉塞性動脈硬化症に対して血行再建は必要か?

ESSAY 4 医療における対話と演劇

CASE 5 疾患を抱える患者の就労支援のあり方とは?

ESSAY 5 意思決定ツールとしてのEBM・SDMと費用対効果

CASE 6 延命治療はいつまで行うべきなのか?

ESSAY 6 薬学生の取り組み、薬剤師に必要なスキルは何か?

CASE 7 高齢者の細菌尿における抗菌薬の適正使用とは?

ESSAY 7 薬剤耐性(AMR)と動物医療

CASE 8 児童が起こす問題行動に対する薬物療法、どう向き合うべきか?

ESSAY 8 「院内プラネタリウム」と「対話」

CASE 9 赤ちゃんにとって安全なお産とは?

ESSAY 9 「言葉」をめぐる考察―医療における熟慮と選択

CASE 10 睡眠薬を含むポリファーマシーへの適切な介入・減薬のあり方とは?

ESSAY 10 医療過疎地域における医療資源の問題

CASE 11 NSAIDsによる腎機能低下リスクはどこまであるのか?

ESSAY 11 対話を促進する場としての"まちづくり"

CASE 12 新規の静脈血栓塞栓症に対して血栓性素因の検査は必要か?

ESSAY 12 がん患者支援活動と対話のための場づくり

CASE 13 検査前確率の高い尿路結石でもCT撮影すべき?

ESSAY 13 会社員時代の乳がん検診で感じたモヤモヤ体験

CASE 14 高齢者の無症候性細菌尿は治療するのか?

ESSAY 14 ケニアにおける抗菌薬使用の現状

CASE 15 腰痛を精査するためのCT撮影は必要か?

ESSAY 15 医療の曖昧さと私

CASE 16 風邪の早期改善に抗菌薬の処方は正しい?

ESSAY 16 医療側が情報発信することの重要性

CASE 17 患者にとって本当に必要な検査とは何か?

ESSAY 17 地域医療実習とへき地医療経験

CASE 18 紹介制度が改善すれば不要な検査は減らせるか?

ESSAY 18 医学部1年生にとってのChoosing Wisely

CASE 19 進行した認知症で食事が取れない患者への栄養投与経路はどうすべきか?

ESSAY 19 チーム医療で実現する真に患者さんに根差した医療

CASE 20 術後せん妄に対する理想の対応とは何か?

ESSAY 20 初めての患者さんを通して考えたこと

CASE 21 頭痛患者には必ず頭部CT撮影すべき?①

ESSAY 21 臨床推論の勉強会を通して考えたこと

CASE 22 頭痛患者には必ず頭部CT撮影すべき?②

ESSAY 22 ボランティア活動を通して考えた「患者との対話」

CASE 23 細気管支炎に対する"気管支拡張薬"、実際どうなのか?

ESSAY 23 対話を通した学びの教育

CASE 24 若年者の軽度の頭痛に対してCT撮影すべき?

ESSAY 24 法曹経験者として考えたこと

CASE 25 旅行保険に入っていない外国人に対してどこまで検査を行うべきか?

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書籍情報

  • ISBN:9784765317962
  • ページ数:224頁
  • 書籍発行日:2019年12月
  • 電子版発売日:2020年1月8日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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