医学のあゆみ280巻8号 心不全チーム医療の理論と実践

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2022年2月
  • 電子版発売日 : 2022年2月16日
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内容

企画:佐藤幸人(兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科)

・心不全患者は先進国では超高齢社会に伴って増加しており,入退院を繰り返しながら徐々に悪化する疾患である.入退院のリスクには心不全と医学的併存疾患の状態以外に,家庭背景・社会背景も重要であることが知られている.
・欧米では30年以上前から疾病管理プログラムを多職種で実践して入退院を回避させるという多職種チーム医療の概念がある.
・一方で,わが国での検討は最近の10年であり,有志のメンバーのいる病院で多職種チームが結成され,心不全手帳などが使用されつつある.歴史的には浅いが,欧米にはない独自の領域も検討されつつある.


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序文

はじめに


心不全患者は先進国では超高齢化社会に伴って増加しており,入退院を繰り返しながら徐々に悪化する疾患である.入退院のリスクには心不全と医学的併存疾患の病態以外に,家庭背景・社会背景も重要であることが知られており,欧米では30 年以上前から疾病管理プログラムを多職種で実践して入退院を回避させるという多職種チーム医療の概念がある.その歴史はβ遮断薬のエビデンス構築よりも古く,2000 年ごろにはその評価項目の基本的論文も出揃っている.現在,欧米では特定の評価項目を改善させるためには,どの職種のどの指導が関わるのかということを数値化して,チーム医療の質を向上させるような医学論文的な検討もされつつある.しかし,日本と欧米では保険制度や病院へのアクセスが大きく異なっており,欧米のデータをそのまま解釈して導入することはできない.

一方で,わが国での検討は最近の10 年であり,有志のメンバーのいる病院で多職種チームが結成され,心不全手帳などが使用されつつある.歴史的には浅いが,欧米にはない独自の領域も検討されつつある.たとえば,集中治療室の急性心不全患者は欧米では集中治療医が治療するが,日本では循環器内科医が治療し,チーム医療の連続性が保たれやすい.また,薬剤師が緩和ケアやせん妄管理に力を発揮しつつある.日本では在院日数が長いため院内から介入を開始できるという利点もある.しかし,欧米のチーム医療が歴史的に病院外患者を対象としているのに対し,日本では病院外患者は大半が,以前入院していた病院に通院しており,欧米のような心不全クリニックや在宅でのチーム医療の実践の検討が遅れている.

このような状況のなか,本特集を企画した.日本独自の社会状況でどのようなアプローチが可能で,どのような理論があるのか,現時点で整理してみたい.


兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科
佐藤幸人

目次

【特集:心不全チーム医療の理論と実践】

はじめに  佐藤幸人

心不全チーム医療の理論概要  佐藤幸人

心不全のチームアプローチ ─ 心不全チーム医療における看護  鷲田幸一

心不全チーム医療と心臓リハビリテーション  小笹寧子

心不全のチーム医療 ─ stage A~Dの栄養指導  衣笠良治

心不全チーム医療と薬剤師─ 患者指導・医薬品適正使用の推進・緩和ケア・薬薬連携  寺崎展幸

集中治療の理論から考える心不全チーム医療  中山寛之

心不全患者における緩和ケア  坂下明大

在宅における心不全チーム医療  鈴木 豪

連載

オンラインによる医療者教育18

オンライン教育における学習分析・教学IR─ 学習・教育の履歴を活用する方略と注意点  淺田義和

COVID-19診療の最前線から ─ 現場の医師による報告10

COVID-19の薬物治療畠山修司

TOPICS

循環器内科学

潰瘍性大腸炎治療薬の青黛が肺高血圧症を惹起するメカニズム ─ reverse translational researchの実践  平出貴裕

産科学・婦人科学

“妊娠しやすさ”とは何か─ 出生力および妊孕力に関連する用語の整理  小西祥子

麻酔科学

全自動麻酔は可能か?  重見研司・他

FORUM

中毒にご用心 ─ 身近にある危険植物・動物3

トリカブト中毒─ 若芽をニリンソウやモミジガサなどの山菜と誤食すると……  青柳有沙

特別寄稿

COVID-19の急激な感染者数減少を考察する─ IgGFcBPに注目して  小林研介・堤 寛

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書籍情報

  • ISBN:9784006028008
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2022年2月
  • 電子版発売日:2022年2月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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