医学のあゆみ285巻10号 抗体医薬の進歩と課題

  • ページ数 : 120頁
  • 書籍発行日 : 2023年6月
  • 電子版発売日 : 2023年5月29日
¥2,860(税込)
ポイント : 52 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

企画:石井明子(国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部),
   津本浩平(東京大学大学院工学系研究科津本研究室)

・世界ではすでに100品目を超える抗体医薬品が承認され,適応となる疾患領域はがんや自己免疫疾患にとどまらず,喘息,アトピー性皮膚炎,骨粗鬆症,感染症,眼疾患,神経系疾患などにも広がり,さらなる発展が期待される.
・近年の抗体医薬品開発の特徴として,IgG抗体のみならず抗体薬物複合体(ADC),二重特異性抗体,scFvやVHHなどの低分子抗体のように,構造の多様性が広がっていることがあげられる.
・このようななかで本特集では,抗体の特徴を理解し,今後の開発に求められる課題を共有すべく,「抗体医薬の進歩と課題」として,各領域の第一線で活躍する著者の方々に執筆していただく.

≫ 「医学のあゆみ」最新号・バックナンバーはこちら
週刊『医学のあゆみ』 定期購読(2023年1月-12月)受付中!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

はじめに

世界ではすでに100 品目を超える抗体医薬品が承認され,日本での承認品目も90 を超えている.適応となる疾患領域はがんや自己免疫疾患にとどまらず,喘息,アトピー性皮膚炎,骨粗鬆症,感染症,眼疾患,神経系疾患などにも広がり,今後さらなる発展が期待される.近年の抗体医薬品開発の特徴として,IgG 抗体のみならず抗体薬物複合体(antibody-drug conjugate:ADC),二重特異性抗体の他,scFv(single chain Fv)やVHH(variabledomain of heavy chain of heavy chain antibody)などの低分子抗体のように,構造の多様性が広がっていることがあげられる.一方,最近の医薬品の開発動向全体を見渡すと,オリゴ核酸,メッセンジャーRNA(mRNA),中分子ペプチド,遺伝子治療用製品,細胞加工製品と,モダリティの多様化が著しく,これからは低分子と抗体の二者択一ではなく,意図したmode of action に合わせてモダリティを選択し,医薬品や再生医療等製品を開発する流れが見えてくる.

このようななかで本特集では,抗体の特徴を理解し,今後の開発に求められる課題を共有すべく,「抗体医薬の進歩と課題」として,各領域の第一線で活躍する著者の方々に執筆していただいた.まず「リード抗体取得・エンジニアリング技術」では,①リード抗体の取得と可変領域の最適化,②IgG 型抗体におけるFc 改変抗体や,修飾技術を活用したADC の開発,さらに③非IgG モダリティとして,低分子抗体やIgA 抗体について最新動向を解説していただいた.次に「有効性・安全性の予測・評価技術」では,抗体医薬品の重要な特徴であるリサイクリング機構を含めた体内動態の制御機構を中心に,さらに「臨床における最新動向」では,がんと炎症性疾患を中心に抗体医薬品を用いた各領域での最先端のトピックを紹介していただいた.

本特集が,抗体を用いた新しい治療法開拓の一助になれば幸いである.


企画:石井明子(国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部),
   津本浩平(東京大学大学院工学系研究科津本研究室)

目次

第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題

はじめに 石井明子 津本浩平

リード抗体取得 エンジニアリング技術

【可変領域】

モノクローナル抗体作製クロニクル─効率的なヒト抗体医薬品シーズの取得を目指して 登内奎介 高橋宜聖

ヒトADLibシステムおよびADLib KI-AMPによる治療用抗体候補の

創出と最適化  瀬尾秀宗 他

抗原結合親和性向上のための技術  松長 遼 津本浩平

【IgG 型抗体】

抗体のエフェクター活性を担うFcγ受容体 木吉真人 石井明子

抗体の体内動態制御に関わる受容体FcRnをめぐる話題─FcRnのバイオロジー,FcRn親和性改変抗体の開発動向,関連する研究  鈴木琢雄 石井明子

抗体薬物複合体(antibody-drug conjugate:ADC)   追立真孝

t-CAP法を用いたコンジュゲート抗体の開発  伊東祐二

【非IgG モダリティ】

低分子抗体─VHH,scFv  中木戸 誠 津本浩平

経口IgA抗体を用いた腸内細菌叢制御による治療薬開発    新藏礼子

IgA抗体を用いた呼吸器ウイルス感染症治療薬の実現可能性  早川美奈子 鈴木忠樹

有効性 安全性の予測 評価技術

抗体医薬品の体内動態総論  加藤基浩

抗体医薬品の創薬研究における生理学的薬物動態(PBPK)モデリングおよびシミュレーションの活用  橘 達彦 原谷健太

Phosphor integrated dots(PID)技術を用いた抗体医薬の腫瘍組織内ミクロ薬物動態解析の開発  濱田哲暢

ADC医薬品の研究開発に不可欠な定量および定性分析技術  高草英生

臨床における最新動向

免疫チェックポイント阻害薬の有効性予測バイオマーカー 熊谷和裕 他

免疫チェックポイント阻害薬に対する耐性機序とその対策 二宮利文 冨樫庸介

近赤外光線免疫療法─近赤外光感受性ADCとしての薬剤デザインを中心に 小林久隆

炎症性腸疾患に用いられる抗体医薬品  秋山慎太郎

乾癬,アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患に用いられる抗体医薬品  大久保ゆかり

抗体医薬品の血中濃度モニタリング  米澤 淳

抗体医薬品によるインフュージョンリアクションなどの副作用の特徴とそのマネジメント 下方智也 安藤雄一

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:9.5MB以上(インストール時:23.8MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:38.2MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:9.5MB以上(インストール時:23.8MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:38.2MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784006028510
  • ページ数:120頁
  • 書籍発行日:2023年6月
  • 電子版発売日:2023年5月29日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。