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J. of CLINICAL REHABILITATION32巻10号 脊髄損傷者の褥瘡予防─リハ医が積極的に関与するために

  • ページ数 : 100頁
  • 書籍発行日 : 2023年9月
  • 電子版発売日 : 2023年9月1日
¥2,640(税込)
ポイント : 48 pt (2%)
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商品情報

内容

●脊髄損傷者(脊損者)の中で,特に問題とされるのが褥瘡(床ずれ)である.社会復帰を果たした脊損者に褥瘡が発生すると,その治療が長期化し,場合によっては職を失うこともある.
●また,褥瘡による長期療養が必要な状態に追い込まれることもあり,本人の生活活動や生命にも危険が及ぶことがある.
●本特集では,脊損者の医療に携わるリハビリテーション科医(リハ医)や,形成外科医,看護師,リハビリテーション専門職,管理栄養士など,さまざまな専門家が,褥瘡の予防や治療に積極的に関与するための情報を提供.それぞれの専門家が褥瘡の問題点や実践的な評価と対応策について解説した.

序文

特集にあたって

褥瘡は,脊髄損傷者(以下,脊損者)の合併症のうち,問題となることが多い病態のひとつである.社会復帰を果たした脊損者に褥瘡が発生すると,その治療が長期にわたり,場合によっては職を失ってしまう.失業を恐れるあまりに無理に仕事を続けていても,結局は長期療養に追い込まれる脊損者もしばしばみかける.本人の活動性が損なわれるだけではなく,生命の危機につながることもある.そういった事態を招かぬよう,対策としては,自己管理に努め,褥瘡を作らないこと,予防することにつきる.

褥瘡は深達度で理解されてきたが,2007年のNational Pressure Ulcer Advisory Panel(NPUAP)の分類では,「Deep tissue injury」や,「Unstageable」という新しい概念が加えられた.特に「Deep tissue injury」は,急速に増悪することが指摘されており,早期発見の必要性が重要視されている.

褥瘡は決して皮膚だけの疾患ではない.褥瘡の早期発見,早期治療のためには,栄養状態や,除圧の手法を含めた日常的な生活様式にまで踏み込んだ総合的なサポートが不可欠である.そこで,日頃から総合的に患者をとらえ,活動を育むことを専門としているリハビリテーション科医(以下,リハ医)が役に立てると考えている.

本特集では急性期・回復期・生活期において脊損者の医療にかかわるリハ医が褥瘡の予防や治療に積極的に関与するために,リハ医だけではなく,形成外科医,看護師,リハビリテーション専門職,管理栄養士のそれぞれの立場で豊富な経験をもつ先生方に,それぞれの視点でみた褥瘡の問題点や,実践的な評価と対応策等について解説していただいた.梅本安則先生にはリハ医が積極的に褥瘡予防にかかわる意義について,脊損者の褥瘡の機序や褥瘡の早期発見のための評価法を含めて解説いただいた.仲上豪二朗先生らには脊損者における褥瘡に対する新しいアセスメントとして,臨床所見に加えてエコーやサーモグラフィ,バイオフィルム検出について解説いただいた.山田義範先生らには車椅子を使用する脊損者を対象に行うシーティングの基本と実践について各職種の役割も含めて解説いただいた.笠舞和宏先生には脊損者における栄養管理の実践のために,栄養アセスメントと微量元素にも考慮した栄養補給について解説いただいた.山下雄太郎先生らには脊損者における褥瘡の手術を理解するために手術の実践方法と術後の管理について解説いただいた.

本稿の内容を読者の皆様方の脊損者に対する最適な褥瘡予防法の選択と実践に役立てていただければ幸いである.


 (編集委員会 企画担当:幸田 剣)

目次

特集 脊髄損傷者の褥瘡予防─リハ医が積極的に関与するために

特集にあたって(幸田 剣)

リハビリテーション科医が積極的に褥瘡予防にかかわる意義について(梅本安則 幸田 剣)

DESIGN-R(R)2020にみる新しい褥瘡アセスメントについて(仲上豪二朗 真田弘美)

医療従事者が知っておきたいシーティングの基本と実践について(山田義範 髙橋雄平・他)

微量元素にも考慮した栄養管理について(笠舞和宏)

脊髄損傷者に対する褥瘡手術(山下雄太郎 安倍吉郎・他)

TOPICS 糖尿病性腎臓病に対する包括的治療のポイント

(北田宗弘)

新連載

地域リハビリテーションの現状と今後

1.地域リハビリテーションとは(菊地尚久)

連載

巻頭カラーデザインが拓くリハビリテーションの未来

5.臨床に利用可能なスマートアパレル(衣服型ウェアラブル)モーションキャプチャe-skin MEVA(網盛一郎)

ニューカマー リハ科専門医

(渡邊幸太朗)

リハビリテーション医療におけるEvidence-Based Practice

5.Evidence-Based Practiceにおける情報適用と評価(藤本修平)

知っておきたい神経科学のキィワード

19.Cortical silent period(CSP)(武田湖太郎)

認知症の基礎知識とリハビリテーション

3.認知症の基本(診断と治療)(三戸高大)

リハビリテーション医療における安全管理の一工夫

II.回復期リハビリテーション病院における安全管理:1.転倒・転落の予防策と発生後の対応(森 憲司 藤岡昌之)

リハビリテーション治療中のリスクに備える医療機器管理

8.がん治療中の機器管理(CVポート・PCAポンプ・抗がん剤の曝露)(伏屋洋志)

リハビリテーション医学・医療の歴史秘話“あの時なにが?”

9.日本摂食嚥下リハビリテーション学会(鎌倉やよい)

学会報告

第60回日本リハビリテーション医学会学術集会(大木孝裕 西田大輔・他)

書評『摂食嚥下訓練の基本を動画でひとつひとつやさしく学ぶ本』

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書籍情報

  • ISBN:9784006203210
  • ページ数:100頁
  • 書籍発行日:2023年9月
  • 電子版発売日:2023年9月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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