脳卒中の摂食嚥下障害 第3版 Web動画付

  • ページ数 : 400頁
  • 書籍発行日 : 2017年9月
  • 電子版発売日 : 2021年7月28日
¥6,380(税込)
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商品情報

内容

●脳卒中の摂食嚥下障害の定本が待望の改訂!
●1993年の初版,1998年の第2版を経て,脳卒中の摂食嚥下障害に関わる医療従事者に読み継がれてきた定本テキストが待望の改訂第3版で登場.
●治療法の検討に力を発揮する嚥下造影や嚥下内視鏡などのWeb動画(計63本)を書籍の随所にリンクさせ,より理解を深める工夫が満載.

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序文

第3版の序


『脳卒中の摂食嚥下障害』初版が書かれたのは1993 年であり,すでに四半世紀以上も前のことである.当時は藤島が主に脳神経外科病棟の患者に対して行っていた治療をもとに,苦しみながら試行錯誤を重ねて積み上げたリハビリテーション技術を世に問う気持ちで出版した.幸い多くの読者(臨床家)から支持され,1998 年には第2版を出すことができた.その後,改訂に対する要望を各方面からいただいていたが,増刷を重ねるごとに小修正を加えるに留まっていた.摂食嚥下障害に関する新しい知見・進歩がめざましく,多忙もあり,なかなか時間をかけて改訂することはできなかった.現在も本書を手にして勉強してくださる医師,歯科医師,言語聴覚士,看護師が多く,増刷が続いている.しかしながら書かれている内容も時代にそぐわない部分が目立ってきた.

第2版までは藤島の単著で書かれている.単一著者のために全体の整合性があり,統一が取れているために,読みやすいという点がこれまで読み継がれてきた理由の一つであると思われる.しかし,脳卒中の摂食嚥下障害という複雑な内容を一人でまとめることは,この情報化時代に至難の技である.今回,藤島が谷口の強力なサポートを受け,二人で分担するという形をとることでやっと改訂することができた.神経内科医である谷口は,藤島の勤務する聖隷三方原病院のリハビリテーション科で1 年半ほど嚥下障害を学んだ.その後も二人は継続的に情報交換し,学会活動や本や雑誌の編集作業などで緊密な関係を保ってきた.お互いが認め合い,心を許せる相手である.今回の改訂にあたっては企画の段階から目次づくりをし,分担を決め,かつ原稿は,相互に読んで意見交換しながら,校正しあって作業を進めた.本書は二人の共著でありながら,一人で書いたような統一感や整合性があるように腐心した.

第3版の特徴は本書の「読みやすい統一感」を保ち,「継続性に配慮」しつつ,「内容を一新」したことが挙げられる.通読もできるし,必要な場所の拾い読みも可能となっている.トピックス的なところ,本文に入れると埋没しやすい内容,流れを考えると本文より単独で解説した方がよいと思われるところなどをBoxとして取り上げた.アクセントにもなり読みやすく,理解が深まるようになっていると思う.また,動画を随所にリンクさせ,参照できるようにした点も挙げられる.嚥下障害は外部からの観察では見えないということがアプローチを困難にしている最大の要因である.病態を理解し,治療法を検討するうえで嚥下造影や嚥下内視鏡は大変威力を発揮する.本書を読むにあたっても動画があることで理解が容易になり,より実践的になると考える.

脳卒中を対象に書かれているが,内容は脳卒中以外の嚥下障害にも応用がきくものとなっている.本書が嚥下障害臨床の一助となれば幸いである.


2017年8月

藤島一郎
谷口 洋

目次

はじめに

第1章 脳卒中と摂食嚥下障害

§1 摂食嚥下障害とは何か

§2 摂食嚥下障害の原因

§3 摂食嚥下障害をおこす脳卒中

§4 脳卒中における嚥下障害の疫学

§5 障害の捉え方とリハビリテーション

第2章 嚥下のメカニズム

§1 健常人の摂食嚥下動作

§2 嚥下に関与する筋肉

§3 嚥下に関与する神経

§4 咽喉頭感覚

§5 嚥下中枢

§6 嚥下における大脳の関与

第3章 嚥下障害と呼吸器疾患

§1 神経機構からみた嚥下と呼吸

§2 不顕性誤嚥と肺炎

§3 嚥下性肺疾患

§4 呼吸器疾患からみた嚥下障害

§5 老化と嚥下障害

第4章 摂食嚥下障害の検査・診断

§1 何をもって摂食嚥下障害を疑うか

§2 摂食嚥下障害の診察

§3 嚥下造影検査(VF)

§4 嚥下内視鏡検査(VE)

§5 その他の検査

§6 脳卒中の摂食嚥下障害の総合評価と評価スケール

第5章 摂食嚥下障害のリハビリテーション

§1 リハビリテーションアプローチ:4つの方法

§2 摂食時の姿勢

§3 食品調整

§4 具体的な訓練法

§5 チームアプローチ

第6章 摂食嚥下障害の薬物療法と外科的対応

§1 摂食嚥下障害の薬物療法

§2 外科的対応

第7章 脳卒中患者の摂食嚥下訓練の実際

§1 はじめに

§2 急性期患者への対処法

§3 重症嚥下障害患者への対処法

§4 気管切開のある患者への対処法:カニューレの種類と特徴

§5 食欲不振と食事拒否

§6 流涎対策

§7 外来および在宅での摂食嚥下指導

第8章 摂食嚥下障害における倫理の問題

§1 臨床倫理について

§2 摂食嚥下障害と臨床倫理

§3 事実(fact)と価値(value)

§4 ジレンマに揺れる臨床現場

第9章 症例

付録

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書籍情報

  • ISBN:9784263216712
  • ページ数:400頁
  • 書籍発行日:2017年9月
  • 電子版発売日:2021年7月28日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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