• ページ数 : 417頁
  • 書籍発行日 : 2022年12月
  • 電子版発売日 : 2023年2月8日
¥4,950(税込)
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商品情報

内容

診療放射線技師に必要な放射線治療の知識がここにある!

放射線治療において診療放射線技師に必要とされる基礎知識・技術を分かりやすくまとめ直し,専門分野「放射線治療技術学」の国家試験出題基準を網羅した構成として広く講義で活用できる教科書.本書をもって診療放射線技術選書シリーズは専門分野をすべてカバーできる.

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序文


南山堂の診療放射線技術選書シリーズは51年の歴史があり,診療放射線技師を目指す学生が身に付けておくべき放射線技術科学に関して必要十分な内容がコンパクトにまとめられていることから,多くの診療放射線技師養成機関で専門分野ごとの講義の教科書として全国各地域で採用されている.既刊「放射線治療技術」(増田康治編集)も同様であったが,改訂4版が2002年に出版されて以来放射線治療技術は長足の進歩を遂げた.当該分野で使用される治療機器や照射方法は大きく様変わりし,現教育カリキュラムに沿ったフォローが必要となったため,書名を変え「放射線治療技術学」としてあらたに編纂することになった.本書では従来の“必要最小限”にというコンセプトを踏襲しつつ,現在の放射線治療技術に必要な基礎的内容を十分にカバーしながら最新の内容も盛り込んでいただけるよう各領域で活躍しておられる先生方に執筆をお願いした.

放射線治療技術は日々進化を遂げているが,その根幹として基礎的な放射線の生物作用・放射線の物理的特性に対する理解が必要である.また,機器・技術がめざましく発展したとは言え,治療機器の主役である直線加速器の構造・原理や治療計画装置の基本的な部分については良い意味で変化していない.本書ではこのclassicalな部分を十分に解説しながら,近年の技術的進歩やがん治療における放射線治療の位置づけなどを含めて記述していただいている.

本書は引き続きこれまでのように診療放射線技師を目指す学生向けの教科書という役割に加えて,医学物理士を目指す大学院生や放射線治療部門をローテート前の若手診療放射線技師にも役に立つように配慮した.放射線治療に関わる方々に本書を手に取っていただき,それぞれの学修・研鑽のお役に立てることを期待している.

最後に,本書の執筆・編集にあたって南山堂編集部 秡川氏には執筆開始から出版に至るまで長期にわたってご尽力いただき厚く感謝申し上げる.


2022年11月

編者 佐々木智成・藤淵俊王・渥美和重

目次

1章 放射線治療概論

A 放射線治療・放射線治療技術学とは

B 悪性腫瘍(病理・病態・がん治療の指針の基礎)

1 悪性腫瘍とは

2 悪性腫瘍の分類

3 悪性腫瘍発生のメカニズム

4 局所浸潤・血行性転移・リンパ行性転移

5 治療の指針:局所療法と全身療法の併用

6 分類・病期・予後因子

C 疫学“がん”の実態:罹患率・死亡率

1 がん統計とがん対策

2 罹患率

3 死亡率

D 放射線治療の特徴

1 メリット

2 デメリット

3 放射線治療の目的

E 放射線治療の手順

F 医療情報の評価

1 EBMの基本

2 RECIST

3 NCI–CTC

2章 放射線治療に必要な物理的知識

A 放射線の種類と性質

1 放射線の定義とエネルギー

2 電磁波放射線(X線,γ線)

3 電子線

4 陽子線,重荷電粒子線

5 中性子線

B 放射線と物質の相互作用

1 電磁波放射線(光子)の相互作用

2 電子線の相互作用

3 重荷電粒子線の相互作用

4 中性子線の相互作用

C 吸収線量,カーマおよび荷電粒子平衡の関係

1 計測線量

2 荷電粒子平衡

3 照射線量,空気カーマ,空気吸収線量の関係

4 ブラッグ・グレイの空洞理論

3章 放射線治療に必要な生物学的知識

A 放射線の生物学的効果につながる物理学的・化学的初期過程

B 放射線の生物学的効果につながる生物学的過程

1 細胞周期とDNA損傷応答

2 DNA損傷の修復

3 DNA損傷修復と分割照射

4 分割照射の生物学的基礎:4つのR

C 放射線による細胞死の誘導とその様式

1 細胞死の分類と様式

2 細胞死による組織微小環境変化と治療後の有害事象の発現

D 放射線治療効果の生物学的基礎

1 放射線治療可能比

2 放射線治療と腫瘍免疫

E 放射線治療にともなう有害事象

1 直列臓器と並列臓器

2 正常組織の放射線感受性

3 急性期反応と晩期反応

4章 放射線治療に必要な臨床的事項

A 放射線治療計画

1 放射線治療計画の目的と概要

2 放射線治療計画記録の重要性

3 放射線治療計画の流れ

4 放射線治療の体積

5 空間的線量分布

B DVHと体積処方 

1 線量体積ヒストグラム(DVH)について

2 DVHの作成方法

3 理想的なDVH

4 線量体積指標

5 体積処方

6 D95%,V20Gyの読み方

C 時間的線量配分

1 回線量,総線量,全治療期間

2 通常分割照射

3 多分割照射法(2回以上/日)

4 寡分割照射法(1回大線量寡分割照射法)

5 生物学的効果線量(BED)

5章 外部照射

A 放射線治療機器

1 外部放射線治療装置

2 定位放射線治療装置

3 治療計画装置

4 各種補助器具

B 照射術式

1 X線,γ線

2 電子線

C 高精度X線治療

1 定位放射線照射(STI)

2 強度変調放射線治療(IMRT)

3 画像誘導放射線治療(IGRT)

6章 粒子線治療

A 概 論

B 特 徴

C 照射装置

1 重粒子線・陽子線照射装置

2 粒子線の線量計測

D 中性子線

1 ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の原理

2 BNCTの特徴

3 BNCTに用いる中性子ビーム特性

4 研究用原子炉を使った臨床研究

5 加速器ベースBNCT

6 BNCTの線量評価/治療計画

7章 小線源治療

A 放射線治療機器

1 密封小線源治療装置

B 照射術式

1 密封小線源

2 分類

3 線源配置法

4 高線量率密封小線源治療

5 低線量率密封小線源治療

6 退出基準

8章 吸収線量の評価

A 治療用放射線計測の基礎

1 水吸収線量校正定数

2 水吸収線量の算出

3 補正係数

4 設備,装置,器具

B 吸収線量計測法

1 X線・γ線の吸収線量計測法

2 電子線の吸収線量計測法

3 密封小線源γ線の線量計測法

C 外部X線,γ線の線量計算

1 放射線治療で用いる深部線量関数

2 出力係数,等価照射野,散乱係数,その他の関数

3 線量評価とモニタ単位数(MU値)計算

4 IMRTに関わるMLCの位置精度

D 外部電子線の線量計算

1 電子線エネルギーとフルエンス

2 電子線の出力係数

3 媒質中での電子線エネルギーの変化

4 MU値の算出と線量計算アルゴリズム

E 密封小線源γ線の線量計算

1 線源位置取得

2 密封小線源治療における吸収線量の算出

3 線量計算アルゴリズム

F 投与線量の空間分布

1 深部線量分布

2 等線量曲線,軸外線量比

9章 品質保証・品質管理

A 品質保証・品質管理

1 性能評価法

2 精度管理

3 コミッショニング

4 精度管理用機器

5 照射野確認・照合システム

6 ポータルイメージング,EPID,MLC

B 安全管理

1 機器の管理と保守

2 許容レベルと介入レベル

3 品質管理規定の作成

4 仕様策定

5 受け渡し試験

6 受け入れ試験

7 コミッショニング

8 定期点検

C 関係法令

1 RI法

2 医療法

3 関係法令で定める監査と必要な記録・帳簿

4 医療法に関する監査

D 記録・評価

1 照射の記録

2 吸収線量の標準化

3 水吸収線量標準

4 リファレンス線量計の校正

5 第三者独立機関による出力測定

6 モニタ線量計の校正

7 モニタ線量計

10章 各臓器腫瘍の放射線治療

A 総 論

1 治療の目的:根治照射と緩和照射

2 予防的領域照射と局所照射

3 有害事象

B 頭頸部

1 総論

2 咽頭癌

3 喉頭癌

4 唾液腺腫瘍

5 副鼻腔(上顎洞癌)

6 甲状腺癌

C 肺・縦隔

1 概説:肺癌

2 肺癌に対する放射線治療

3 悪性中皮腫

4 縦隔腫瘍

D 消化管(食道・直腸・肛門管)

1 食道癌

2 直腸癌

3 肛門管癌

E 肝・胆・膵

1 肝癌

2 胆道癌

3 膵癌

F 泌尿器(前立腺・膀胱)

1 前立腺癌

2 膀胱癌

G 婦人科(子宮頸部・腟・外陰)

1 子宮頸癌

2 腟癌・外陰癌

H 乳 腺

1 概説

2 乳癌に対する放射線治療

I 脳脊髄

1 概説

2 脳腫瘍に対する照射法

3 脳腫瘍で覚えておくべき疾患とその治療

J 造血器・リンパ系組織

1 悪性リンパ腫

2 骨髄腫

K 小 児

1 概説

2 神経芽腫

3 横紋筋肉腫

4 腎芽腫

L 皮膚・骨軟部

1 皮膚癌

2 骨軟部腫瘍

M 転移(緩和・STI)

1 概説

2 骨転移

3 脳転移

4 その他の緩和的治療の対象

5 オリゴ転移・オリゴ再発に対する高精度治療

N 良性疾患

1 甲状腺眼症

2 ケロイド

3 動静脈奇形

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書籍情報

  • ISBN:9784525279615
  • ページ数:417頁
  • 書籍発行日:2022年12月
  • 電子版発売日:2023年2月8日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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