小児科診療のお悩み相談室

  • ページ数 : 216頁
  • 書籍発行日 : 2014年6月
  • 電子版発売日 : 2020年6月17日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

子どもを診る際,しばしば直面する「悩み」はどこにある? 本書は初期研修医~卒後5,6年程度の若手医師(非小児科),内科系開業医を主な対象に,子どもを外来,救急で診る際よく出会う悩みとその解決策を,Q&A形式で紹介.これだけ押さえておけば大きなミスはしなくて済む,楽しく診療をすることができる,そんな診療のツボとコツを,小児科診療のエキスパートが伝授します.日常診療のヒントがきっと見つかる一冊です.

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序文

この本は,初期研修医〜卒後5,6年程度の若手医師(非小児科),内科系開業医を主なターゲットに,小児を外来で診るとき覚えておくとよいポイント,ピットフォールについてQ&A方式で解説したものです.どの分野にも,非常に高度の専門性を必要とする領域はあるでしょうし,かなり修業を積んだ名人にしかわからないような薀蓄があるとは思います.しかしながら,本書ではそういういわば,いぶし銀のこだわりの境地ではなく,これだけをおさえておけば大きなミスはしなくて済みます,楽しく診療をすることができます,くらいのレベルは保てるという,そんな技とコツをエキスパートがわかりやすくお伝えしようというものです.執筆は,ふだん私が最も信頼しているベテラン小児科専門医師の皆さんで,各々の得意分野を主に受け持っていただきました.

小児科ではある程度スピードが不可欠で,そのためには,確実な知識や技術を身につけておくことが大切です.そして,要領よく限られた時間内での説明と納得,情報開示,説明責任という言葉で代表される,透明性が要求されています.加えて小児科というのは,医療の中でも特に,やさしさと勇気が要求される分野であります.小児救急は,とかく社会経済的な面から論議されがちですが,実は純粋に医療技術が試され,医療人としての社会性が問われる試練の場なのです.もう一つ大切なことがあります.小児はただ単に大人を小さくしただけのものではありません.同様に小児科は,大人の病気をそのまま子どもに適用できるものでもありません.子どもならではの特徴と難しさがあります.執筆してみて今更ながらそのことを実感できました.

このように,小児科診療はいわば「医療の縮図」ということもできます.この小児科診療のお悩み相談室には,子どもの大切な特徴,最も頻繁に遭遇する症状,疾患について小児科を支えてくださる皆さんにぜひ知っておいてほしいことが書かれています.他書にはみられないコツと技,熱い思いが伝わってくるはずです.本書をいつも手にしながら,皆さんが今日も診察室で生き生きと活躍されることを願ってやみません.


平成26年5月吉日

大阪府済生会中津病院 小児科 末廣 豊

目次

第1章 小児科ってどんなところ? 親・家族の気持ちを理解しよう

Q1 小児科の特徴について教えてください

Q2 診察するときにどんなことに気をつけたらよいでしょうか?

Q3 小児科で難しい子はどんな場合?

Q4 緊急性のある場合,サインは?

第2章 小児科でよく見る症状は?

Q5 子どもの症状に何か特徴はありますか?

Q6 発熱が続いているのですが,放置してはいけないのはどんな場合ですか?

Q7 咳嗽,喘鳴,呼吸困難

Q8 嘔吐・下痢・血便

Q9 子どもの発疹について教えてください

Q10 けいれんの鑑別,見逃してはいけないけいれんについて教えてください

Q11 よく便秘する子,よく腹痛を訴える子に何か妙案は?

Q12 「よく頭痛を訴える」と母親が言うとき

Q13 虐待を疑うときって,どんなときですか?

Q14 子どもの胸痛では,どんな疾患を考えますか?

第3章 悩ましい症状~教科書通りにはいきません~

Q15 爪を噛む,指しゃぶりをする,言葉が遅い,どもる

Q16 落ち着きがない,多動である子どもをみたら?

Q17 背が低い,太っている

Q18 食べない,食べたがらない,体重が増えない

Q19 よく風邪をひく,よく熱を出す

Q20 よくお腹を痛がります

Q21 よく搔く,痒がるのですが?

第4章 小児科で出くわす疾患

◆1)呼吸器

Q22 クループって何? どこに注意する?

Q23 気管支炎,肺炎,細気管支炎をみるときは?

Q24 風邪とインフルエンザは違うのですか?

Q25 咽頭・扁桃炎で抗菌薬が必要なのはどういうときですか?鑑別は?

◆2)感染症

Q26 溶連菌感染が原因となる疾患にはどのようなものがありますか?

Q27 ブドウ球菌感染が原因となる疾患にはどのようなものがありますか?

Q28 ヘルペスウイルス感染症にはどんな種類がありますか?

Q29 夏風邪症候群について教えてください

Q30 インフルエンザがはやっています.うちの子はインフルエンザですか?

Q31 「何回もおたふくかぜにかかっています」と言われたら?

Q32 水痘に罹患した母親から生まれた新生児には,何か治療は必要ですか?

Q33 ウイルス性胃腸炎の予防対策はありますか? 栄養指導について教えてください

Q34 HIV の妊婦がいます.胎児への感染を心配しています,どうしたらよいでしょうか?

◆3)アレルギー

Q35 風邪をひくとヒューヒュー,ゼーゼーするのですが喘息でしょうか?

Q36 喘息の治療はどうしたらよいでしょうか?子どもの喘息は治りますか?

Q37 初めて食べた卵黄入りのおかゆでアナフィラキシーショックを起こしました

Q38 食物依存性運動誘発アナフィラキシーについて教えてください

Q39 蕁麻疹がずーっと続いているのですが?

Q40 乳児湿疹が2か月も治らないのですが?

◆4)免疫

Q41 川崎病は何歳まで心エコー検査が必要ですか?

Q42 スティーブンス—ジョンソン症候群は治るのですか?

Q43 血管性紫斑病について教えてください

Q44 免疫不全,自己炎症性疾患を疑うのはどんなときですか?

Q45 リウマチ熱,若年性関節リウマチ,慢性リウマチはどう違うのですか?

◆5)腎・泌尿器

Q46 尿路感染症を繰り返しています.どうしたらよいでしょうか?

Q47 尿路結石を繰り返す症例が来ています.どうしたらよいでしょうか?

Q48 学童の無症候性血尿,無症候性蛋白尿はどう管理したらよいでしょうか?

Q49 急性糸球体腎炎はすっかりみなくなりましたが?

Q50 小児の紫斑病性腎炎って何ですか?

Q51 ネフローゼ症候群は小児にもあるのですか?

Q52 溶血性尿毒症症候群って何ですか?

◆6)代謝・内分泌

Q53 小児でも糖尿病とか肥満症はあるのですか?

Q54 周期性嘔吐症や自家中毒はどういう病気ですか?

Q55 肝機能障害と腹部膨満が目立ちます,肝臓の生検を勧められました

Q56 甲状腺の腫れを指摘されました.異常に動き回ります

Q57 下垂体性低身長,下垂体性尿崩症について教えてください

Q58 今時,くる病ってありますか?

Q59 先天性代謝異常を疑うのはどんなときですか?

◆7)消化器

Q60 小児にもC型肝炎,B型肝炎ってありますか?治療はどうするのですか?

Q61 小児の肝機能障害ってどんなものがありますか?

Q62 小児の潰瘍性大腸炎,クローン病について教えてください

Q63 肥厚性幽門狭窄症は手術が必要ですか?

Q64 胃食道逆流について教えてください

◆8)血液・悪性腫瘍

Q65 「鼻出血が止まりません」と言われたら?

Q66 凝固障害がありそうです,治るでしょうか?

Q67 子どもの貧血の特徴と治療について教えてください

Q68 どのような場合に白血病を疑うのですか?

Q69 小児に多い悪性腫瘍は?

Q70 小児の悪性腫瘍,白血病は治るのですか?

◆9)神経・筋疾患

Q71 てんかん,熱性けいれんについて教えてください

Q72 脳性麻痺の子どもがいます,少しでもQOLの向上を目指したいのですが…

Q73 急性脳症と脳炎の違いは何でしょうか?

Q74 ギラン-バレー症候群とはどういうものをさすのでしょうか?予後はどうでしょう?

Q75 ミトコンドリア病について教えてください

Q76 小児の筋ジストロフィーにはどんなものがありますか?治療法はないのでしょうか?

Q77 発達障害って何ですか? 最近増えているのでしょうか?

Q78 チック・トゥレット障害について教えてください

◆10)救急

Q79 タバコを食べてしまったかもしれません.どうしたらよいですか?

Q80 髄膜炎って,どんなときに疑うのですか?

Q81 子どもにも急性腹症ってありますか?

Q82 意識障害,けいれんの子どもをみたらまず何をすべきでしょう?

Q83 喘息発作の子どもが来ています.まず何をすべきでしょうか?

Q84 psychological emergencyについて教えてください

Q85 脱水症,熱中症で大切なことは?

◆11)新生児

Q86 新生児の発熱(sepsis work-up が必要な時期)はどうしたらよいですか?

Q87 臍肉芽と便秘の処置について教えてください

◆12)公衆衛生

Q88 喫煙,花粉,黄砂,PM2.5が与える子どもの呼吸器症状への影響について教えてください

Q89 最近予防接種の種類が増えているようですが,どう変わったのですか?

Q90 保育園に通っています,病気にかかった場合,登園してはいけない疾患,期間について教えてください

◆13)くすり

Q91 中枢性の鎮咳薬使用の是非,抗ヒスタミン薬についての注意事項は?

Q92 卵,牛乳アレルギーのある場合の禁忌は?

第5章 親御さんからよく受けるお悩みごと相談

Q93 離乳食はいつ頃から開始したらよいでしょうか?

Q94 保育所にはいつ頃から預けたらよいでしょうか?

Q95 アレルギーを予防したいのですが

Q96 発達障害を予防したいのですが

Q97 子どもが学校に行かないのですが

Q98 どうしてもステロイドを使いたくないのですが

Q99 抗生物質を出してほしがる親に対して

Q100 思春期を過ぎてもついてくる親に,子どもに話させない親に

Q101 子どものアドヒアランスについて教えてください 悪い代表的疾患は?

Q102 よくおねしょをするのですが

Q103 よくいびきをかくのですが

Q104 よく歯ぎしりをするのですが

第6章 イザという時の殺し文句~家族からの難しい要求に出会ったら~

Q105 ステロイド外用薬を極度に嫌がる母親へ

Q106 解熱剤を過剰に欲しがる母親へ

Q107 咳止めを過剰に欲しがる母親へ

Q108 薬を飲まない子どもに処方する薬

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書籍情報

  • ISBN:9784830630378
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:2014年6月
  • 電子版発売日:2020年6月17日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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