理学療法士のための足と靴のみかた

  • ページ数 : 204頁
  • 書籍発行日 : 2013年2月
  • 電子版発売日 : 2021年4月2日
¥4,400(税込)
ポイント : 80 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

「足」の知識を持ち,適切な「靴」を指導できるのは理学療法士の真骨頂!

足の解剖学や運動学など足の基本,足の評価について理解し,さらに足の病変と,総合的に学習できる.そして靴の構造で靴の基本を知り,靴の選択・履き方について学び,靴下の影響や足底挿板という臨床での疑問を解決する形で進む.シーン別では高齢者・小児・糖尿病・人工透析・足の変形・リウマチの臨床現場での靴の処方について知り,最後には着脱動作,ADL指導や環境設定というリハビリ専門職種に必要な部分を網羅している.

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Internet Explorer 11.x / Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

リハビリテーションの世界では,移動手段として,また運動療法の一つとして「歩く」ことがクローズアップされる.とりわけ理学療法は,その対象が,運動器系,中枢神経系あるいは内部障害系のどのような疾患であったとしても「歩行」を目的や手段として利用する.

ヒトは二足歩行であり,歩行時に,自らの力を地面に伝え,地面からの力を吸収する唯一の接点は,「足」と「靴」となる.「歩きましょう」という指導をすることの多い理学療法士は,「足」や「靴」について,関心を持つのは当然のことであろう.

現在は,技術が進歩し,新しい機能を持った靴が次々と開発されている.しかしながら,どれだけ良い「靴」を履いていても,それを正しく「履かなければ」宝の持ち腐れになってしまうというのも事実である.

本書では,「足」に続いて「靴」を学び,そしてさまざまなシーンに合わせた「靴の処方」という順で読み進めていけるように構成されている.このように「足」と「靴」に特化した書というのは,他に類を見ない.

具体的には,足の構造(解剖学)や,アーチといった機能面(運動学)など足の基本を理解する.その後,臨床現場で非常に重要となる「足の評価」について理解し,最後に「足の病変」と,足を総合的に学習できる.

次に,「靴」の理解を進めるために,「基本的な靴の構造」で靴の基本を知り,次に「どのように靴を選択するのか? 履けばいいのか?」について学ぶ.さらに「靴が変わるとどうなるのか?」「靴下の影響」や,介入していくための「足底挿板」という臨床での疑問を解決する形で進められている.

シーン別では,「高齢者」「小児」「糖尿病」「人工透析」「足の変形,リウマチ」の臨床現場で出会うさまざまなシーンに合わせた靴を処方するために,その考えかたや事例など,実際にどのような靴を処方していくのかについて知ることができる.最後には,靴の着脱という「ADL指導」や,そのための「環境設定」という,リハビリテーション専門職種に必要な「足」や「靴」にまつわる部分を網羅してある.

本書が,「足」と「靴」について総合的に理解できるものとして,多くの臨床家によって愛読され,「足」と「靴」を丁寧にみることのできる専門職者になっていただくことを切に願う.


2013年2月

坂口 顕

目次

第1章 なぜ理学療法士が

1 いま,なぜ理学療法士が足と靴をみるべきなのか?(坂口 顕)

 理学療法から触れてみる「足」と「靴」

 日本人の生活を変えた履物の歴史

 日本文化における「靴」の価値

 これぞ理学療法士の真骨頂 〜歩行・足,そして靴〜

 フットケアを再考する 〜糖尿病患者・透析患者への工夫〜

 章の終わりに

第2章 足の基本

1 機能解剖(坂口 顕)

 まずは足を見てみよう

 解剖 〜骨〜

 解剖 〜関節〜

 解剖 〜筋〜

 足部を安定させる筋

2 足アーチの運動学(金井秀作)

 足のアーチ

 足アーチの運動学的特徴

 タイロッド(Tie-rod)作用とウィンドラス効果(windlass effect)

 ウィンドラス効果(windlass effect)に影響を与える因子

3 足の評価(川口浩太郎)

 まず,みる(視診)

 次に,測る(検査・測定)

 さわってみる(触診)

 動きをみる(動作分析)

4 足の変形と疾患(沖 貞明)

 代表的な足の変形

 外反母趾

 扁平足

 糖尿病性足病変

 足底腱膜炎,踵骨棘

 外脛骨障害

 モートン病

 ■コラム ドイツにおけるフットケア(金井秀作)

第3章 靴の基本

1 靴の構造(岸田典彦)

 靴の基本構造

 靴の種類

 靴型装具製作の流れ

 足に良い靴,良くない靴

2 靴の選びかた・履きかた(坂口 顕)

 足の大きさはどのように測るのか?

 靴のJIS 規格

 それでも,なぜ靴が合わないのか?

 どのように履くのか?

 歩いてみよう

 こんな選びかたしていませんか?

3 運動学(バイオメカニクス)(長谷川正哉)

 アートとしての靴,サイエンスとしての靴

 足の運動に影響を与える靴

 靴のボトムについて

 靴のボトムと運動

 靴のアッパーについて

 靴のアッパーと運動

 特殊な靴が動作に与える影響

4 靴下(前岡 浩・福本貴彦)

 履くだけの機能からさまざまな機能が求められる靴下へ

 履物として靴下は転倒にも影響する

5 一般的な足底挿板の考えかた(岸田典彦)

 足底挿板とは

 足底挿板の種類

 足底挿板の効果

 一般的な足底挿板の構造

 足底挿板を使用する代表的な症例

 足底挿板と靴

 ■コラム ドイツにおける靴(金井秀作)

第4章 シーン別靴の処方

1 高齢者のための靴(坂口 顕)

 高齢者と靴

 高齢者と転倒

 高齢者の靴選択

 高齢者の足トラブルと身体機能

 介護現場での靴

2 子どものための靴(島谷康司)

 足の成長・発達と子どもの靴

 一般的な靴の選びかた?

 靴選びの基本的な考えかた

 障がい児の靴の選びかた

 子どもの靴の見かたの実際

3 糖尿病患者のための靴(藤井美樹・岸田典彦)

 糖尿病患者に特別なフットウェアが必要な理由

 糖尿病靴の種類と屋内履き

 靴選びの注意点

 糖尿病患者が靴を履く際の注意点

4 透析患者のための靴(槻本直也)

 透析患者特有の足にまつわる問題点

 理学療法士における透析患者の足との関わり

 透析患者の靴に対する工夫

5 足の変形・関節リウマチ(藤岡宏幸)

 関節リウマチの前足部変形

 中足部及び後足部の変形

 足関節の変形

 足部の手術

 ■コラム 装具と靴─短下肢装具装着者に対しての靴─(岸田典彦)

第5章 ADLと環境設定

1 靴の着脱動作(山﨑せつ子)

 靴の原則を押さえよう!

 靴の着脱動作が自立すると生活は大きく変わる!

 靴を履く姿勢

 靴を履く動作の分析,及び各動作の代償手段

 対象者の疾病・障がい特性による指導のポイント

2 靴を履くための日常生活動作と環境設定(日髙正巳)

 皆さんは,どのような姿勢で靴を履いているだろうか?

 靴はどこを合わせて履いていますか?

 それぞれの履きかたにおけるポイントと環境調整


巻末 カラー写真

●索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:12.0MB以上(インストール時:28.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.1MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:12.0MB以上(インストール時:28.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.1MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784830643941
  • ページ数:204頁
  • 書籍発行日:2013年2月
  • 電子版発売日:2021年4月2日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。