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リハビリナース2021年秋季増刊 回復期リハ病棟の 失敗する介入×成功する介入

  • ページ数 : 240頁
  • 書籍発行日 : 2021年10月
  • 電子版発売日 : 2021年11月17日
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商品情報

内容

比べて理解する“失敗介入”“成功介入”

情報や目標の共有、地域との連携のなかで起こってしまった“失敗例”を多職種で分析。「こうすればよかった」という“成功例”と見開きで対比する。「失敗は成功の母」。なかなか表に出ない失敗例を参考に、多職種チームの成長につなげられる1冊。

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序文

はじめに


医療の現場で働きはじめたころ、上司に数え切れないほどたくさんの話を聞かせてもらいました。耳学問として、とても勉強になったことを覚えています。もう20年近く前のことなので、ほとんどの話の詳細までは思い出せませんが、そのときの

上司の「失敗談」だけは鮮明に覚えています。人の失敗談は強く印象に残り、「同じ失敗をしてはいけない」と感じて学ぶ必要性を認識します。人は失敗を経験すると、悔しさ、悲しさ、恥ずかしさなど、さまざまな感情が湧き起こり、そのときの感情も一緒に記憶されるからでしょう。

回復期リハビリテーション病棟では、日常的に行われる情報や目標の共有、患者さん・家族に対する対応、地域との連携などのなかで、「こうしておけばよかった」という出来事が多く見受けられます。その失敗に対応・解決するため、現場には多くのマニュアルが存在し、さまざまな仕組みが導入されています。しかしこれらの失敗は決して誇れるものではないため、通常は外部に発表されることはありません。

本増刊号では、過去の自施設の事例を振り返っていただき、「どうして失敗したのか、どんな事例だったのか?」「その後どのような対策を行ったのか?」などの読者がいちばん知りたい部分を中心に執筆していただきました。どの施設でも起こりうる典型事例ですが、失敗例を単なる失敗談として終わらせず、組織で課題を整理することでその後の取り組みにつなげられています。

失敗はマイナス面だけに目を向ければこれほど嫌なことはありませんが、プラス面もあります。失敗についてきちんと知り、過去の失敗を生かせるようになれば、「失敗は成功の母」になります。そういう意味で本書は学びの宝庫です。

昔、私の上司が語ってくれたように、過去の自分の失敗を振り返り、執筆していただいた著者ならびに施設の皆さまに感謝申し上げます。きっと読者の皆さんの記憶に残り、次の成功へと生かしていただけることでしょう。


西広島リハビリテーション病院 病院長
岡本隆嗣
西広島リハビリテーション病院 副院長/看護介護部部長
杉本真理子

目次

・はじめに

・執筆者一覧

【part1 病棟全体の運営】

1 職種間での意見相違

01 勤務形態の違いによる意見相違

センサーマットを解除した翌朝に転倒したAさん

02 教育背景による意見相違

退院した1週間後、家族が介護できずにレスパイト入院になってしまったBさん

03 リスク感性の違い

退院時期に転倒して入院期間が延長になったCさん

2 情報共有ができない

01 ルールなどの解釈の違い

新型コロナウイルス感染拡大時期、家族指導におけるコミュニケーションエラーでヒヤリハットがあったDさん

02 伝えたつもり

インスリンの指示変更をお願いしたつもりで、実施ミスに至ってしまったEさん

3 連携ができない

01 療法士と看護師の連携不足

室内環境を変えた直後に転倒し、恐怖から歩行再獲得に難渋したFさん

02 患者・家族からの苦情対応

入院後、スタッフ・病院の対応に不満を訴えたGさん

03 入院後、スタッフ・病院の対応に不満を訴えたGさん

チームで検討した生活イメージをケアマネジャーと共有できなかったHさん

【part2 教育】

1 教育 勤務形態の違い

01 研修会・勉強会の企画・参加

一緒に勉強して多職種チームのアプローチの質を向上させよう

【part3 チーム運営】

1 チームリーダー不在

01 ゴール設定が不明確

ゴール設定があいまいなまま入院期間が過ぎていったJさん

02 だれかがやってくれる

妻が在宅生活のイメージをもてず、40歳代半ばで施設転帰になったKさん

2 医療従事者本位の一方的なリハビリテーション

01 主介護者はだれ?

チームが主介護者の見極めを誤り、老健に入所となってしまったLさん

02 目標共有できない

歩行訓練の内容に納得できず、早期退院(入院15日)となったMさん

3 コミュニケーションエラー

01 他職種と情報共有ができない

スタッフ間の情報共有不足により、NGチューブを自己抜去したNさん

02 同職種と情報共有ができない

統一した介助指導ができず、介護者の混乱と不安を招き、自宅退院できなかったOさん

4 カンファレンス

01 議論ができない

目標の決定、家族との合意形成が不十分だったPさん

02 ゴール・目標についての家族とのズレ

介護指導を受けて退院先を自宅から施設へ変更したQさんの家族

03 不明確な連携・役割分担

摂取量不足への対応が遅れ、誤嚥性肺炎・転院となった頚髄損傷のRさん

04 退院日直前での退院先の変更

妻の自宅退院への強い希望があったにもかかわらず、老健に入所となったSさん

5 知識・経験不足

01 介助・介護指導

離床の機会が減り、誤嚥性肺炎を発症してしまったTさん

02 福祉用具

移乗リフトを導入したが一度も使用せず撤去したUさん

03 装具、ロボット

上肢用ロボットとアームスリングを適切に活用できなかったVさん

04 自宅改修案

転倒対策に重点を置いた環境調整後、本人の意向や能力変化で変更が必要になったWさん

05 ケアプラン

退院後のサービス利用を受け入れられなかったXさん

【part4 専門性・相互理解】

1 過度な専門性の追求

01 失語症

退院間近になって、妻が失語症について不安を抱えていることがわかったYさん

2 他職種の専門性の理解不足

01 退院支援

情報共有不足により専門性が発揮されず、サービスの再調整が必要になったZさん


・引用

・参考文献

・索引

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書籍情報

  • ISBN:9784840474665
  • ページ数:240頁
  • 書籍発行日:2021年10月
  • 電子版発売日:2021年11月17日
  • 判:単行本
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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