手外科診療の実践ガイド

  • ページ数 : 340頁
  • 書籍発行日 : 2025年3月
  • 電子版発売日 : 2025年3月26日
¥19,800(税込)
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商品情報

内容



精緻で複雑な「手」の診療をどのように進めるべきか。 手外科専門医へ紹介するタイミングはいつなのか。 その前にできる、あるいはするべき検査や処置は何か。 整形外科医・形成外科医が知っておきたい「手外科診療」のポイントを、手外科のスペシャリストたちが教えます。 手外科専門医も、非専門医も、外来に置いておきたい1冊です。

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序文

序文

手外科疾患・外傷には非常に多くの種類があり,その治療には繊細さや,ときに複雑な手技が求められます.一方で,その初期診療には研修医や専攻医,あるいは一般の整形外科医,形成外科医が対応することも多く,必ずしも手外科専門医が対応するとは限りません.そのため,実際に患者さんを前にして診断・治療の進め方に迷われる場合も多いかと思います.そこで,日常臨床でよくみられる手外科疾患・外傷の,基本的かつ標準的な診察法,検査法,治療法を解く「手外科診療における実践ガイド」を作成しました.

本書は,これから力をつけていく若い医師やリハビリテーション・スタッフの皆様が,手外科疾患・外傷の一般的な診療を迷わず実践できるよう,臨床に即して構成しています.また,ベテランの手外科専門医にとりましても,多忙な日常診療の中で即座に患者さんに対応できる実践ガイドとなることを目指しました.

どのような点に注目して診察し,どのように治療を進めていくべきかを,次のような構成で解説しています.

まず第1章では実臨床で遭遇する疾患・外傷の診療に反映できるよう,「手の解剖とその機能」について解説し,第2章では「手外科」の診療が,ほかの領域の診療とどのように異なるかを改めて確認するため,「手外科の特殊性」について解説しました.第3 章以降は各論として,部位および疾患・外傷ごとに解説しています.なお,必ず押さえておきたい「創傷の初期治療」については第11章の「各種皮弁」で詳解しております.

各論では,最初に各疾患・外傷の「定義」を記載し,「診断・検査のポイント」では,鑑別診断も念頭に置きながら,X線,CT,MRI,エコー等の画像所見を多数掲載し,それらの所見をどのように解釈していくかを分かりやすく解説しました.「治療法」では標準的な保存療法および外科的療法を解説し,また保存療法と外科的療法のボーダーライン状態を想定して外科的療法の適応の見極め方,専門医に紹介すべきタイミングを記載しました.標準的なリハビリテーション治療の進め方に関しても可能な限り言及しております.

各疾患の注意すべき状況等については「ピットフォール」を設け,各執筆者の経験をもとに,見落としやすい点や,判断ミスにつながりやすい点を,ピットフォール回避のポイントとあわせて紹介しています.また執筆者の経験した非常に珍しいケースや診断に苦慮したケース等をコラムとして紹介し,この領域の診断・治療の魅力を織り交ぜながら,手技が向上するためのポイント等についても解説しました.

用語は基本的に日本手外科学会用語集に従っています.文献は専門的すぎる論文の引用を可能な限り避け,代表的な論文を引用することで,標準的な考え方を紹介するよう努めました.「ステロイド」に関しては「グルココルチコイド」へ呼称変更の動きもみられますが,伝わりやすさを最優先とし,本書では従来通り,一般になじみの深い「ステロイド」を用いることとしました.

今まさに第一線で活躍している手外科のエキスパートを著者に迎え,目の前の患者さんにどのように対応しているのか,明日の臨床に繋がるようポイントを絞って解説しました.頁数もあまりかさばらないようにまとめましたので,すぐ手に取れるよう,本書を外来やリハビリテーション室,急患室等に置き,日常臨床における手外科診療の実践ガイドとしていただけましたら幸いです.

最後に,本書の作成にあたり貴重な症例を提供いただきました東京医科大学皮膚科学分野森美穂先生,聖マリアンナ医科大学整形外科学臨床教授中島久弥先生,スライドを提供いただきました京都府立心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院院長徳永大作先生に心より感謝申し上げます.


2025年2月吉日

東京医科大学整形外科学分野
西田 淳

目次

第1部 総論

第1章 手の解剖とその機能

 I.はじめに

 II.骨・関節

 III.腱

 IV.手内筋

 V.神経

第2章 手外科の特殊性

 I.手外科の特殊性とは? 

 II.診療における配慮

 III.診察の実際

 IV.治療の実際

 V.リハビリテーション治療

第2部 各論

第3章 肘

 I.上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

 II.野球肘

 III.肘内障

 IV.変形性肘関節症

第4章 手関節

 I.橈骨遠位端骨折

 II.舟状骨骨折/偽関節

 III.三角線維軟骨複合体損傷

 IV.Kienböck病(月状骨軟化症)

第5章 腱

 I.手指屈筋腱狭窄性腱鞘炎(ばね指)

 II.de Quervain病

 III.尺側手根伸筋腱腱鞘炎

 IV.感染性腱鞘炎

 V.屈筋腱損傷

 VI.伸筋腱損傷

 VII.腱皮下断裂

第6章 変形性関節症

 I.はじめに

 II.Heberden結節

 III.Bouchard結節

 IV.母指CM関節症

 V.変形性手関節症

 VI.遠位橈尺関節症

第7章 絞扼性神経障害

 I.肘部管症候群

 II.前骨間神経麻痺

 III.後骨間神経麻痺

 IV.手根管症候群

 V.ギヨン管症候群

第8章 関節リウマチ

 I.総論

 II.各論:関節リウマチにおける肘関節障害

 III.各論:関節リウマチにおける手関節障害

 IV.各論:関節リウマチにおける手の障害

第9章 先天異常

 I.分類

 II.横軸形成障害

 III.母指形成不全

 IV.母指多指症

 V.合指症

 VI.裂手症

 VII.絞扼輪症候群

 VIII.先天異常に特有な事項・心構え

 IX.おわりに

第10章 骨・軟部腫瘍

 I.はじめに

 II.良性骨腫瘍・腫瘍様病変

 III.悪性骨腫瘍

 IV.良性軟部腫瘍

 V.悪性軟部腫瘍

第11章 各種皮弁

 I.はじめに

 II.創傷の初期治療 ~知っておくべきDoとDon’t~

 III.前腕・手指の局所皮弁の特徴

 IV.代表的な局所皮弁・有茎皮弁

 V.おわりに

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書籍情報

  • ISBN:9784621310854
  • ページ数:340頁
  • 書籍発行日:2025年3月
  • 電子版発売日:2025年3月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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