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商品情報
内容
ERの一次(帰宅)と二次以上(入院)の判断に迷う状況をER1.5と名付け,入院・帰宅の決定「Disposition」を行ううえでのノウハウを平易かつ詳細に,そして網羅的に解説.Dispositionが難しいのは,関連するエビデンス教育が十分ではなく,各施設の状況や専門医の経験などの違いにより,国内で一つの判断基準に統一されていないためと言えます.本書は,20年さまざまな環境でDispositionの調整に従事してきた著者が本邦の問題点も踏まえてまとめた,「Dispositionを完全攻略」できる1冊です.
序文
まえがき
次の患者さん,入院・帰宅どちらですか?
・20歳女性がアナフィラキシーで来院したが,アドレナリン筋注後に症状消失.
・45歳男性が高エネルギーの交通外傷で搬送,全身造影CTでは所見を認めない.
・85歳女性が元気がなく,娘が入院希望で来院,ERの検査はすべて正常.
ERは一次(帰宅)と二次以上(入院)の判断に迷う「ER1.5」の患者さんばかりです.困った研修医が開くマニュアル本には,診断や初期対応の記載はあっても,入院・帰宅の決定方法については何も書いてありません.
こうした入院・帰宅の決定を『Disposition』と呼びます.初学者がDispositionを決断できないのは,関連するエビデンス教育が不十分だからです.「アナフィラキシーの二峰性反応の発生率は?」「高エネルギー外傷で造影CT正常時の偽陰性率は?」……実は上級医でも,これらの質問に答えられないことは多いのです.研修医が上に挙げた症例のDispositionに困るのも無理もありません.
そこで本書『ER1.5』の登場です.今まで情報提供されていなかったDispositionのエビデンスを漏らすことなく集めて明示しました(例: 二相性反応はp.2,高エネの造影CTはp.251にあります).入院か帰宅かで迷った時のガイドブックになること間違いなしです.
一方で,我が国では医学的根拠が不十分なままでも,コンサルトを受けた医師たちが経験則でなんとかDispositionを決めてきた事実も無視できません.高齢者の社会的入院などはまさにその例です.ローカルルールを尊重しつつ,エビデンスも反映させるにはどうするか? 私が成功と失敗を繰り返して見つけた「秘密の方法」を,こっそり教えちゃいます.このノウハウは,20年間ERで患者さんと,専門医と,自分自身と向き合って集めた「財宝」だと言っても過言ではありません.
俺の財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ…
探してみろ この世の全てをそこに置いてきた
ゴール・D・ロジャー(『ONE PIECE』)
私の救急医人生の全てをこの本に注ぎ込みました.本書を手にした全員に,この財宝を差し上げます.ERに携わる医師はもちろん,総合内科医や開業医の先生,看護師やソーシャルワーカー,さらに昨今増えてきた院内救命士もその対象です.さあ,本書を片手に入院・帰宅をマネジメントしていきましょう!
2025年2月
増井伸高
目次
・まえがき
・『ER1.5』のトリセツ
・Disposition Map
第1章▶アレルギー疾患
1-1 アナフィラキシー
第2章▶呼吸器疾患
2-1 喘息増悪
2-2 COPD増悪
2-3 ACO増悪
2-4 気胸
2-5 呼吸不全
第3章▶循環器疾患
3-1 胸痛
3-2 失神
第4章▶神経疾患
4-1 痙攣
4-2 めまい
第5章▶腹部疾患
5-1 急性虫垂炎
5-2 大腸憩室炎・虚血性腸炎
5-3 胆道系疾患
5-4 消化管出血
5-5 婦人科腹症
5-6 腹痛
第6章▶腎・電解質・血液疾患
6-1 低Na血症
6-2 低K血症
6-3 高K血症・高Cr血症
6-4 高CK血症(横紋筋融解症)
6-5 貧血
第7章▶外傷
7-1 外傷総論
7-2 頭部外傷
7-3 胸部外傷
7-4 腹部外傷
7-5 四肢外傷
7-6 脊椎外傷
7-7 高齢者外傷
7-8 小児外傷
7-9 妊婦外傷
第8章▶感染症
8-1 感染症総論
8-2 肺炎
8-3 蜂窩織炎
8-4 偽痛風
8-5 尿路感染症
8-6 COVID-19
第9章▶その他の救急疾患
9-1 家族が入院希望の高齢者
9-2 アルコール関連疾患
9-3 急性薬物中毒
9-4 自傷・自殺行為
第10章▶ER1.5のトラブルシューティング
10-1 コンサルト医とDispositionが違う時
10-2 入院病床がない時
・各症候・病態と格言のまとめ
・あとがき
・さくいん
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書籍情報
- ISBN:9784498166745
- ページ数:402頁
- 書籍発行日:2025年3月
- 電子版発売日:2025年3月26日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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