ゼロから実践する 遺伝統計学セミナー

  • 書籍発行日 : 2020年3月
  • 電子版発売日 : 2020年5月1日
¥6,600(税込)
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商品情報

内容

論文で見たあのプロットが自分でも描ける!遺伝統計学の先端トピック,手法の特徴の理解から,Python・Rでの実習まで,手元のPCでワンストップで体験できる.ゲノムデータから発見を導く先端研究への招待.

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序文

はじめに

遺伝統計学(statistical genetics)は,ヒトの遺伝情報と形質情報を統計学の観点から検討する学問分野です.次世代シークエンサーに代表されるゲノム配列解読技術の急速な発展に伴い,世界中から集められた,数百万人規模のヒトゲノム情報を使った研究が,日常的に行われる時代が到来しています.人工知能などの情報解析技術の新規開発により,これまで想像もつかなかったような知見を得ることが可能になりました.ヒトゲノム情報に基づく疾患病態解明,新規創薬,個別化医療の社会実装に,期待が高まっています.そんな時代の流れの中で,遺伝統計学の重要性は,今後ますます大きくなっていくものと感じています.一方で「遺伝統計学に興味があるのですが,どうやって学べばいいでしょうか?」,「遺伝統計学に詳しい若手研究者 ,探しているんだけど見つからなくてね…」,といった声をよくいただきます.どうやら本邦では,遺伝統計学を系統立てて学ぶことのできる機会は,他の学問分野と比較して限られているようです.コンピューターを使ったドライの研究活動が中心であることも,最初の一歩を踏み出す際の心理的障壁になってしまっているようです.

そんな声を受けて,大阪大学の私の教室では,「遺伝統計学・夏の学校@大阪大学」を開催しています.夏休みの3日間を使って,遺伝統計学の座学から,Linuxコマンドの使い方,プログラミングや統計解析ソフト入門,実際のゲノムデータを使った演習まで一通り実施する,短期実践セミナーになります.「ゲノムデータ解析って思ったより簡単なんだ」と感じてもらうことを目的に開始したこのセミナーですが,お蔭さまで日本全国から若手研究者(やその卵)が集まってくれるようになりました.せっかくなので多くの皆さんに役立ててほしいと思い,演習資料一式を教室のホームページで公開したところ,羊土社さんから今回の書籍化のお話を頂きました.

本書は,「遺伝統計学・夏の学校@大阪大学」における実際の演習内容に沿った形で構成されています.遺伝学やバイオインフォマティクスを習ったことのない初心者を対象に,入門書としての位置づけを目指しています.本書を通じて基礎を固めた後は,より詳しい専門書やインターネットを通じて,最新の知識を習得していただければと思います.この本が,遺伝統計学の世界を覗いてみたいと考えている皆さんの,最初の一歩になれば幸いです.

最後に,遺伝統計学や疾患ゲノム研究のご指導を賜りました先生方(鎌谷直之先生,山本一彦先生,山田亮先生,Robert M Plenge博士,Soumya Raychaudhuri博士),夏の学校の開催を手伝ってくれている遺伝統計学教室の皆さん,いつも支えてくれる大切な家族に,心より感謝申し上げます.


2020年3月

大阪大学大学院医学系研究科 遺伝統計学
岡田随象

目次

第1章 ヒトゲノム入門

1.DNA,ゲノムとは何か

2.ヒトゲノム配列とその個人差

第2章 遺伝統計学の概要

1.ヒトゲノム多型を用いた疾患ゲノム解析

2.オミクス解析による疾患病態の解明

3.ゲノム解析における機械学習

4.ゲノム創薬への展望

第3章 統計学入門

1.統計学の一分野としての遺伝統計学

2.母集団と標本集団,理論分布

3.帰無仮説とp値

4.さまざまな統計検定手法

第4章 Linux入門

1.Linuxについて

2.Cygwinについて

3.Cygwinを使ったLinuxコマンド実習

第5章 プログラミング入門

1.プログラミングについて

2.プログラミング言語の比較

3.Python入門実習

4.AWK入門実習

第6章 R入門

1.統計解析に優れたプログラミング言語:R

2.数値計算,変数(ベクトル・行列)の扱い

3.Rの関数

4.if文とfor文

5.ファイルの読み書き

6.統計検定

7.グラフの描画

第7章 遺伝統計ソフトウェアPLINK

1.ヒトゲノムデータの取り扱い

2.1000 Genomes Projectデータ

3.遺伝統計解析ソフトPLINK実習

第8章 GWAS・eQTL解析実習

1.遺伝統計学における関連解析

2.PLINKを使ったGWAS

3.遺伝子発現量を対象としたeQTL解析

第9章 SNP genotype imputation

1.SNP genotype imputation

2.HLA imputation法

3.SNP2HLAを使ったHLA imputation法

第10章 適応進化の解明・選択圧解析

1.選択圧と適応進化

2.全ゲノムシークエンスに基づく適応進化の解明

3.selscanを使った選択圧解析実習

付録 データベース・ウェブツール一覧

1.ゲノム・遺伝子

2.遺伝子変異・SNP

3.GWAS・疾患感受性遺伝子

4.エピゲノム

5.創薬

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  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758120920
  • ページ数:0頁
  • 書籍発行日:2020年3月
  • 電子版発売日:2020年5月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。

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※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。