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ライフサイエンストップジャーナル300編の「型」で書く英語論文 言語学的Move分析が明かしたすぐに使える定型表現とストーリー展開のつくり方

  • ページ数 : 376頁
  • 書籍発行日 : 2022年3月
  • 電子版発売日 : 2022年3月18日
¥4,290(税込)
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商品情報

内容

客観的データに基づく論文の書き方がわかる!論文を12のパート(Move)に分け,定型表現とストーリー展開のコツを解説.執筆を楽にする論文の「型」とトップジャーナルレベルの優れた英語表現が身につく!

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序文

はじめに


翻訳ツールの目覚ましい進歩によって,“正しい”英文を書くこと自体は,格段に容易になってきた.しかしながら,論文を組み立てるには,どのようなフレーズを用いて,どのような構成に,あるいはどのような流れにするのかを理解する必要がある.大切なことは,論文の書き方は,その分野のトップジャーナルに学ぶということである.トップジャーナルに採択された論文は,厳しい審査を経ているだけあって,データだけでなく論理構成や英語表現においても優れたものが多い.

本書の目的は,論文の文章を組み立てる際に必要な情報を,できるだけ具体的に提供することである.なかには英語力があれば,いくらでも論文は書けると思う人もいるかもしれないが,たとえ英語のネイティブであっても「型」を理解していなければ簡単に書けるものではない.さらに言えば,論文の型は,1つや2つの手本をみただけで理解できるほど単純でもない.一方で,論文には分野ごとにさまざまな決まった型があるので,たくさんの論文を分析すれば,その傾向を掴むことができる.そのような型さえ学べば,論文執筆自体には,それほど高度な英語力を必ずしも必要とするものではない.

そこで本書では,生命科学分野のトップジャーナル30誌300論文の分析を行った.前著『トップジャーナル395編の「型」で書く医学英語論文(羊土社)』では,臨床医学論文の構造とそれを論文執筆に役立てる方法を示した.一方,生命科学(基礎医学)分野の論文の書き方は,臨床医学分野の論文とは明らかに異なっており,今回はその書き方をまとめる.生命科学分野の論文を対象として,Introduction,Materials & Methods,Result,Discussionの4つのセクションをおのおの3つ,合計12のパート(Move)に分けて分析を行った.具体的には,300編の論文(総語数約150万語)を,それぞれ12のMoveに分割したコーパス(データベース)を作成し,それらを相互に比較して定量的に分析した.他のMoveに比べて,おのおののMoveでよく使われる統計的に有意なキーワードを抽出し,それを中心とするMoveに典型的な定型表現をまとめたものが,本書の主な内容である.本書で解説する内容は,実際の論文を分析した結果に基づいており,客観的できわめて信頼性の高いものである.まとめるにあたっては,Moveの下位概念として,Stepと定型表現を設定してわかりやすく整理した.論文の流れに沿った定型表現を示していることが本シリーズの特徴であるが,本書では,英語表現だけでなく,明確なストーリー展開のつくり方を学ぶことができるであろう.本書はPart 1 ~3の3部構成である.Part 1では,まず,Move分析結果の概要として,セクションごとにMoveの流れを典型的な英語表現を使って説明してある.論文におけるMoveの位置付け,何を意味するかを理解できるであろう.また,紹介するMoveキーワードやキーフレーズは,論文で使う代表的な英語表現である.特にキーフレーズは,各MoveとStepの特徴を端的に示しており,これを眺めることによって各Moveの概要を代表的な英語表現と結びつけて理解できる.Part 2では,本書の中心となる英語定型表現を記載している.手っ取り早く英語表現をみつけたいときは,ここを探すとよい.Move → Step → 定型表現の3段階の分類があるので,場面に則した英語表現を容易にみつけることができるであろう.また,MoveとStepは,単なる分類ではない.ここでは,論文の流れも合わせて理解するように努めよう.

Part 3では,各セクションにおけるストーリー展開のポイントを,各Moveの冒頭文と最終文の分析から明らかにする.Move分析によって得られる情報は,キーワードやキーフレーズの頻度に過ぎないが,それを使ってどのように論文の内容を組み立てていくのか,キーワードやキーフレーズを使って,実際にどのように論文の組み立てていくのか,Part 3では,そのための各Moveの構成上のポイントが示してある.単なる表現集として活用するだけでなく,さらにスキルアップするための方法をじっくり理解していただきたい.

本書は,全体像がみえにくい特定の場面別の表現集ではない.Introductionからはじまる論文の流れに沿って,12のMoveそれぞれに典型的な表現が集めてある.そこで,まずは自分が書こうとするセクションに対応する本書の部分を参照しながら,論文の構想を練り,必要な定型表現を探すとよいであろう.もちろん,同じ表現が複数のセクションで使われるということはよくあることであるが,本書では,その裏にある流れや意識の違いなどがわかるようにまとめてあるので十分に活用していただきたい.


2022年2月

河本 健
石井達也

目次

Part1 基礎編 Moveの概略:論文の「型」

1 生命科学英語論文のMoveとその特徴

1 IMRaD型とIRDaM型

2 IntroductionのMoveとその特徴

3 ResultsのMoveとその特徴

4 DiscussionのMoveとその特徴

5 Materials & MethodsのMoveとその特徴

2 Moveとパラグラフの関係

1 IntroductionのMoveとパラグラフ構成

2 ResultsのMoveとパラグラフ構成

3 DiscussionのMoveとパラグラフ構成

3 IntroductionのMoveキーワードとキーフレーズ

1 頻出単語とMoveキーワードの比較

2 IntroductionのMoveキーワード

3 I Move-1のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

4 I Move-2のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

5 I Move-3のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

4 ResultsのMoveキーワードとキーフレーズ

1 ResultsのMoveキーワード

2 ‌R Move-1のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

3 ‌R Move-2のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

4 ‌R Move-3のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

5 DiscussionのMoveキーワードとキーフレーズ

1 DiscussionのMoveキーワード

2 ‌D Move-1のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

3 ‌D Move-2のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

4 ‌D Move-3のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

6 Materials & MethodsのMoveキーワードとキーフレーズ

1 Materials & MethodsのMoveキーワード

2 ‌M Move-1のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

3 ‌M Move-2のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

4 ‌M Move-3のMoveキーワードとキーフレーズの特徴

Part2 本編 英語定型表現集

◆IntroductionにおけるMove/Step別の頻出定型表現

I Move-1:研究対象の紹介

Step 1 研究対象の背景情報(定義・重要性・特徴)

1)研究対象を定義する表現

2)研究対象の重要性や重篤性を強調する表現

3)研究対象の特徴を説明する表現

Step 2 研究対象に関する課題の提示

1)未解明の課題を提示する表現

2)課題解決の必要性を訴える表現

I Move-2:先行研究と問題提起

Step 1 重要な先行研究の紹介(着眼点の提示)

1)対象の特徴を説明する表現

2)先行研究を紹介する表現

3)最近の重要な先行研究を紹介する表現(着眼点の提示表現)

4)先行研究の示唆を示す表現

Step 2 解くべき問題の提示

1)問題点を提示する表現1(解明されていないことを述べる)

2)問題点を提示する表現2(疑問点を述べる)

3)対象の可能性を示す表現

I Move-3:本研究の紹介

Step 1 本研究の概略

1)I Move-3冒頭のSignpost 1 (Here, we ~)

2)I Move-3冒頭のSignpost 2 (To Ⓥ …, we ~)

3)主な結果を述べる表現 (we show that ~)

4)主な検討内容を述べる表現 (we investigated ~)

5)主な実験方法を述べる表現 (we used ~)

Step 2 本研究で得られた知見のまとめと展望

1)得られた知見の解釈・まとめ・結論を示す表現

2)展望を述べる表現

◆ResultsにおけるMove/Step別の頻出定型表現

R Move-1:実施した実験の説明

Step 1 背景情報と先行研究

1)対象の性質を説明する表現

2)先行研究を紹介する表現

Step 2 実験を実施した根拠や仮説

1)根拠(理由)に基づいていることを示す表現1(Because ~,we …)

2)根拠(理由)に基づいていることを示す表現2(動詞+us to do)

3)根拠(理由)に基づいていることを示す表現3(therefore)

4)実験の前提となる仮説を示す表現

Step 3 実験を実施した目的(to不定詞)

1)文頭のto不定詞1:whether/if/how節を目的語とする表現

2)文頭のto不定詞2:評価を行うための表現

3)文頭のto不定詞3:知識を広げる意味の表現

4)文頭のto不定詞4:仮説や疑問の検証を目的とする表現

5)文頭のto不定詞5:確認を行うときの表現

6)文頭のto不定詞6:具体的な実験内容や方法を示す表現

7)実験目的を示すための文頭の副詞句の表現

8)意図を示す表現(~しようとした)

Step 4 実験の実施(行ったこと)

1)検討した内容を示す表現1(We ~ whether/if節;われわれは…かどうかを~した)

2)検討した内容を示す表現2(We ~ the …;われわれは…を~した)

3)実施した実験について述べる表現1(能動態表現)

4)実施した実験について述べる表現2(受動態表現)

5)列挙・追加を示す表現

6)文頭のto不定詞で目的を示した後に行ったことを述べる表現(To ~,we …;~するために,われわれは…した)

R Move-2:実験結果の提示

Step 1 (注目すべき)発見の提示

1)注目すべき発見を述べる表現

2)結果が得られたことを示す表現 〔受動態:~が観察された(was observed)など〕

3)確認したことを示す表現

4)図表の提示表現

Step 2 量的(質的)変化の提示

1)変化を述べる表現1(われわれが,~をみつけた:we observed/found ~)

2)変化を述べる表現2〔実験(結果)が,~を明らかにした:showed/revealed ~〕

3)変化を述べる表現3(対象が,~を示した:exhibited/displayed/showed ~)

4)変化を述べる表現4(~を引き起こした)

5)変化を述べる表現5(受動態)

6)変化を述べる表現6(there was ~)

7)有意な変化を論じる表現(significantly)

8)完全な抑止を示す表現(completely)

Step 3 結果の比較

1)比較級とthanを使う表現

2)comparedを使う比較表現

3)一致を示す表現

4)関連性を述べる表現

Step 4 変化がなかったことの提示(否定の表現)

1)副詞を用いる否定表現(not)

2)形容詞を用いる否定表現(no)

3)変化がなかったことを示す表現(remained)

Step 5 情報の追加や対比

1)文頭のつなぎ表現

2)文中でalsoを用いる表現

3)対比表現

R Move-3:結果についてのコメント

Step 1 結果の解釈

1)結果の解釈を述べる表現1(文で示す場合)

2)結果の解釈を述べる表現2(現在分詞構文やwhichを使う場合)

3)可能性や必要性を述べる表現

4)性質や様式を述べる表現

Step 2 結果の一致

1)仮説や先行研究と一致していることを示す表現

Step 3 結果のまとめと結論

1)結果全体を解釈する表現(まとめ)

2)結論を述べるときの表現

3)対象の重要性や必要性を述べる表現

◆DiscussionにおけるMove/Step別の頻出定型表現

D Move-1:本研究の概略

Step 1 背景情報の再提示

1)背景情報や問題を再提示する表現

Step 2 本研究の成果の概略

1)本研究で明らかにした知見の概略を示す表現

Step 3 本研究の結論と意義

1)本研究の結論や意義を示す表現

D Move-2:個々の実験の考察

Step 1 個々の実験の背景と先行研究

1)最近(以前)の先行研究に言及する表現

Step 2 個々の実験結果の提示

1)(重要な)結果を再提示する表現

2)否定の表現

Step 3 個々の実験の解釈・主張

1)解釈や主張を述べる表現

2)可能性を述べる表現

3)異なる解釈を述べる表現

4)先行研究などとの比較表現

Step 4 個々の実験の課題

1)(残された)問題点を述べる表現

2)将来の課題を述べる表現

D Move-3:まとめと将来展望

Step 1 本研究のまとめと結論

1)まとめや結論を述べる表現

2)可能な解釈を述べる表現

Step 2 本研究の将来展望

1)研究の有用性を述べる表現

2)残された課題を示す表現

◆Materials & MethodsにおけるMove/Step別の頻出定型表現

M Move-1:研究試料の準備

Step 1 研究試料の入手と作製・調製

1)研究試料・試薬の紹介と入手先の提示表現

2)研究試料の製作や調製について述べる表現

3)先行研究などを参照して方法を示す表現

Step 2 研究試料の維持管理・処置

1)研究試料の維持や準備について述べる表現

2)研究試料・対象の処置について述べる表現

Step 3 研究倫理と標本サイズ

1)研究倫理に関する表現

2)標本サイズに関する表現

M Move-2:実験の実施

Step 1 実験の具体的な手順

1)準備・処理・回収・固定について述べる表現(細胞を用いるとき)

2)試料の調製・固定について述べる表現(組織などを用いるとき)

3)分析の方法について述べる表現(抗体などを用いるとき)

4)DNA/RNAを扱う実験について述べる表現

5)実験の順番を示す表現

Step 2 実験・分析・定量化の実施

1)実験の実施について述べる表現

2)定量的な実験について述べる表現

3)ソフトウェアによる分析を示す表現

4)先行研究を参照して実験方法を示す表現

M Move-3:統計解析とバイオインフォマティクス

Step 1 統計解析とデータ提示

1)統計解析について述べる表現

2)データ提示について述べる表現

Step 2 大規模データのコンピューター解析

1)遺伝子配列データのマッピングに関する表現

2)その他の大規模データの解析に関する表現

Part3 応用編 ストーリー展開のためのヒント

1 Introductionのストーリー展開

1 Introductionの構造

2 ‌I Move-1(研究対象の紹介)の冒頭文と最終文の分析

3 ‌I Move-2(先行研究と問題提起)の冒頭文と最終文の分析

4 ‌I Move-3(本研究の紹介)の冒頭文と最終文の分析

5 Introductionのストーリー展開のまとめ

2 Resultsのストーリー展開

1 Resultsの構造

2 Results冒頭文(R Move-1の1巡目)の分析

3 ‌R Move-1(実施した実験の説明)の2巡目以降の冒頭文の分析

4 ‌R Move-2(実験結果の提示)の冒頭文の分析

5 ‌R Move-3 (結果についてのコメント) の冒頭表現の分析

6 ‌R Move-1~3における頻出動詞と主語のまとめ

7 Resultsのストーリー展開のまとめ

3 Discussionのストーリー展開

1 ‌D Move-1(本研究の概略)の冒頭文と最終文の分析

2 ‌D Move-2(個々の実験の考察)のパラグラフ冒頭文と最終文の分析

3 ‌D Move-3(まとめと将来展望)の冒頭文と最終文の分析

4 Discussionのストーリー展開のまとめ

4 Materials & Methodsの小見出しとキーフレーズ

1 Materials & Methodsの小見出しの分析

2 Materials & Methodsのキーフレーズと小見出しの対応

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書籍情報

  • ISBN:9784758108522
  • ページ数:376頁
  • 書籍発行日:2022年3月
  • 電子版発売日:2022年3月18日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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