Ⅰ 導入編
OLSとは何?
1)なぜOLSが必要なのか? (萩野 浩)
1 骨粗鬆症の診断・治療は不十分
2 骨折は重篤な疾患である
3 骨粗鬆症治療率が低い
4 脆弱性骨折例では骨折リスクが高い
5 2次骨折予防の実態と課題
6 おわりに
2)OLSは,どんなことを担う? (萩野 浩)
1 リエゾンサービスとは?
2 OLSの目的と役割
3 OLSのこれまでの取り組み
4 OLSは誰が担う?
5 おわりに
Ⅱ 知識編
1.骨粗鬆症を識る
1)定義,疫学,疾患概念 (萩野 浩)
1 定義と疾患概念
2 病態
3 分類~臨床像~有病率
4 脆弱性骨折とは?
5 脆弱性骨折の発生頻度
2)診断 (細井 孝之)
1 骨粗鬆症診断の2つの柱
2 鑑別診断の実際
3 骨密度測定値の診断基準
4 X線写真はなぜ必要か
5 診断基準と骨折リスクの関連は
6 骨代謝マーカーとその意義
7 OLSの中での骨粗鬆症リスク評価とは
3)診断のコツ―骨粗鬆症を考えるべき人:こういう人は注意―(鈴木 敦詞)
1 骨粗鬆症は疑って初めて診断ができる疾患である
2 医療面接のコツ
3 骨粗鬆症の診察のコツ
4 続発性骨粗鬆症の原因
5 薬物と骨粗鬆症の関係
4)治療 (細井 孝之)
1 骨粗鬆症治療全体像
2 栄養指導・運動指導の基本
3 薬物治療の開始基準
4 骨折発症時の対応
2.OLSを知る
1)OLSに求められる役割(総論) (田中 郁子)
1 わが国の骨粗鬆症性骨折率の低下を目指して
2 骨粗鬆症の疾患としての啓発
3 治療継続率の向上
4 情報収集,情報発信,分析,計画立案,実行,評価
2)地域医療現場(地域・社会)での活動 (中藤 真一)
1 地域・社会でなぜOLSが必要か
2 地域・社会の中での「骨粗鬆症マネージャー」の役割
3)診療所(クリニック)での活動 (鶴上 浩)
1 診療所における骨粗鬆症マネージャーの役割
2 骨粗鬆症治療率の向上のために
3 治療継続率の向上
4 治療の連携
4)病院での活動 (池田 聡)
1 病院でのOLS
2 OLSの対象となる入院患者について
3 骨折患者に対するOLS
4 骨折リスクの高い患者さんや高齢者に対するOLS
5当院(健愛記念病院)でのOLS
6 まとめ
Ⅲ 応用編
1.骨粗鬆症と骨折予防のための運動療法 (石橋 英明)
1 はじめに
2 運動が骨に与える影響
3 運動の骨密度への効果
4 運動の骨折予防効果
5 運動の種類
6 運動の原則
7 骨によい運動の種類
8 運動の注意
9 おわりに
2.骨粗鬆症と栄養・ライフスタイル (鈴木 敦詞)
1 適正カロリーとたんぱく質の摂取
2 カルシウム摂取
3 ビタミンD
4 ビタミンK
5 ビタミンB群とビタミンC
6 喫煙・飲酒・カフェイン摂取
3.転倒予防 (石橋 英明)
1 はじめに
2 転倒の危険因子
3 転倒リスクの評価:転倒スコア
4 転倒を予防するために何をするとよいか?
5 運動による転倒予防効果
6 ビタミンDと転倒予防
7 ロコモティブシンドロームと転倒予防
8 病院/ 施設における転倒予防
4.薬物治療 (細井 孝之)
1 骨粗鬆症治療薬の効果と有効性の評価について
2 骨粗鬆症治療薬の特徴
3 骨粗鬆症の薬物治療はいつまで続けるか
4 骨粗鬆症治療薬の副作用とその対策
5 おわりに
5.手術療法 (池田 聡)
1 「椎体骨折」に対する手術
2 「大腿骨近位部骨折」の分類
3 「大腿骨頸部骨折」の手術療法
4 「大腿骨転子部骨折」の手術療法
6.手術後のリハビリテーション,連携パス (日髙 滋紀)
1 リハビリテーションとは
2 骨折手術後の後療法,リハビリテーション
3 クリティカルパスとは
4 大腿骨近位部骨折地域連携パス
Ⅳ 実践編
1.二次骨折予防のためのOLSチームワークの実際(山本 智章)
1 はじめに
2 二次骨折予防サポートチームの設立
3 整形外科医の役割
4 OLSのための共有ツールの作成
5 骨粗鬆症マネージャー(看護師)
6 OLS―薬剤師の立場から
7 OLS―管理栄養士の立場から
8 OLS―理学療法士の立場から
9 OLS―作業療法士の立場から
10 維持期における役割と連携システム
11 今後のOLSの方向性
2.事例紹介~骨折リエゾンとしてのOLS ~
1)看護師の役割 (豊永 淳子)
2)理学療法士の役割 (加藤木 丈英)
3)管理栄養士の役割 ~ OLSにおいて管理栄養士に求められること~(上西 一弘)
4)薬剤師の役割 (長谷 奈那子)
3.骨密度測定の実際 (萩野 浩)
Columnリエゾンとしての看護師の役割(Kerry Cooper〔訳:萩野 浩〕)
付録
1.骨代謝マーカー 一覧表
2.骨粗鬆症治療薬 一覧表
3.主な製剤写真一覧
文献
索引