考える理学療法 評価から治療手技の選択[中枢神経疾患編]

  • ページ数 : 416頁
  • 書籍発行日 : 2006年10月
  • 電子版発売日 : 2022年7月20日
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商品情報

内容

どのように評価しどのように治療手技を選択するか?──大好評『考える理学療法 評価から考える治療手技の選択』の中枢神経疾患編!

中枢神経疾患に対する理学療法は至難の業といわれる.本書は,そうした中枢神経疾患に対する理学療法を行う過程で,クリニカルリーズニングを重視した評価から治療への橋渡し的な考え方とはどういうものかを,ポイントを絞ってわかりやすく解説.中枢神経疾患患者の病態や障害に関する理解を深め,実施技術の向上に役立つ実践的な内容.すべての理学療法士におすすめの1冊.

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序文

序文


中枢神経疾患に対する理学療法は難しいといわれる.複雑な神経解剖,情動・思考・運動など多岐にわたる脳機能,随意運動発現の障害,筋緊張の異常,不随意運動の出現,運動失調,認知障害など多様な機能障害のため,中枢神経疾患患者の障害像を的確に評価し,適切な理学療法的介入を実施することは至難の業とも思える.

さらに,中枢神経疾患患者の問題点は中枢神経機能のみではなく,脳血管障害であれば高血圧,糖尿病,心疾患など合併していることが多く,急性期であれば呼吸・循環系の動態についても考慮しなければならない.また,リハビリテーションの中の理学療法を考えれば,国際生活機能分類(ICF)に基づいて,中枢神経疾患患者の障害の構造をとらえる必要もある.

理学療法士は対象者の機能障害・活動制限・参加制約の改善を目指して,さまざまな臨床の現場で奮闘している.多忙な臨床現場であっても,検査・測定や関連情報の収集から対象者の病態と機能障害を関連付け,問題点を抽出し,解決策を見出していくクリニカルリーズニングは,理学療法士にとって重要なプロセスである.対象者に提供する理学療法の理論的基盤があってこそ,真のインフォームドコンセントや対象者との目標の共有が可能になる.また,クリニカルリーズニングの積み重ねが,個人としての理学療法の深化や実施技術の向上につながり,理学療法全体の発展にもつながるものと信じている.

本書は,理学療法士がクリニカルリーズニングに基づいて中枢神経疾患患者の理学療法を実施するにあたり必要となる事項について,ポイントを絞ってまとめたものである.脳科学の進歩は目覚しく,今後も新たな知見が加わり,中枢神経疾患患者の病態や障害に関する理解も深まっていくと思われるが,現時点でのスタンダードとして本書を活用していただければ幸いである.

最後に本書を企画・出版するにあたりご協力いただきました方々に感謝申しあげます.


平成18年10月

編者一同

目次

1.脳の研究はどこまで進歩したか?─脳研究の最前線─

2.脳の各部位にはどのような役割があるのか?─部位別構造と症状─

3.反射から何がわかるか?─神経症候─

4.脳の中を覗いてみよう─X線CT,MRI-CTによる画像診断─

5.中枢神経疾患治療の最前線─中枢神経疾患に対する医学的処置─

6.それぞれの患者に対応した理学療法─症状別の治療手技選択─

7.転ばぬ先のリスク管理─理学療法におけるリスク管理─

8.感染症に対して理学療法士が注意すべきこと─感染症にならないために─

9.回復期リハビリテーション病棟における目標設定─目標設定とチームアプローチ─

10.まず何からみていくのか?─中枢神経疾患に対する評価項目─

11.運動と感覚との密なる関係─理学療法における神経徴候のとらえ方─

12.バランス評価に含まれるもの─バランス評価の多面性と実践的ポイント─

13.「できるのか」,「しているのか」それが問題─ADL評価─

14.動作パターンに隠れているものを探る─臨床動作分析の方法─

15.這えば立て,立てば歩め─運動発達の考え方,見方─

16.なぜ左半側空間無視が多いのか?─高次神経機能障害のとらえ方─

17.社会生活への適合をどのように援助するか?─前頭葉症状に対する評価から治療手技の選択─

18.コミュニケーションの方法を探る─左半球症状に対する評価から治療手技の選択─

19.注意を効果的に喚起するには?─右半球症状に対する評価から治療手技の選択─

20.運動における感覚の役割とは?─運動に大脳基底核~内包症状に対する評価から治療手技の選択

21.運動のコントロール能力を高めるには?─小脳症状に対する評価から治療手技の選択─

22.症候の謎を解く─脳幹症状における評価から治療手技の選択─

23.パーキンソン病の運動障害の本質は?─パーキンソン症状に対する評価から治療手技の選択─

24.子供の発達に必要なものは?─脳性麻痺に対する評価から治療手技の選択─

25.コミュニケーションは人間関係の基本─コミュニケーション障害─

26.摂食・嚥下障害と理学療法の関わり─食事・飲み込みの障害をどうとらえるか?─

27.耐え難い痛みとどうつきあうか?─やっかいな痛みの全体像─

28.認知症は予防できる!?─認知症に対するケア─

29.運動学習を用いた治療展開─セラピーへの誘導─

30.“認知運動療法”の基礎知識─実践ガイド─

31.歩行補助具の話─転ばぬ先の杖をどう選択するか─

32.リフォームの達人─環境整備の実際─

33.これからの介護保険─利用の手引き─

欧文索引/和文索引

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書籍情報

  • ISBN:9784830643316
  • ページ数:416頁
  • 書籍発行日:2006年10月
  • 電子版発売日:2022年7月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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