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- 肝臓クリニカルアップデート 2022年7月号(Vol.8 No.1)【特集】肝癌の薬物療法 現状と今後の展望
商品情報
内容
肝癌の薬物療法:わが国のガイドラインに基づく治療選択の全体像/アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法の実際:休薬,評価タイミング/治療選択に etiology を考慮すべきか ほか
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序文
序文 肝癌の薬物療法 現状と今後の展望
アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法(アテゾベバ療法)が,切除不能進行肝細胞癌に対して保険適応となって以降,肝細胞癌治療はアテゾベバ療法を話題の中心として展開されています。進行肝細胞癌の第1選択薬として用いられ,今や消化器癌領域で最も複合免疫療法が施行されているのは肝細胞癌となりました。分子標的薬とは異なる作用機序を持つため,第3相試験のエビデンスは存在するものの,効果予測,治療効果評価や治療継続などの意志決定に関して,実臨床での経験が不足しています。また,免疫療法特有の副作用マネジメントについても,肝癌専門医が新たに経験を積んでいく必要があり,これまで以上に他科との連携も求められています。また,セカンドライン以降の治療戦略に関しては,エビデンスがほぼ皆無に近い状態であり,今後観察研究を中心に議論していく必要があります。既存の治療法のあり方も再考を求められています。適応に関しては,門脈腫瘍栓や肝外転移を有さない症例に対するTACEとの住み分けが議論されているところです。切除に関しては,技術的切除不能例に対するコンバージョン手術,再発高危険群に対するアジュバント療法も模索されています。また,アブレーションなどの治療法を,複合免疫療法の治療効果増強の手段としてとられる考え方も現れています。肝癌薬物療法について,アウトラインから有害事象,併用療法にいたるまでトップランナーの先生方に解説頂きました。読者の皆様にとって実用的な内容が満載されていると思います。
アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法(アテゾベバ療法)が,切除不能進行肝細胞癌に対して保険適応となって以降,肝細胞癌治療はアテゾベバ療法を話題の中心として展開されています。進行肝細胞癌の第1選択薬として用いられ,今や消化器癌領域で最も複合免疫療法が施行されているのは肝細胞癌となりました。分子標的薬とは異なる作用機序を持つため,第3相試験のエビデンスは存在するものの,効果予測,治療効果評価や治療継続などの意志決定に関して,実臨床での経験が不足しています。また,免疫療法特有の副作用マネジメントについても,肝癌専門医が新たに経験を積んでいく必要があり,これまで以上に他科との連携も求められています。また,セカンドライン以降の治療戦略に関しては,エビデンスがほぼ皆無に近い状態であり,今後観察研究を中心に議論していく必要があります。既存の治療法のあり方も再考を求められています。適応に関しては,門脈腫瘍栓や肝外転移を有さない症例に対するTACEとの住み分けが議論されているところです。切除に関しては,技術的切除不能例に対するコンバージョン手術,再発高危険群に対するアジュバント療法も模索されています。また,アブレーションなどの治療法を,複合免疫療法の治療効果増強の手段としてとられる考え方も現れています。肝癌薬物療法について,アウトラインから有害事象,併用療法にいたるまでトップランナーの先生方に解説頂きました。読者の皆様にとって実用的な内容が満載されていると思います。
建石 良介
東京大学医学部附属病院消化器内科
目次
特集 肝癌の薬物療法 現状と今後の展望
序文 肝癌の薬物療法 現状と今後の展望
東京大学医学部附属病院消化器内科 建石 良介
1)肝癌の薬物療法:わが国のガイドラインに基づく治療選択の全体像
金沢大学附属病院消化器内科 山下 竜也
2)アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法の実際:休薬,評価タイミング
千葉大学大学院医学研究院消化器内科学 小笠原定久,他
3)治療選択に etiologyを考慮すべきか
近畿大学医学部消化器内科 上嶋 一臣,他
4)セカンドライン・サードラインの選択
武蔵野赤十字病院消化器科 土谷 薫,他
5-1)有害事象のマネジメント:免疫チェックポイント阻害剤
国立研究開発法人国立がん研究センター東病院肝胆膵内科 池田 公史
5-2)有害事象のマネジメント:抗VEGF薬
岩手医科大学内科学講座消化器内科 黒田 英克,他
6)肝癌薬物療法時代における肝機能維持の必要性
虎の門病院肝臓センター内科 川村 祐介
7)薬物療法からのコンバージョン手術
京都大学肝胆膵・移植外科 石井 隆道,他
8)アテゾリズマブ+ベバシズマブ+ TACE─食道胃静脈瘤を中心に─
福井県済生会病院放射線科 宮山 士朗
9)肝細胞癌に対する新しい免疫治療(デュルバルマブ+トレメリムマブ併用治療)
神奈川県立がんセンター消化器内科肝胆膵 森本 学,他
連載
若手に役立つ議論・オピニオンリーダーからのメッセージ
・HBs抗原陰性化後の核酸アナログはいつまで続けるのか
国立研究開発法人国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター 山添 太士,他
・HBs抗原消失後の核酸アナログはいつまで続けるのか─どういう場合に,やめても良いと考えるか
信州大学医学部内科学第二教室消化器内科 小林 浩幸,他
画像診断と病理
・切除不能肝細胞癌に対する免疫療法中の画像評価─Pseudoprogressionと true progressionの鑑別は画像診断で可能か─
武蔵野赤十字病院消化器科 土谷 薫,他
・薬物療法後のpseudoprogression:組織所見
金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学 佐々木素子
新しい診断・薬の情報
・BCLC 2022の紹介
愛媛県立中央病院消化器病センター内科 平岡 淳
各都道府県における肝疾患対策取り組みの現状
・新潟県の肝炎対策について
新潟大学医歯学総合病院肝疾患相談センター 荒生 祥尚,他
エキスパート外科医に聞いてみよう
・ICGで変わるこれからの腹腔鏡下解剖学的肝切除
上尾中央総合病院外科 藤山 芳樹,他
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書籍情報
- ISBN:9784865174786
- ページ数:92頁
- 書籍発行日:2022年7月
- 電子版発売日:2022年8月12日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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