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  • ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術入門―安全な導入から手術手順,教育,トラブルシューティングまで

ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術入門―安全な導入から手術手順,教育,トラブルシューティングまで

  • ページ数 : 116頁
  • 書籍発行日 : 2023年5月
  • 電子版発売日 : 2023年5月2日
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商品情報

内容

ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術の実施に必要な情報を全網羅した本邦初のマニュアル!

導入までの施設手続きなどの準備からロボットの種類ごとのセットアップ,手技とデバイスの実際,緊急時やトラブル対応,安全に行うための注意点までこれから導入する施設にもゼロからわかりやすく解説.すでに実施している施設の課題解決に役立つエキスパートたちのコンセンサスは著者全員での長時間に及ぶディスカッションで生み出されたベストの方針! ロボット支援鼠径部ヘルニア手術の安全な実施はこの1冊で.

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序文

刊行にあたって

偉人たちの功績と日々臨床で戦う外科医の真摯な努力と飽くなき探究心により,鼠径部ヘルニア診療は発展してきました.鼠径部解剖の理解・認識,組織縫合法,人工物(メッシュ)を用いた修復法,腹腔鏡技術の適用,後世へ伝達する教育は,マイルストーンであると同時に,これらすべてが進化し続けていることは言うまでもありません.そして近年,ロボット支援技術が新たに加わろうとしています.

海外に目を向けるとロボット支援手術は2000年に米国FDAで承認されて以降,様々な領域に導入されてきました.中でも一般外科領域におけるロボット支援手術の増加は特筆すべきものであり,ヘルニア領域のロボット支援手術増加は顕著です.本邦でもヘルニア領域のロボット支援手術の保険診療収載への期待が高まっており,収載と同時に他の領域のように一気に普及すると考えられています.しかし新規技術の導入時は高確率に負の側面が表面化します.腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術の黎明期に再発をはじめとした各種合併症が増加したことは記憶にあたらしいところです.

ロボット支援技術は現状の課題のすべてを解決してくれるわけではありません.新技術導入の黎明期に遭遇するであろう課題に対処しつつ安全な普及を目指すことが必要です.そこでロボット支援手術のトップランナーとしてご活躍されているご高名な先生方に,ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術の現状を分担執筆いただきました.ご執筆いただいた先生方のご協力なくして上梓することはできませんでした.この場を借りて深謝致します.本書がロボット支援鼠径部ヘルニア修復術をこれから導入する施設のみならず,すでに導入・実施している施設の課題解決や安全な普及の一助になれば幸いです.

最後になりましたが中外医学社の上岡里織さま,上村裕也さま,松原猛人先生,今村清隆先生には企画から編集に至るまで大変お世話になりました.重ねて感謝申し上げます.


2023年3月

嶋田 元

目次

CHAPTER 1 ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術の歴史と現状〈和田則仁,北川雄光〉

  da Vinci Surgical Systemの黎明期

  初のR-TAPP

  米国におけるda Vinci S以降のR-TAPP

  日本におけるda Vinci S以降のロボット支援手術

  日本におけるda Vinci S以降のR-TAPP

  R-TAPPのエビデンス

  R-TAPPによるロボット支援手術教育

  R-TAPPの未来

CHAPTER 2 導入までの準備〈三澤健之〉

  本術式導入に関するJSESからの提言,JHSの指針

  施設でのコンセンサス

  JHSとNCDへの登録

  チーム作り

  トレーニング

  ロボット支援手術プロクター認定制度について

  緊急時の対応について

CHAPTER 3 セットアップ

【1】da Vinci Si 〈大内昌和〉

  手術室配置

  患者位置

  ポート位置,使用器具

  セットアップ

【2】da Vinci X 〈渡野邉郁雄〉

  必要物品リスト,手術室レイアウトの作成

  患者保護・体位

  セットアップ

【3】da Vinci Xi 〈峯田 章,若林 剛〉

  Da Vinci Xi Surgical Systemの特徴

  セットアップ手順

CHAPTER 4 エネルギーデバイス〈早川俊輔〉

  R-TAPPに用いる電気メス装置

  エネルギーデバイスとして用いられるインストゥルメントのラインナップ

  最低限押さえておきたい電気メスの原理

  ダブルバイポーラ法

  モノポーラ法

CHAPTER 5 手術手技

【1】内鼠径ヘルニア:バイポーラ法 〈齊藤卓也,佐野 力〉

  当科におけるロボット支援鼠径部ヘルニア修復術(R-TAPP)の導入

  当科の使用デバイス

  R-TAPPの手術手技のステップアップ

  現在の当科におけるR-TAPP(内鼠径ヘルニア)の手術手技

【2】内鼠径ヘルニア:シザーズ法 〈松原猛人〉

  基本セッティング

  ポート配置

  症例

  腹膜切開

  高位切開に必要な臨床解剖と本稿での解剖学的呼称

  腹膜前腔の剥離

  偽囊の同定

  Parietalization of the cord components その1

  Parietalization of the cord components その2

  内側腹側領域の剥離

  精索脂肪腫の検索

  偽囊縫縮

  メッシュ展開

  メッシュの固定

  腹膜縫合

  ポート閉鎖と疼痛管理

【3】外鼠径ヘルニア:ダブルバイポーラ法 〈齊藤健太,瀧口修司〉

  R-TAPP法の適応

  鼠径部解剖

  R-TAPP法で修復すべき範囲

  R-TAPP法の手術手技

  R-TAPP法における手技上のコツ

  4 外鼠径ヘルニア:シザーズ法 〈今村清隆〉

  セットアップ

  使用機器

  手術手技

CHAPTER 6 緊急時対応〈渡野邉郁雄〉

  術中大量出血

  大規模停電

CHAPTER 7 R-TAPPの教育方法〈岡本信彦,若林 剛〉

  本邦におけるR-TAPPの歴史

  da Vinci Surgical SystemによるR-TAPPの導入

  ロボット支援手術特有の教育方法

  症例の選択

  腹膜高位切開によるR-TAPP手術の実際と教育

  R-TAPPのラーニングカーブ

  ロボット支援手術の教育に開腹手術や腹腔鏡下手術は必要か

CHAPTER 8 手技を安全に行う際に注意すること〈嶋田 元,松原猛人,今村清隆〉

  1.高位切開と環状切開

  2.精索脂肪腫

  3.推奨メッシュ

  4.漿液腫予防

  5.8 mmポート挿入創は閉鎖すべきか

  6.動作制限や視野確保に困った時

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書籍情報

  • ISBN:9784498043565
  • ページ数:116頁
  • 書籍発行日:2023年5月
  • 電子版発売日:2023年5月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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