臨床実習のための歩行分析トレーニングブック

  • ページ数 : 80頁
  • 書籍発行日 : 2010年3月
  • 電子版発売日 : 2023年6月2日
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商品情報

内容

病的歩行をビジュアルに解説。CGをみながら視覚的に学べる本。

理学療法士養成校の学生が特に苦手とする歩行分析について、臨床実習で求められる「観察力」「考察力」「文章表現力」を身につけるための実践的な書。
観察・分析の進め方、初歩的なバイオメカニクスに基づいた解釈のヒントから、正常歩行、臨床の場でよく見られる病的歩行の分析まで、図を多用したわかりやすい解説と、実際の患者データに基づくCG上で学べる付録CD-ROMにより構成。理学療法士、理学療法士養成校の学生や教員必携。

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序文

はじめに

PT・OT の養成課程では,臨床実習の重要性が極めて高いことはよく知られています。しかし,近年のリハビリテーション医療の制度改革は,効率化とスピードアップを要求しています。したがって,プロのセラピストですら,時間をかけた検査や評価が従来のようにはできなくなってきています。同時に養成課程における臨床実習の時間数は徐々に減少してきました。極端な場合,20 年前は36 週間であったものが現在18 週間の養成校もあります。この厳しい現実に対して,学生達に目を向けると,特に臨床で求められる「観察力」「考察力」「文章表現力」は,いずれも十分に身につけて臨床実習に臨んでいるとは言えません。これらの能力は,講義を受けてノートを作るだけでは習得できません。自ら「見て」「考えて」「書いてみる」以外の王道はないと思います。とはいっても,ゼロの状態から独習することは非常に非効率的で限界もあります。

そこで本書ではCG 上で病的歩行の分析を行います。まず,模倣から始めた方が要領を得る場合もありますので,解説を読みながら,「書き方」を学んでから,改めて自分で書く練習をしても構いません。

最初のステップとして,ある程度「観察力」を習得できれば,次のステップとして関節まわりに働く力のモーメントについて考察するトレーニングを行います。観察による歩行分析でも応用可能な方法として,足部の接地位置,関節の位置,重心の位置の3点の位置関係から,概ね屈曲方向か伸展方向か,大きいか小さいか程度は想定できるようになります。この関節モーメントから「この関節では伸展筋に大きな力が要求されている。だから歩行可能な距離が短い」とか,「この関節の後方に歩行時痛がある。これは通常起こり得ない伸展方向の外力が発生しているからだ」といった症状や徴候との関連性を考察して下さい。本書には計測装置による関節モーメントも表示されているので,自分の分析能力を検証することができます。

最後に,ただし書きとして読者の方に理解していただきたいことは,本書で書かれていることが唯一無二の教典のようなものではないということです。たとえば筋力を調べる場合,徒手筋力テスト,等速性運動機器,周径計測のほか多くの方法があり,すべて筋力を示しています。機能を検査する以上,いろいろなコンセプトやアプローチがあることが自然です。重要なことは,優劣をつけることではなく,その治療場面に応じた方法や考えを適宜使い分けることだと思います。

本書の完成までに,実に多くの方の御協力をいただきました。CD-ROM のデータは臨床歩行分析研究会のライブラリーデータの一部を使用しています。個人情報保護のため,データを提供していただきました施設名は開示できませんが,お礼申し上げます。また,各編集協力者の大学の学生さん達に試用していただき,内容をブラッシュアップしました。健康科学大学,吉備国際大学,藤田保健衛生大学,大阪府立大学,豊橋創造大学,鈴鹿医療科学大学の学生さん達,ありがとうございました。


畠中 泰彦

目次

第1章 観察・分析の進め方

第2章 正常歩行の分析

第3章 不全頚髄損傷患者の歩行

第4章 脳卒中左片麻痺患者の歩行

第5章 変形性膝関節症患者の歩行

第6章 脊髄小脳変性症患者の歩行

第7章 パーキンソン病患者の歩行

第8章 右変形性股関節症患者の歩行

文献

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書籍情報

  • ISBN:9784307251440
  • ページ数:80頁
  • 書籍発行日:2010年3月
  • 電子版発売日:2023年6月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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