日めくり麻酔科エビデンス アップデート 4~1日1つ、3カ月で100の知見を得る~

  • ページ数 : 254頁
  • 書籍発行日 : 2023年6月
  • 電子版発売日 : 2023年6月29日
6,270
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 114pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

大好評書の第4弾。既刊1~3と同様、麻酔関連領域の新知見を楽しくアップデートできるようにした。”麻酔科医教育" "AIを用いた麻酔・鎮静管理"COVID-19と麻酔” ”フレイルとサルコペニア” ”手術室以外での麻酔管理" "オピオイドフリー麻酔” ”麻酔看護師と周術期管理チーム"など、近年のトピックスをはじめ麻酔科医にとって興味深いテーマを選定した。また、各項目の味わい深いイラストも必見。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

序文


臨床医にとって知識のアップデートは必須ですが,麻酔科の関連領域は広く,単独ですべての領域の最新の知見を得ることは困難です.本書のコンセプトは,麻酔科関連領域における知識のアップデートを“楽しみながら”行うというものです.最新の知見が示された論文のエッセンスについて,イラストを交えて理解しやすい形式で解説しています.

過去3作が好評をいただき,とうとう第4作を上梓することができました.本シリーズの制作に関わってくださった皆さま,そして手に取っていただいた皆さまに心より感謝申し上げます.3年ぶりの新作となる今回は「麻酔科医教育」「AIを用いた麻酔・鎮静管理」「COVID-19と麻酔」「フレイルとサルコペニア」「手術室以外での麻酔管理」「オピオイドフリー麻酔」「麻酔看護師と周術期管理チーム」など,近年のトピックスをはじめ麻酔科医にとって興味深いテーマを選定しました.執筆してくださった先生方による,時に偏見に満ちつつも示唆に富むコメントは今回も健在です.本書には,論文から知識を得るだけでなく,そこからさらに深く考えて,それをどのように臨床に応用すべきか? さらに発展させられないか? などのアイデアとビジョンが溢れています.本書が皆さまにとって,日々の業務を充実させるための一助になれば心からうれしく思います.

イラストは今回も高張峰治さんに描いていただきました.過去の作品も素晴らしいものでしたが,今回も力作ばかりです.クオリティの高いイラストの数々を著者の先生方の魅力的な文章とともにお楽しみください.

それではどうぞページをめくって1日1つずつ,新たな100の知見を“楽しみながら”学んでいってください.


2023年5月吉日

秋田大学大学院医学系研究科医学専攻 制御医学系
麻酔・蘇生・疼痛管理学講座 教授 新山 幸俊

目次

1 レミマゾラム…………………………………………木村 斉弘/木山 秀哉

1 弁置換術の麻酔導入において,レミマゾラムはプロポフォールより血圧を低下させない

2 内視鏡検査の鎮静にレミマゾラムが有用であることを示した初めてのメタ解析

3 レミマゾラムの鎮静から覚醒しても精神運動機能は低下している…でもフルマゼニルがあれば,大丈夫!!

4 レミマゾラムは“口から飲んでも効かない”ので,性犯罪に悪用される危険性は低い

5 レミマゾラムはLPS敗血症モデルマウスにおいて抗炎症作用を示し,生存率を著明に改善した

2 麻酔科教育………………………………………………………………鈴木 昭広

1 POCUSの夜明けから10年.麻酔業務での“目慣らし”を怠るな!

2 Safety 1からSafety 2へ.言うは易く,行うは難し?

3 感染制御─麻酔科がやらずして,誰がやるの?

4 interventional radiologyの環境は,麻酔科医のためには構築されていない!

5 患者に優しく地球にキビシイ医療の聖域.ついにSDGsがやってきた

3 A(I人口知能)を用いた麻酔・鎮静管理……………………………………………………秋吉 浩三郎

1 AIと麻酔科学の将来

2 AIと予後予測:患者の術前情報から予後が予測できるか?

3 AIと低血圧の予測:AIは動脈圧波形から低血圧を予測できるか?

4 AIと循環管理:AI自動制御による循環管理は実現する?

5 AIによる自動麻酔:AIと麻酔科医はどちらが優秀?

4 COVID-19と麻酔……………………………………………遠山 悟史

1 新型コロナウイルスに感染した患者が手術を受けた場合の予後と呼吸器合併症

2 新型コロナウイルスに感染した患者は,いつ手術を受けるべきか?

3 術前に新型コロナウイルス感染症に対するワクチンを接種すると,待機手術患者の予後は改善する

4 英国における新型コロナウイルス感染症患者の術後死亡率に関する調査

5 用手的フェイスマスク換気時にエアロゾルは発生するのか?

5 フレイルとサルコペニア…………………………………根本 晃

1 骨格筋の量と質の低下は,周術期の有害事象を増加させる

2 フレイルは早期死亡の予測因子である

3 術前フレイルと術後せん妄の関連

4 術後認知機能障害の予防に効果的な運動負荷レベルと腸内環境

5 術後成績改善を目標とした周術期運動療法プログラム

6 声門上器具…………………………………………………………………金 史信

1 院外の心停止患者に対する声門上器具i-gel®と気管挿管の費用対効果の比較:英国のランダム化試験(AIRWAYS-2)からの知見

2 困難気道におけるSGA:658,104名の全身麻酔患者を対象とした後ろ向きコホート研究

3 成人の全身麻酔後における緊急再挿管のリスク因子“SGA”vs“気管挿管”:後ろ向きコホート研究

4 院内の心停止症例に対する気道管理:国際・多施設での後ろ向き観察コホート研究

5 小児の困難気道におけるビデオ喉頭鏡と声門上器具ガイド下ファイバー挿管の比較:多施設小児挿管困難レジストリの解析から

7 末梢神経ブロック……………………………青山 由紀/佐倉 伸一

1 iPACKブロックは,近位よりも遠位で行ったほうが鎮痛効果が高い

2 腰方形筋ブロック前方法では,股関節鏡手術後の痛みは軽減しない

3 腸骨筋膜下ブロックと比較すると頻度は少ないが,PENGブロックでも運動障害は生じうる

4 新しい胸部の神経ブロックにおいて,局所麻酔薬はどのように広がるのか?micro-CTで分かった傍脊椎腔の解剖

5 胸部持続傍脊椎ブロックは,カテーテルの先端位置も薬液の広がりも予測しにくい

8 呼吸管理……………柴﨑 雅志/湯浅 健人/山田 知見/河合 直史

1 術中1回換気量と非心臓手術患者における急性腎障害の関係

2 腹腔鏡手術において腹腔内圧を標的とした呼気終末陽圧:非盲検非ランダム化クロスオーバー臨床試験

3 人工呼吸器からの離脱が困難な患者において,神経調節補助換気は圧支持換気よりも有用か?

4 ロボット支援下前立腺摘除術において,電気インピーダンストモグラフィーを用いてPEEP値を設定した呼吸管理は換気状態を改善するか?

5 喘息増悪動物モデルにおける生理的変動換気の有効性

9 循環管理……………………………………………………………………前田 琢磨

1 末梢循環不全は,患者の予後を悪化させる

2 心臓血管手術において,FFPよりもPCCが止血に有効かもしれない

3 ECLS中にどれくらい自己心の拍出があるか,最低限のモニターから予測しよう

4 最適なバイタルを目指した麻酔科医のすばやい対応が,患者予後を改善する

5 IVC径の変化率をエコーで確認することで,輸液反応性を診断できる

10 手術室以外での気管挿管………………………………堀越 雄太

1 集中治療室(ICU)での気管挿管は,手術室よりも難しい

2 手術室以外の気管挿管では,40回に1回の割合で心停止が発生している.低血圧の回避と適切な前酸素化を徹底しよう!

3 重症患者の挿管は,麻酔科医が確実に1回で成功させることが重要!

4 スタイレットだけでなく,ブジーにも慣れておこう!

5 重症患者に対する気管挿管の最新エビデンスレビュー

11 オピオイドフリー麻酔……………………………………新山 幸俊

1 オピオイドフリー麻酔は,重症肥満患者における胃減量手術の術後悪心・嘔吐(PONV)を抑制する

2 レミフェンタニルによる痛覚過敏の発症機序と治療戦略

3 デクスメデトミジンを用いたオピオイドフリー麻酔は有害である

4 術後痛に対するリドカイン静脈内全身投与の有用性と安全性についてのシステマティックレビュー

5 オピオイドフリー麻酔は術後悪心・嘔吐(PONV)を抑制するが,術後痛やオピオイドの必要量には影響しない

12 術後痛………………………………………………………………………田中 聡

1 脊椎手術におけるマルチモーダル鎮痛法:ランダム化プラセボ対照比較試験

2 外科的切開先行鎮痛が図られていても,術後,脊髄における遺伝子は変化する

3 Nociception Levelを指標としたフェンタニル投与により,セボフルラン麻酔後の術後痛が軽減する:ランダム化比較試験

4 周術期にプレガバリンとケタミンを長期投与することで,心臓手術後の痛みの慢性化を抑制できる

5 術中のナロキソン投与は,レミフェンタニルによって誘発された術後の痛覚過敏を減弱させるが,術後痛には影響しない:ランダム化比較試験

13 麻酔合併症………………………………………………………………藤村 直幸

1 アセトアミノフェン静脈内投与が腹部外科手術後の低酸素血症に及ぼす影響

2 胸部外科手術後の残存筋弛緩:スガマデクスとネオスチグミンの比較

3 デキサメタゾン投与により手術部位感染は増えるのか?

4 術後肺合併症:low tidal volume ventilationとconventional ventilationの比較

5 肥満患者に対するhigh PEEPと肺胞リクルートメント手技を用いた人工呼吸管理は,術後肺合併症を減らせるか?

14 小児麻酔………………………………………………………………………茶木 友浩

1 小児期の全身麻酔薬曝露による神経発達障害に関する前向き研究をまとめたメタアナリシス

2 新生児や乳児に対して気管挿管を施行するさいにビデオ喉頭鏡を使用することで,初回成功率が上昇する

3 小児患者において橈骨動脈ライン確保時のエコー画面を,スマートグラスに投影することで成功率は上昇するか?

4 小児の麻酔導入中のマスク換気において,“手動換気”と“機械換気”ではどちらが優れているのか?

5 小児において全身麻酔前の清澄水の摂取量と摂取時間は,どこまで許容されるのか?

15 産科麻酔・無痛分娩…………………………………………加藤 里絵

1 帝王切開術の脊髄くも膜下麻酔における血圧維持~ノルアドレナリンはフェニレフリンと比較して優れているか?~

2 オキシトシンで前処置されたヒト子宮筋組織は,オキシトシンに対する収縮反応が減弱する

3 妊娠中に全身麻酔に曝露された子どもに行動異常が見られるか?

4 硬膜外無痛分娩は分娩や新生児の転帰を悪化させるか?~わが国における単施設調査~

5 わが国の母体死亡の実態と,死亡症例を減らすための課題

16 救急医療………………………………………………………………………林 寛之

1 難治性心室細動や無脈性心室頻拍による心肺停止に対してβ遮断薬は有用か?~システマティックレビューとメタ解析~

2 敗血症性ショック患者における拡張期ショック指数は有用か?

3 10%リドカインスプレーの局所噴霧は,橈骨動脈血液採取のさいの苦痛を軽減する~ランダム化二重盲検プラセボ対照試験~

4 重症敗血症および敗血症性ショックにおける抗生物質の即時投与と早期投与の比較~システマティックレビューとメタ解析~

5 病院前心肺停止で除細動可能なリズムを呈する患者において,リズム解析前に除細動器を充電すれば,心肺蘇生が行われない時間を短縮できる

17 集中治療……………………………………………………………………新山 修平

1 新たに診断された非弁膜症性心房細動に対する除細動の有用性~前向きに収集されたレジストリデータを用いた観察研究~

2 重度急性腎障害に対する腎代替療法の開始は,どこまで延期できるか?

3 デクスメデトミジンは,心臓手術後の心房細動とせん妄を軽減するか?

4 COVID-19肺炎は,呼吸不全だけでなく,免疫血栓性調節不全から凝固障害を呈する

5 重症患者における消化管出血予防の有効性と安全性~RCTにおけるシステマティックレビューとネットワークメタアナリシスのアップデート~

18 ペインクリニック…………………………………………………表 圭一

1 神経障害性疼痛患者への長期間にわたるオピオイド鎮痛薬の投与は,日常活動を改善しないどころか,オピオイド依存や過量投与の危険性が高まる

2 急性痛に対してプラセボは有効か?

3 幻肢痛と断端痛の痛みの強さに影響を与える因子

4 COVID-19感染後の後遺症としての慢性痛

5 多重脊髄刺激により,神経細胞とグリア細胞間の相互作用が正常化することで神経障害性疼痛が抑制される

19 緩和医療とオピオイド………………小川 舜也/川股 知之/角南 昇吾/奥田 有香/丸山 智之/栗山 俊之

1 がんサバイバーにおけるオピオイドの乱用,依存および中毒の予測

2 アナモレリンは,非小細胞性肺がんによる悪液質患者の除脂肪体重を増加させる

3 外来がん患者における専門的緩和ケアへの紹介基準:国際的コンセンサス

4 PD-1阻害薬は,げっ歯類,非ヒト霊長類においてオピオイドによる鎮痛を妨げる

5 アセトアミノフェンの代謝物であるN-acylphenolamineは,脊髄後角におけるC線維の一次求心性線維終末に発現しているTRPV 1受容体を介して鎮痛作用を示す

20 麻酔看護師と周術期管理チーム………………植木 隆介

1 認定麻酔看護師を適切に評価するためには,今後,麻酔科医と看護師のさらなるコミュニケーションが必要である

2 手術チーム内のチームワークの質の評価は,時期や方法によって異なる

3 周術期外科ホーム(PSH)と術後回復強化(ERAS®)の統合は,管理が困難な患者のケアを改善する

4 あらゆる侵襲度の手術においてフレイルと術後死亡率との関連性は高く,低侵襲の手術でも注意が必要である

5 手術チームの協調関係が手術の成功に重要である

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:10.8MB以上(インストール時:26.4MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:43.0MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:10.8MB以上(インストール時:26.4MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:43.0MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784771961135
  • ページ数:254頁
  • 書籍発行日:2023年6月
  • 電子版発売日:2023年6月29日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。