摂食嚥下訓練の基本を動画でひとつひとつやさしく学ぶ本

  • ページ数 : 242頁
  • 書籍発行日 : 2023年9月
  • 電子版発売日 : 2023年8月31日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

高品質でわかりやすい解説動画で
摂食嚥下リハビリテーション訓練の進め方がスルスルと頭に入る!

●摂食嚥下リハビリテーションの訓練法 基本28項目を網羅.
●19点,計72分の充実した訓練法解説動画がスマホやタブレット,PCからいつでもどこでも再生可能.
●第1章は動画をひとつひとつ紙面で再現.動画と本で何度も繰り返し訓練法を学習できる.
●第2章の症例解説は評価から問題点の整理,訓練法の選択へと臨床でのプロセスに沿って提示.症例ごとのまとめには,簡潔に疾病の解説もあり.
●訓練法と症例が双方向に参照できるよう,それぞれに該当ページを掲載.多くの訓練法が複数症例に適用されているので症例を通して訓練法を繰り返し復習できる.

序文

はじめに


超高齢社会である日本の医療・介護・福祉において,摂食嚥下障害への対応は最重要のテーマです.1980 年代に幕を開けたわが国の摂食嚥下リハビリテーションは,診断,治療からマネジメントまで,大きな発展を遂げています.中でもリハビリテーション治療の主力である摂食嚥下訓練は幅広い領域で教育され普及し,また科学的根拠について検証されつつあります.

言うまでもなく,訓練の成否は帰結に大きく影響します.訓練法の選択や技術には,訓練を提供するスタッフの力量が問われます.初心者が臨床現場でベテランに指導され学ぶ過程は,どの職種においても必須のものです.

摂食嚥下の特徴として,その解剖や生理,運動学的な複雑さに加え,「外から見えない」ことが挙げられます.これが摂食嚥下訓練を指導する難しさの一因になっています.さらに摂食嚥下障害の問題点は,単一でないことがほとんどです.臨床において訓練時間は限られており,複数の問題点に対し,優先順位をつけて訓練法を選択する必要があります.初心者にとって,制限時間内に訓練を組み立て,かつ実践することは易しいことではありません.

本書はこれから摂食嚥下障害患者を受け持つ初心者スタッフ,摂食嚥下訓練について学ぶ学生に向け,代表的な訓練法について解説したものです.初心者が訓練法について動画を利用し,目と耳で学びながら,症例への適用をシミュレーションすることを目指しました.

本書の前半は訓練法,後半は症例で構成されています.症例は評価から問題点の整理,そして訓練法の選択へと臨床でのプロセスに沿って提示され,症例ごとのまとめには,簡潔に疾病の解説を入れました.さらに訓練法と症例が双方向に参照できるよう,該当ページが示されています.多くの訓練法が複数症例に適用されていますので,症例を通して訓練法を繰り返し復習できる仕掛けになっています.

明日から受け持つ患者さんに近いタイトルの症例を読んでみてください.類似した症例を仮想体験していただき,共通点,相違点を発見してみてください.臨床の力をつけるためには,多くの経験を丁寧に積み重ねることです.

訓練法を学び,症例で実践し,臨床の基本をひとつひとつ身につけていきましょう.


医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院
リハビリテーション科
小口和代

目次


はじめに

イントロダクション

第1章 訓練法

訓練法1 嚥下反射促通法(のどのアイスマッサージ)

訓練法2 下顎,頬,口唇,舌の可動域・筋力増強訓練

訓練法3 綿球移送訓練と咀嚼訓練

訓練法4 舌尖挙上訓練

訓練法5 舌背挙上訓練

訓練法6 舌根後退訓練

訓練法7 前舌保持嚥下訓練

訓練法8 頭部挙上訓練(Shakerエクササイズ)

訓練法9 嚥下おでこ体操

訓練法10 開口訓練

訓練法11 Chin Tuck Against Resistance(CTAR)

訓練法12 呼吸訓練

訓練法13 メンデルソン手技(Mendelsohn maneuver)

訓練法14 息こらえ嚥下法

訓練法15 強い息こらえ嚥下法

訓練法16 努力嚥下

訓練法17 顎引き嚥下(頸部屈曲位と頭部屈曲位)

訓練法18 頸部回旋

訓練法19 認知症患者に対する食支援

訓練法20 電気刺激療法

訓練法21 チューブ嚥下訓練

訓練法22 バルーン拡張法

訓練法23 ブローイング訓練

訓練法24 体幹角度調整

訓練法25 交互嚥下

訓練法26 空嚥下,複数回嚥下

訓練法27 食事形態の指導(水分や汁物にとろみをつける)

訓練法28 スライス型ゼリー丸飲み法

第2章 症例

症例1 脳血管疾患(1) 急性期で意識障害がある場合は何をする?

症例2 脳血管疾患(2) 回復期での集中的な訓練で気をつけることは?

症例3 脳血管疾患(3) 在宅での食事の注意点はどう提示する?

症例4 脳血管疾患(4) 慢性期でも回復できる?

症例5 Wallenberg症候群 バルーン拡張法はどうやる?

症例6 神経筋疾患(パーキンソン病) 多彩な症状にどう対応する?

症例7 神経筋疾患(筋萎縮性側索硬化症) 症状の進行にどう対応する?

症例8 神経筋疾患(炎症性筋疾患) 疲労が強い場合はどうする?

症例9 高齢者の誤嚥性肺炎 認知機能が低下している場合はどうする?

症例10 慢性閉塞性肺疾患 呼吸へのアプローチは何をする?

症例11 頭頸部がん(1) 術前介入で気をつけることは?

症例12 頭頸部がん(2) 気管カニューレ抜去はどう進める?

症例13 認知症 検査ができない場合はどう対応する?

症例14 終末期に向かう高齢者 嚥下訓練はいつまで続ける?

索引

column 困った時のコツ!

開口しない場合はK-point刺激法

舌の筋力増強訓練には舌圧測定器を活用する

姿勢調整には市販枕等を活用する

嚥下手技の獲得にはフィードバックが重要 

嚥下おでこ体操

開口訓練

舌接触補助床(Palatal Augmentation Prosthesis;PAP)

一側嚥下(リクライニング側臥位+頸部回旋)

舌の筋力増強にはトレーニング用具を活用する

トレーニング用具は難易度を考慮して活用する

「咀嚼開始食品」を活用する

努力嚥下

食器,食具を工夫することで誤嚥を防止し自力摂取を助ける

KTバランスチャート

臨床倫理コンサルテーションチーム活動

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書籍情報

  • ISBN:9784263218860
  • ページ数:242頁
  • 書籍発行日:2023年9月
  • 電子版発売日:2023年8月31日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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