よくわかる母乳育児 改訂第3版

  • ページ数 : 316頁
  • 書籍発行日 : 2023年10月
  • 電子版発売日 : 2023年10月6日
¥4,180(税込)
ポイント : 76 pt (2%)
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

2012年の改訂第2版刊行から11年を経ての改訂第3版!
科学的データを根拠に情報をアップデート!
エピジェネティクス、腸内細菌叢、ヒトミルクオリゴ糖、母乳バンクなど最新情報をお届けします。
母乳で育てるメリットは? どうしたら母乳がよく出るようになるの? 母乳育児中に薬を飲んでも大丈夫なの? 赤ちゃんが泣いて飲んでくれませんなど、母親の疑問・悩みに応えます。母乳育児支援者の必読書。

序文

改訂第3版にあたって


『よくわかる母乳育児』の初版が平成19年、そして改訂第2版が世に出たのが平成24年でした。時代も令和にかわり、第3版に至るまでの11年間に母乳育児に関する環境も大きくかわりました。

母乳の研究については、エピジェネティクスや腸内細菌叢における母乳栄養の重要性が論文としていくつも発表されてきました。ヒトミルクオリゴ糖は母乳の基礎研究の重要課題となり、海外では、数種類のヒトミルクオリゴ糖が人工乳に添加される時代となってきました。海外では母乳の研究に対して助成が広く行われている一方で、日本では競争的研究資金を獲得するのはなかなか難しい状況にあります。

社会的な母乳育児支援としては、これまで1989年にWHOとユニセフが共同声明した「母乳育児成功のための10か条」が、2018年に「母乳育児がうまくいくための10のステップ」となり、「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」の順守など施設としての行うべき要件がわかりやすく記載されています。

国内においても、『乳腺炎ケアガイドライン2020』の作成ならびに「乳腺炎重症化予防ケア・指導料」の追加と、母乳育児支援者にとって大きな前進がみられています。医療面からいえば、2017年に一般社団法人日本母乳バンク協会が設立され、徐々にではありますが、母乳バンクから提供されるドナーミルクがNICUにおける標準医療になりつつあります。

以上は、母乳育児にフォワードの変化です。一方、アゲンストの変化もあります。

『授乳・離乳支援ガイド(2019年改定版)』では、「授乳の支援に当たっては母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う等、適切な支援を行うことが必要である」という一文があり、母乳育児を押しつけないよう求められるようになりました。この主な理由として、偽母乳のインターネット販売があげられます。母乳育児を過度に押しつけられることで、母乳だけで育てられない女性が精神的に“母親失格”と悩むことが少なからずあり、母親を守るために必ずしも母乳にこだわらなくてもよいと伝える必要が出てきたのです。液体ミルクの必要性が当初は災害対策として国会でも指摘され、その結果として、国内の乳業会社でも生産されるようになりました。2019年3月から販売されるようになり、今では災害用というよりも父親の育児参加を促すなどのメッセージとともに、普通に使われるようになっています。世界的に母乳・母乳育児の重要性はエビデンスとして発信されているにもかかわらずです。

私たちが母乳育児支援を行う際に今一度念頭に置かなければならないことは、母親になるプロセスを見守ることだと考えます。出産したのだから母親として、母親だから母乳で育てるのが当たり前という構図は、今の時代には当てはまりません。母親になるプロセスを一緒に歩む―その伴走者にはぜひ本書を参考に、母親に寄り添った支援を期待しています。


2023年7月

2023年9月吉日
水野 克己

目次


第1章 母乳育児のメリット

第2章 乳房の解剖

第3章 母乳分泌の生理

第4章 母乳の生化学・免疫

第5章 抱き方と含ませ方

第6章 授乳中の食生活と投薬

第7章 乳頭・乳房の問題とその対処

第8章 新生児・乳児の哺乳行動

第9章 生後早期に注意するポイント

第10章 乳幼児の成長と発達

第11章 補足の適応とその方法

第12章 特別なサポートの必要な新生児

第13章 母乳バンク

第14章 母乳育児とアレルギー

第15章 母乳育児と感染症

第16章 人工乳の適応

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:50.3MB以上(インストール時:112.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:201.3MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:50.3MB以上(インストール時:112.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:201.3MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784867190777
  • ページ数:316頁
  • 書籍発行日:2023年10月
  • 電子版発売日:2023年10月6日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。