関節外科 2024年2月号 整形外科領域における医療安全最前線

  • ページ数 : 116頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年1月12日
¥2,750(税込)
ポイント : 50 pt (2%)

商品情報

内容

≫ 「関節外科」最新号・バックナンバーはこちら
「関節外科」年間購読、受付中!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
「購入済ライセンス一覧」よりオンライン環境でPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。

序文

introduction


1999年に大学病院で心臓と肺の手術患者を取り違えて手術が施行され,翌月には都立病院の整形外科でリウマチ患者に対する指の滑膜切除後に,血管内に消毒液が誤注入されて患者が死亡しました。その事故以来,わが国においては1999年が医療安全元年とよばれており,この時期を境に日本でも医療事故や医療過誤について,多くの報道がされるようになりました。

またその後に,大学病院などにおいて医療安全に関する重大な事案が相次いで発生したことを踏まえ,厚生労働省は高度かつ先端的な医療を提供する特定機能病院においては,医療を安全に提供するためのよりいっそう高度な医療安全管理体制の確保がなされるように,承認要件の見直しを行いました。特にインシデント・アクシデントなどの報告が重要であり,患者に実害がなかったヒヤリハットについても報告がされるようになりました。また,報告する基準(例えば,「軽微ではない処置などが必要になるレベル」など)を設定し,職員に報告を徹底させなければなりません。報告状況の確認と指導の取り組みが適切になされているか医療安全管理責任者などが定期的に確認し,結果を管理者である病院長に報告します。不十分な場合は報告が適切になされるよう研修・指導などを行う必要があります。

日本の医療においては,恒常的に医療の質を監視して,一定水準から逸脱した場合には,医療安全管理部が介入し,是正するといった仕組みが乏しいことが課題に挙げられています。これからの整形外科医は,合併症を含めた有害事象は漏れることなく組織に報告することが重要であり,その結果から自分たちの行う医療の質や安全が担保できているかを評価されるべきであると考えます。

本号では,総論として医療安全の専門家から,群馬大学病院での事故調査からわかった課題,外科診療におけるインフォームド・コンセントの在り方,インシデントレポートの活用について,整形外科医師からは臨床における被曝の問題,COVID-19による整形外科疾患患者への影響,手術室における感染対策,弁護士から医療事故の法的責任について執筆いただきました。また各論として,整形外科医が取り組むべき患者安全のための工夫として,安全に行う脊椎手術の工夫や,股関節手術の工夫,整形外科医がかかわる転倒・転落の予防対策について執筆いただきました。本特集の内容が,今後の整形外科医師の医療安全(患者安全)における参考になりましたら幸甚に存じます。


北里大学病院医療安全推進室
北里大学医学部医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
整形外科
内山勝文

目次

特集:整形外科領域における医療安全最前線  企画・編集:高平尚伸/内山勝文

外科診療における共同意思決定

群馬大学医学部附属病院の医療事故から学ぶ外科医としての心得

医療事故の法的責任からみた医療安全

整形外科診療に伴う職業被曝と医療被曝

コロナウイルス感染症流行が整形外科研修認定施設の手術に及ぼす影響

手術室における医療安全

脊椎脊髄手術を安全に施行するための術中脊髄モニタリング

脊椎インストゥルメンテーション手術における安全に考慮した新技術の導入

緩みのないセメントレスステムをETOで安全に抜去できるか

整形外科における正しいインフォームド・コンセント

寛骨臼回転骨切り術の球状切骨を安全に行うための透視方向の検討

整形外科医がかかわる院内転倒転落の予防対策

整形外科におけるインシデントレポートの分析

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:12.1MB以上(インストール時:27.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.4MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:12.1MB以上(インストール時:27.3MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.4MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784008204302
  • ページ数:116頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年1月12日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。