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- 形成外科 2024年1月号【特集】動静脈奇形症例集（2） ―顔面―
商品情報
内容
あわせて読む → 形成外科 2023年11月号 【特集】動静脈奇形症例集（1）―手足―
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序文
企画にあたって
動静脈奇形は治療に難渋する疾患の代表の1 つです。形成外科医として診療していると，必ず数年に1 症例は治療する機会があることでしょう。しかし，発症頻度が高い疾患ではないため，形成外科医をはじめどの科の医師もその扱いに苦悩することになります。出血する，治癒させることが難しく再発する，放置すれば周辺組織を破壊する，治療しても周囲を含めた組織欠損を生じるなど，患者と治療者の悩みはつきません。まとまった数の治療経験をもっている専門家や施設は限られているため，各施設で治療している症例の情報をより多くの専門家同士で共有する場が必要と考えました。
本特集では，その第2 弾として「顔面の動静脈奇形の症例」を集めました。ある人のことを思う時，皆誰でもその人の顔や表情を思い浮かべることでしょう。声をイメージすることはあるかもしれませんが，身体のほかの部位でその人を覚えているということはあまりないでしょう。顔はその人のアイデンティティです。見る，話す，食べる，息をする，どれも楽しく生きるための基本となる，顔の重要な機能です。アイデンティティと機能を保ちながら難治な動静脈奇形と対峙するのは，困難を極めます。
顔面の動静脈奇形を診療している全国の各施設から，良い経過をたどっている症例ばかりでなく，難渋している症例についてもご提示いただきました。さまざまな治療の選択肢が記述されています。どれも顔の動静脈奇形に悩まされている患者さんとその治療者の，QOL 向上のための苦闘が記されています。一施設一専門家の経験を多くの読者で共有し蓄積していくことで，次の突破口を開くヒントにしていただきたいと思います。
信州大学形成外科 杠 俊介
目次
随想
本誌の編集委員を13年間務めて （清川兼輔）
特集 高度・中等度 動静脈奇形症例集2―顔面―
企画にあたって （杠 俊介）
顔面の巨大動静脈奇形に対し全摘出術と遊離皮弁による再建を行った3例 （右田 尚ほか）
塞栓硬化療法後に再増大を来たし拡大切除と皮弁による再建術を行った顔面動静脈奇形の1例 （桜庭 実ほか）
部分切除後に残存病変からの出血コントロールに難渋した顔面動静脈奇形の1例 （渡辺勇太ほか）
診断に苦慮した幼児の耳前部動静脈奇形の1例 （尾崎 峰ほか）
顔面耳介CM-AVM に対して塞栓-硬化療法に耳介形成手術を組み合わせた1例 （野口美帆ほか）
塞栓硬化療法が有効であった耳介動静脈奇形の1例 （武田玲伊子ほか）
耳下腺内に及んだ頬部動静脈奇形に対する段階的塞栓硬化療法の1例 （野尻 岳ほか）
顔面動静脈奇形における合併症回避の治療戦略 （高木信介）
コラム：編集委員長コラム［第53回］ （細川 亙）
連載：みんなで考えよう！ 足病カンファレンスSeason
在宅医療を取り入れた急性期と慢性期のハイブリッド医療 （綾部 忍）
連載：だれでもわかる手の外科の基本―アンチ丸暗記・虎の巻―
No.7 矢状索の機能 （永竿智久）
連載：形成外科NEXT―次世代の本音―
乳房再建の診療・研究と同時に育児を経験した私から若い医師へ （小宮貴子）
連載：教室だより北～南
No.109 鳥取大学医学部 形成外科 （陶山淑子）
新連載 ザッツ形成外科！
Vol.1 再建待ち （中村 優）
症例
MRIで静脈奇形が疑われた眼瞼眼窩内注入フィラー材の1例 （海野芙美香ほか）
心臓カテーテル治療後に生じた右上腕放射線皮膚潰瘍の1例 （山本將史ほか）
神経線維腫症1型（レックリングハウゼン病）患者の皮膚伸展性を利用した広背筋皮弁による乳房再建の1例 （田畑有希ほか）
外国文献抄訳
PRS Vol.151 No.5 （清水史明）
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書籍情報
- ISBN：9784014106701
- ページ数：128頁
- 書籍発行日：Invalid date
- 電子版発売日：2024年1月19日
- 判：B5判
- 種別：eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数：3
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