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- 北岡 裕章
- 心筋症 Multimodalityを用いた診断・評価のすべて
商品情報
内容
循環器診療ではよく診る疾患である心筋症ですが、その形態・経過は様々です。
本書では、実際の症例とともに、心エコーや心臓MRIを活用したトータルマネジメントを紹介しました。
37点の動画つきで,より深い理解につながります。
心筋症診療に携わる若手~中堅の循環器内科医にお勧めします。
序文
序文
「心筋症」という用語は,1957年に初めて使用されたとされる。当初,「原因不明な心筋疾患」と定義され,稀な疾患と考えられてきた。
しかし,この65年余りの間に,① 代表的な病型である拡張型心筋症や肥大型心筋症は稀な疾患ではなく,日常臨床でよく遭遇する疾患である,②当初は原因不明とされたが,遺伝子変異など病因が解明されるようになった,③心筋症の原因によっては疾患特異的/疾患修飾薬が開発された,など大きな変化が生じた。
よって,現在我々が日常臨床で求められているのは,心筋症の正しい理解のもとに正確な診断,病状把握,そして治療を行うことである。そのためには,心エコーおよび心臓MRIを中心としたmultimodalityが重要となってくる。心エコーは心臓の形態や機能評価には欠かせない検査であり,心臓MRIは心臓の形態評価に加え,他の画像診断では困難である心筋性状の情報(心筋で何が起きているのか)を教えてくれる重要な検査法である。折しも2023年に発表された欧州心臓病学会の心筋症ガイドラインでは,心臓MRIの位置づけが非常に強調されている。
一方で心筋症は,同じ病因・病型であっても,その形態や臨床的転帰などが様々であり,個々の症例から学ぶことが非常に重要である。
本書は,1章で心筋症の現在の考え方や問題点を解説頂き,2章で心筋症診療における心エコーの基本的事項,3・4章で心筋症診療における心臓MRIの基本的事項,第5章で心筋症診療における核医学や心臓CTの基本的事項,第6章でこれらのmultimodalityを用いた実際の症例へのアプローチを解説頂いた。過去の心筋症に関する類書にない電子版も用意され,実際の動画を学習できることも特徴である。執筆頂いたのはわが国の心筋症診療に関わる循環器内科・放射線科のトップランナーの先生方である。本書がわが国の心筋症診療の向上に役立ち,心筋症患者に益することを祈念している。
2023年11月
高知大学医学部老年病・循環器内科学教授
北岡裕章
目次
1章 心筋症の定義と鑑別への道筋
1 なぜ心筋症の診療が重要か?
2 拡張型心筋症と類似二次性心筋症
3 肥大型心筋症と類似二次性心筋症
4 不整脈原性右室心筋症
5 左室緻密化障害
2章 心エコーを心筋症診療に活かす
1 心エコー読影の基本とピットフォール
2 拡張型心筋症様のエコーを見たときの鑑別診断・重症度評価・予後予測
3 肥大型心筋症様のエコーを見たときの鑑別診断・重症度評価・予後予測
4 右室拡大を見たときの鑑別診断と重症度評価
5 その他の心筋症(たこつぼ症候群,頻脈誘発性心筋症,化学療法関連心筋障害)を心エコーから理解する
3章 なぜ循環器内科医が心臓MRIを理解しなければいけないのか?
4章 心臓MRIを心筋症診療に活かす
1 心臓MRI 読影の基本
2 拡張型心筋症様病態における鑑別診断のポイントと重症度評価
3 肥大型心筋症様病態における鑑別診断のポイントと重症度評価
4 右室拡大を見たときの鑑別診断と重症度評価
5 心筋炎やサルコイドーシスなどの炎症性心筋症を心臓MRIから理解する
5章 心臓CT,核医学(PETを含む)を心筋症診療に活かす
6章 実践編:心エコー・心臓MRIを用いたトータルマネジメント
1 拡張型心筋症のトータルマネジメントに画像診断を活かす
2 肥大型心筋症のトータルマネジメントに画像診断を活かす
3 心サルコイドーシスのトータルマネジメントに画像診断を活かす
4 心筋炎のトータルマネジメントに画像診断を活かす
5 心アミロイドーシスのトータルマネジメントに画像診断を活かす
6 心ファブリー病のトータルマネジメントに画像診断を活かす
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書籍情報
- ISBN:9784784903696
- ページ数:304頁
- 書籍発行日:2024年1月
- 電子版発売日:2024年1月26日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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