医学のあゆみ288巻10号 行動変容による疾病の予防

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月6日
¥1,650(税込)
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商品情報

内容

・行動変容を含む習慣変容には,(1)何をどうするのが必要か,またその理由は何かという知識,(2)自分の習慣を変えようとする意欲,(3)必要な行動変化を起こし,それを続けるための技術,という3つの要素が不可欠である.
・本特集では,生活習慣病における高リスク者や低リテラシー層,若年層の健康維持・向上,SNS活用による包括的なフレイル予防戦略,メタボ予防からフレイル予防へのギアチェンジ等について.各先生方にご執筆いただく.
・高齢者での生活習慣病の重症化予防とフレイル予防の両立,フレイル予防をまちづくりとして実現するためのマルチステークホルダーへのアプローチ,ゼロ次予防も含めた社会システムのパラダイム転換等も取り上げる.

序文

はじめに

われわれの“習慣”とは,長年の間に繰り返して身についた行動様式であるため,それを変えるには誰にとってもある種の努力や犠牲を伴う.実際に,現代社会を冷静に見つめ直してみると,多くの情報が存在し,食物も容易に入手でき,メタボ予防の時のように“腹七~八分目にセーブし,今より少しでも多く歩いたり運動したりする”という単純な健康行動の実行ですら,日常生活のなかでの継続性のある行動変容は実はそう簡単ではなく,自分の努力や奮い立たせる気持ち,ある種の自制心などが必要になる.

“行動変容”のステージモデルでは,人が行動を変える場合は“無関心期”→“関心期”→“準備期”→“実行期”→“維持期”の5 つのステージを通るといわれている.この行動変容ステージをひとつでも先に進むには,その当事者が今どのステージにいるかを把握し,さらに個々のステージに合わせた有効な働きかけが必要になる.行動変容も含む習慣変容には,①“何をどうするのが必要か,またその理由は何か”という知識,②“自分の習慣を変えよう”とする意欲,そして③“必要な行動変化を起こし,それを続ける”ための技術,という3 つの要素が不可欠である.

今回の特集で取り上げているテーマは,生活習慣病における高リスク者や低リテラシー層,若年層の健康維持・向上,SNS 活用による包括的なフレイル予防戦略,メタボ予防からフレイル予防へのギアチェンジ,特に高齢者での生活習慣病の重症化予防とフレイル予防の両立,フレイル予防をまちづくりとして実現するためのマルチステークホルダーへのアプローチ,そしてゼロ次予防も含めた社会システムのパラダイム転換などである.このような多様な場面は,今後の健康長寿社会の実現に向けてすべてが必須であり,これらにおける行動変容による疾病の予防あるいは状態の悪化防止などを各先生方にご執筆いただいた.これにより,従来のエビデンス蓄積だけではなく,結果を伴う課題解決型の地域実装につながることを願ってやまない.


飯島勝矢
Katsuya IIJIMA
東京大学高齢社会総合研究機構機構長,同未来ビジョン研究センター教授

目次

特集 行動変容による疾病の予防

はじめに

生活習慣病における高リスク者や低ヘルスリテラシー層へのアプローチ

若年女性の痩せに向けたアプローチ

オンラインツールを活用したフレイル対策―web版集いのひろば

SNSを活用した包括的なフレイル予防―オンラインでのフレイルチェック

メタボリックシンドローム予防からフレイル予防へのギアチェンジ

後期高齢者における生活習慣病の重症化予防とフレイル予防を統合した対策

マルチステークホルダーとの協働によるフレイル予防のまちづくり

社会システムの観点からのアプローチ―健康長寿社会の実現に向けたゼロ次予防の狙いと戦略

【TOPICS】

免疫学

 腹膜脂肪リンパ組織に存在する細網線維芽細胞の機能

神経精神医学

 統合失調症患者におけるドパミン過感受性精神病

【連載】

遺伝カウンセリング―その価値と今後(15)(最終回)

 遺伝カウンセリングの将来像

臨床医のための微生物学講座(5)

 基礎研究からみた化膿レンサ球菌による病態形成機構と宿主の防御機構

【フォーラム】

世界の食生活(14)

 国民文化としてのジョージア(グルジア)のクヴェヴリ・ワイン

死を看取る―死因究明の場にて(6)

 脳死(1)

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書籍情報

  • ISBN:9784006028810
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月6日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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