PT・OT・STのためのリハビリテーション薬剤 生活機能をより高める“リハ薬剤”

吉村 芳弘 (編集代表) / 若林 秀隆 (編集協力) / 松本 彩加 (編著) / 医歯薬出版

  • ページ数 : 244頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月15日
¥4,620(税込)
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商品情報

内容

さあ,今日から“リハ薬剤”をはじめよう!

●疾患やサルコペニアによる生活機能低下のリスクが高い高齢患者が増加する昨今,多職種でリハ環境の薬剤管理に取り組めば,リハビリテーションのアウトカムを向上し,生活機能をより高めることが可能になる.
●本書は医師や薬剤師に限らず,PT・OT・STをはじめとするスタッフが知っておくべき薬剤管理について,各領域の第一人者が解説.多職種でリハビリテーションにおける薬剤管理に取り組むきっかけとして最適な一冊.

序文

はじめに

超高齢社会を迎えた日本では,機能・活動・参加といった生活機能の低下を認める高齢者が増加しています.生活機能低下の主な原因として,脳卒中や疾患,外傷に関連する身体機能障害だけでなく,認知症やサルコペニア,低栄養などが指摘されています.さらに,その他の生活機能低下の原因として薬剤やポリファーマシーも指摘されています.そのため,不適切な薬剤処方による生活機能低下のリスクが高い高齢患者においては,全人的な管理とともに薬剤管理が必須であるといえます.

リハビリテーション医療においても薬剤管理は重要です.現時点ではリハビリテーション医療に特化した薬剤管理のエビデンスは少ないですが,不適切薬剤処方やポリファーマシーの是正や,全身状態や疾患に応じた薬剤管理を行うことで,リハビリテーションのアウトカムをより高めることができる可能性があります.

リハビリテーション医療は多職種医療の典型例であるため,薬剤管理も薬剤師だけでなく,医師,看護師,PT・OT・ST,歯科職種,管理栄養士など多職種で取り組むことが重要です.しかし,現状ではリハビリテーションスタッフが多職種で協働して患者の生活機能を向上させるための適切な薬剤管理に取り組んでいるとはいえません.少なくとも,リハビリテーション患者によく処方される代表的な薬剤の目的や副作用を理解しておくことは,患者のリスク管理だけでなく,生活機能の向上に貢献する一助となるでしょう.本書は医師や薬剤師に限らず,PT・OT・ST をはじめとするスタッフが知っておくべき薬剤管理について,各領域の第一人者が解説しました.多職種でリハビリテーションにおける薬剤管理に取り組むきっかけとなる一冊であり,本書を通じて多職種で薬剤についてのディスカッションが増えることを心から期待しています.


編集者を代表して
吉村芳弘

目次

第1章 リハビリテーション薬剤総論

(1)リハビリテーションと薬剤管理のキホン(吉村芳弘)

(2)リハビリテーション薬剤に必要な薬理学・薬剤の基礎(松本彩加)

(3)リハビリテーション薬剤とリハビリテーション栄養(嶋津さゆり)

(4)多剤内服(ポリファーマシー)(松本彩加)

(5)潜在的不適切処方(中道真理子)

第2章 リハビリテーションでよく遭遇する症状・症候と薬剤

(1)ふらつき・転倒(吉村芳弘)

(2)パーキンソン症状(松永典子)

(3)せん妄(諸冨伸夫)

(4)食欲低下(藤原 大)

(5)口腔乾燥症(辻 友里)

(6)摂食嚥下障害(齊藤智子)

(7)意識障害・認知機能障害(遠山桃子 百崎 良)

(8)体重減少をきたす薬剤と食事制限併用時の留意点~リハ栄養との連携(木田圭亮 鈴木規雄)

第3章 リハビリテーションでよく処方される薬剤とその副作用

(1)抗精神病薬(奥中美早)

(2)睡眠薬(東 敬一朗)

(3)抗パーキンソン病薬(小坂鎮太郎)

(4)NSAIDs(林 宏行)

(5)抗てんかん薬(小瀬英司)

(6)ヒスタミン受容体拮抗薬(牧 宏樹)

(7)漢方薬(森永明倫 木村容子)

第4章 リハビリテーションにおける疾患・病態に応じた薬剤管理

(1)脳卒中(中道真理子)

(2)心不全(木田圭亮 鈴木規雄・他)

(3)運動器疾患(中村直人)

(4)代謝性疾患(杉本 研)

(5)サルコペニア・フレイル(佐竹昭介)

(6)COPD(小瀬英司)

(7)生活動作(食事,排泄,睡眠)(社本 博)

第5章 リハビリテーションのセッティング別の薬剤管理

(1)急性期病院(宮越浩一)

(2)回復期リハビリテーション病棟(松本彩加)

(3)在宅(豊田義貞)

PT・OT・STの読者へ

 自己判定表を活用してDIPの早期発見を(松永典子)

 口腔機能向上とリハビリテーション(辻 友里)

 摂食嚥下リハビリテーションとICFの視点(齊藤智子)

 機能障害と能力障害を区別しよう(遠山桃子 百崎 良)

 真のプロフェッショナルを目指し,個のレベルアップを(木田圭亮)

 精神科専門医との協力を(奥中美早)

 不眠症をみつけられるのは?(東 敬一朗)

 リハ薬剤カンファレンスのススメ(小坂鎮太郎)

 薬を覚える「コツ」(林 宏行)

 抗てんかん薬服用患者の留意点(小瀬英司)

 薬剤師とのリハ薬剤の実践(牧 宏樹)

 脳卒中リハ時の薬物療法の時間経過(中道真理子)

 “専門職の視点”を大切に(中村直人)

 老年症候群,使用薬剤などへの配慮を(杉本 研)

 低カリウム血症にご用心!(佐竹昭介)

 吸入手技獲得に向けた多職種連携を実践するために(小瀬英司)

 リハ薬剤実践への障壁(社本 博)

 薬剤と転倒事故(宮越浩一)

 リハ薬剤で効率よくリハの歯車を回そう(松本彩加)

 薬を見直したあとのこと(豊田義貞)

リハ薬剤症例

 覚醒不良の原因は……(吉村芳弘)

 生体肝移植後の薬剤性パーキンソニズム症例(松永典子)

 せん妄に対する薬剤治療の失敗(諸冨伸夫)

 多職種協働で行う「診断推論」(藤原 大)

 漢方薬によるリハビリテーションの促進(森永明倫 木村容子)

リハ薬剤エピソード

 ローマは1日にして成らず・他(木田圭亮)


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書籍情報

  • ISBN:9784263218877
  • ページ数:244頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月15日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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