分子細胞免疫学 原著第10版

  • ページ数 : 624頁
  • 書籍発行日 : 2023年1月
  • 電子版発売日 : 2024年6月12日
¥10,780(税込)
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商品情報

内容

世界標準の免疫学テキスト。難解な免疫学が卓越したイラストとともに分かりやすく解説されており、実践的・臨床的な視点をふまえた改訂により最新情報を読み解くこともできる。
アメリカではハーバード大学医学部学生およびMITの1年生に向けた講義用教科書として刊行された免疫学入門書であり、細胞・分子生物学の教科書の定本としても好評を得ている。
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序文

原著第10 版 著者序文

「分子細胞免疫学 第10 版」では,最近の科学的進歩や臨床応用を反映して大幅な改訂を行ったと同時に,これまでの版の特徴であった明瞭で読みやすいスタイルも維持しました.新しい情報は重要な概念に焦点を当てるようにし,ページ数は大幅に増やしていません.また,多くの項目を書き直し,より明確に,より正確に,より完全なものにしました.

免疫学は,免疫反応のメカニズムに関する基本原理の確立にとどまらず,これらの原理を応用して疾患を理解し,治療法を開発する分野へと発展してきました.過去20 年間における免疫学的治療法の革命は大変素晴らしいものです.特に,最も革新的で効果的な免疫療法が開発されたのは,基礎科学が成熟し,免疫の活性化と制御の複雑なメカニズムがより詳細に解明されたからであり,これは免疫学者にとって喜ばしいものでした.新しい癌免疫療法の開発ほど,基礎科学と臨床医学との関連性が強く示されたものはありません.本書では,免疫学の臨床との関連性,ヒトの病気や治療法の科学的基盤に特別な注意を払いました.この序文を書いている間にも,SARS CoV-2 のパンデミックは全世界に広がっています.免疫学は,我々がこの難題に立ち向かううえで極めて重要であり,免疫学者は,ウイルスがどのように病気を引き起こすのか,どのように治療するのか,どのように効果的なワクチンを開発するのかを学ぶうえで,最前線かつ中心的な存在です.

このような免疫学の並進的な側面に加え,私たちは重要な新知見が得られれば,基本的な概念も更新してきました.基本的な進歩の例としては,組織常在マクロファージとメモリーT 細胞サブセットに関するより深い理解,インフラマソームと核酸センサーが自然免疫応答を刺激するメカニズム,T 細胞依存性抗体応答の一連の流れ,腫瘍による免疫攻撃の回避を克服するメカニズムなどがあります.

従来の版と同様,各章は,他の章を参照することなく,単独で読んで理解できるように書かれています.そのため,他の章で扱われている基本的な概念や一般原則を繰り返しているところもあります.このような繰り返しは,読者が学習を定着させ,各章の内容を他の章から独立して理解することに役立つため,意味があると私たちは考えています.また,各章を1 つか2 つの講義のテーマとして考えることができるので,この本を教科書とする教員にとっても有益だと考えます.

図版の見直しも行いました.多くの図を改訂し,視覚的なわかりやすさを向上させました.新しい図を追加し,これまで使用していた図は,正確さを期すために見直し,変更したものも多くあります.また,太字で重要事項を強調するなど,読みやすさを重視したデザインも踏襲しています.命名法は,可能な限りヒトの遺伝子やタンパク質の命名法を使用し,より一貫したものになるよう努めました.参考文献では,読者が興味をもてるような特定のトピックを深く掘り下げた最近の総説に引き続き重点を置きました.また,テーマ別にセクションを分け,読者のニーズに合った論文を探しやすくしました.併せて,今回から古典的な一次研究の出版物やノーベル賞受賞者の講演へのリンクも追加しました.また,講師や学生が利用できるオンラインリソースのリストも掲載されています(x ページ).

トピックごとに協力してくれたのは(アルファベット順に記載),Bruce Bochner,Michael Carroll,Jason Cyster,Gaurav Gaiha,Michael Gerner,Florent Ginhoux,Amy Klion,Ari Molofsky,Robert Ohgami,Andrea Radtke で,全員がアドバイスと画像を提供してくれました.DNA Illustrations 社イラストレーターのDavid Baker は,本書の完全なパートナーとして,わかりやすさや正確さについて,貴重な指摘をしてくれました.エルゼビア社の社員も重要な役割を担ってくれました.編集者のJeremy Bowes は,常にサポートと励ましを与えてくれました.編集長のRebecca Gruliow は,本書の準備から出版まで指揮を執りました.Ryan Cook はデザインの管理を担当し,Clay Broeker は制作段階を通じて貴重な存在でした.また,私たちの不在に寛容で,絶え間ないサポートをしてくれた家族にも感謝しなければなりません.最後に,学生たちはこの本の初版の最初のインスピレーションであり,彼らに絶えず感謝しています.なぜなら私たちは,免疫学という科学をどのように考え,どのように知識を最も明確かつ有意義な方法で伝えるかを彼らから学ぶからです.


Abul K. Abbas
Andrew H. Lichtman
Shiv Pillai


原著第10 版 監訳者序文

本書は,ハーバード大学医学部やマサチューセッツ工科大学で初版が教科書として使用されたAbbas, Lichtman, Pillaiによる免疫学の名著“Cellular and Molecular Immunology”(第10 版)の日本語訳です.第9 版から新しい翻訳者により,旧版までの日本語訳を一新してお届けしています.第10 版は,腫瘍免疫の急速な進歩を中心にアップデートされました.以下,本書を強くお勧めする理由です.教科書を読まない大学生

教科書を読まない大学生が増えていると実感しますし,実際に大学生向けの教科書の売り上げは減少しているそうです(本書は別).講義の一環として,免疫学の特定のテーマを選んで学生に発表してもらうことがあります.一部の学生は,私が知らない新しい知見を原著論文から見つけて素晴らしい発表をしてくれます.けれども大部分の学生は,インターネットで検索して得たいくつかの表層的な情報をパワーポイントに貼り付けて,「以上ですが何か」的な発表を行います.当然,突っ込んだ質問をすると何も答えられません.やれやれ,という感じです.インターネットは知識を深めることに向いていない

インターネットは便利ですが,知識を深めるには向いていません.例えば,新型コロナウイルスのパンデミックで抗体という言葉がメディアを席巻し,多くの人がその重要性を認識しました.けれども,ワクチン接種や感染時の抗体産生の過程で本書の第12 章に記述されている気が遠くなるような奇跡的イベントが連続して起きていることを知っている人は,どのくらいいるのでしょうか? インターネットでここまでの知識を得るには,総説などのまとまった情報に辿り着かないと無理ですし,そこまで辿り着くために必要な検索のセンスや手数はかなりのものかと思います.一方で,本書の関係箇所を読めば,たった1 度のアクセスで必要十分な知識を手に入れることができます.しかも内容は,世界的に権威ある免疫学者のお墨付きです.深い知識を得ることで免疫のありがたさを感じることができますし,ワクチンのメリットやデメリット等のリアルな事柄についても玉石混交のメディア情報を取捨選択し,自分で判断できるようになると思います.深い知識を得ることは至上の喜び

「私のように,年老いた,教育を受けていない,孤児院で育った無学な女でも,まだ1 日にひとつぐらい花の名前を新しく覚えることはできる.ひとつ花の名前がわかれば,世界の謎がひとつ消えていきます.すると,この世界が,その分だけ単純に,わかりやすくなっていく.だから,人生は素晴らしいし,生きることは楽しい」と高名なデザイナーのシャネルは述べています.

本書によって免疫に関する深く新しい知識を得て,その世界の広がりを実感し,皆さんの人生をより豊かなものにしてほしいと思います.もちろん,教科書にとらわれすぎることは,特に新しい研究をするうえでは良くないことですが,先人の業績を知らなければ,何が新しいかもわかりません.免疫学や生命科学を勉強する学生においては,「インターネットを捨てて教科書(本書)を読んで街に出よう(人生を豊かにしよう)」です.


2022年10月1日

中尾 篤人
山梨大学医学部構内のスターバックスで雲ひとつない秋の高すぎる青空を見つつ記す

目次

第1章 免疫応答の特長と概要

第2章 免疫系の細胞と組織

第3章 白血球循環と組織への遊走

第4章 自然免疫

第5章 抗体と抗原

第6章 T細胞に対する抗原提示と主要組織適合遺伝子複合体の機能

第7章 免疫受容体とシグナル伝達

第8章 リンパ球分化と公言受容体遺伝子再構成

第9章 T細胞の活性化

第10章 CD4陽性エフェクターT細胞の分化と機能

第11章 CD8陽性エフェクターT細胞の分化と細胞

第12章 B細胞活性化と抗体産生

第13章 液性免疫のエフェクター機序

第14章 上皮組織および免疫特権組織における特殊な免疫応答

第15章 免疫寛容と自己免疫

第16章 微生物に対する免疫

第17章 移植免疫

第18章 腫瘍免疫

第19章 過敏症

第20章 アレルギー

第21章 先天性及び後天性免疫不全症

用語解説

付録Ⅰ 代表的なCD 分子群の主な特徴

付録Ⅱ サイトカイン

付録Ⅲ 免疫学でよく用いられる

実験技術


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書籍情報

  • ISBN:9784860347185
  • ページ数:624頁
  • 書籍発行日:2023年1月
  • 電子版発売日:2024年6月12日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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