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- 循環器内科グリーンノート 第2版
商品情報
内容
研修医や若手医師に寄り添い,ベッドサイドで困った症例に出会った時に活用してもらえるように企画。執筆者には自分が若手であったころを思い出し,何がわからなかったか,必要な知識は何か,そしてどう実践すれば良いのか,わかりやすい記述を依頼。新たな領域として「腫瘍循環器学」,「奇異性脳塞栓と卵円孔」を加筆されています。
>『 グリーンノート』シリーズ
序文
第2版の序
心不全,冠動脈疾患そして不整脈など循環器疾患は患者数が多く,最も診療する機会が多いcommon diseaseです.人口減少が進行する我が国においても,今後,患者数の増加が予測されています.他科の患者でも,高齢者であれば心不全や動脈硬化性疾患あるいは心房細動など何かしら循環器疾患をもっていることが多く,コンサルトという形で循環器医が関わることも増えています.さらに,患者数が多いため,他科の医師やかかりつけ医であっても循環器診療にかかわらざるを得ない状況も増えています.
ところが,循環器はハードルが高いと思われているのも事実です.疾患が多彩である,検査や治療が多く専門性が高い,一人前になるには時間がかかる,などがその理由です.しかし,循環器にはそれらを凌駕する素晴らしい魅力があります.結果がクリアなため,自分で治療した実感そして達成感を持つことができます.さらに,ガイドラインが整備されているため,若手医師であっても自信を持って一定水準の診療ができるようになってきています."自分の手で患者を治す",医師として何ごとにも代えがたい幸せでしょう.
では,循環器医としてスキルアップするにはどのようにしたら良いのでしょうか? 研修施設間でカリキュラムやできることに歴然とした差があるのも事実です.難しい症例を前に立ちすくんで,循環器への興味を失ってしまうことも懸念されます.そのような時に頼りになるように作られたのが,"循環器内科グリーンノート"です.研修医や若手医師に寄り添い,ベッドサイドで困った症例に出会った時に活用してもらえるように企画しました.執筆者には自分が若手であったころを思い出し,何がわからなかったか,必要な知識は何か,そしてどう実践すれば良いのか,わかりやすく記述してもらっています.今回の改訂では,最新データを盛り込むとともに,新たな領域として「腫瘍循環器学」,「奇異性脳塞栓と卵円孔」を加筆しました.
本書が若手医師の循環器バイブルになることができたら,執筆者一同の大きな喜びです.
平成30年2月
岡山大学大学院循環器内科学
伊藤 浩
目次
I.総論
1 解剖
2 基準値一覧
3 循環器疾患のバイオマーカー
4 身体所見
5 基本検査
1.胸部X線
2.心電図
3.Holter 心電図
4.ループ式心電計
5.運動負荷心電図
6.加算平均心電図とTWA
7.ABI,SPP
8.FMD
9.PWV,CAVI
10 CPX
11 24時間血圧計
12 睡眠ポリグラフ検査
13 Head-up-tilt試験
14 心エコー図検査
15 経食道心エコー図検査
16 血管エコー
17 MDCT
18 心臓 MRI
19 核医学検査
20 FDG-PET
21 右心カテーテル検査
22 冠動脈造影,左室造影
23 IVUS,OCT,血管内視鏡
24 電気生理学的検査
25 心筋生検
II.救急外来編
1 救急初期対応
1.診察,トリアージ
2.一次救命処置
3.二次救命処置
2 救急で必須の手技
1.胸骨圧迫
2.カウンターショック
3.気道確保
4.動静脈穿刺
5.一時ペーシング
6.心嚢ドレナージ
3 緊急を要する疾患
1.急性心不全
2.急性冠症候群,急性心筋梗塞
3.たこつぼ心筋症
4. 急性心筋炎,劇症心筋炎
5.大動脈の緊急症(急性大動脈解離,大動脈瘤破裂)
6.心タンポナーデ
7.重症心室不整脈
8.急性肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症
9.急性期乏尿・無尿の機序とその対策
III.一般外来・入院編
1 このような患者を診たら─外来で─
1.労作時の息切れ
2.胸痛
3.動悸,脈が飛ぶ
4.失神,前失神
5.浮腫
6.健診での異常
7.他科術前
8.デバイス外来
2 慢性管理を要する疾患
1.慢性心不全
2.慢性心不全:拡張不全
3.右心不全
4.労作性狭心症,無症候性心筋虚血
5.冠攣縮性狭心症
6.大動脈弁狭窄症
7.大動脈弁閉鎖不全症
8.僧帽弁閉鎖不全症
9.僧帽弁狭窄症
10.感染性心内膜炎
11.心膜炎
12.心筋疾患
13.心房細動
14.頻脈性不整脈
15.徐脈性不整脈
16.成人先天性心疾患
17.心腔内血栓と心臓腫瘍
18.肺高血圧症
19.二次性高血圧
20.腎動脈狭窄症
21.末梢動脈疾患
22.頸動脈狭窄症
23.奇異性脳塞栓と卵円孔
24.神経調節性失神
25.妊娠と出産
3 心臓リハビリテーション
4 リスク因子のコントロール
1.2型糖尿病,インスリン抵抗性
2.高血圧
3.脂質異常症
4.慢性腎臓病
5.睡眠障害の病態─診断と治療
6.腫瘍循環器学
IV.治療編
1 薬物療法
1.抗血小板薬
2.抗凝固薬
3.β遮断薬
4.ACE阻害薬・ARB
5.Ca拮抗薬
6.ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
7.利尿薬の使い方
8.スタチン
9.ω-3多価不飽和脂肪酸
10.抗不整脈薬の使い方
11.硝酸薬,ニコランジル
12.強心薬
13.肺血管作動薬
2 非薬物療法
1.経皮的冠動脈インターベンション
2.Structural intervention
3.カテーテルアブレーション
4.ペースメーカー
5.ICD,CRT(D)
6.人工呼吸器
7.非侵襲的陽圧換気療法
8.大動脈内バルーンパンピング,経皮的心肺補助装置
9.左室補助人工心臓
10.心臓移植
11.和温療法
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書籍情報
- ISBN:9784498134270
- ページ数:542頁
- 書籍発行日:2018年3月
- 電子版発売日:2018年10月12日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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