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脳梗塞診療読本 第3版

  • ISBN : 9784498328280
  • ページ数 : 460頁
  • 書籍発行日 : 2019年3月
  • 電子版発売日 : 2019年4月3日
  • 判 : A5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥7,040 (税込)
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商品情報

脳梗塞診療の「現在(いま)」を知るための第3版

脳梗塞診療の基本からアドバンスまで、専門医を目指す神経内科医師,脳神経外科医師.脳梗塞の診療に携わる後期研修医から入局5〜10年目の医師までを対象に解説した脳梗塞診療のバイブル的書籍。2014年3月に初版,2016年に改訂2版を刊行。今回は2017年10月に改訂された脳卒中治療ガイドライン2015の追補版の内容や2版改訂後の新たな情報や知見を更新し全面的に改訂を行い3版とした。

■ 序文

序 〜脳卒中に手が届いた〜

昭和の終わりに医者になり,平成の初年に国循で脳卒中医療を学ぶため大阪へ移った.

なかなか治せなかった.いつの日にかと夢見たが,現実は手強かった.

平成と同じ年だけ脳卒中と向き合い,ここに来て進歩を実感する.見えなかった病変が写るようになり,動かなかった血栓が溶けるようになった.

何度目かの静注血栓溶解の成功を体験したときに,touchable!(やっと手が届いたぞ)と思った.この治療は間違いなく,全国に根付くと.

でもまだ少し触っただけ.もっとしっかりと,抱きつくほどにこの病気を掴まなければ.解決すべき課題は,山積している.

本書は,近年中外医学社から上梓された「SCUルールブック」,「脳卒中レジデントマニュアル」の上級編を意識して,作られた.先行する2書が脳卒中・神経領域の修練医,研修医の皆さんを主たる読者と考えて編まれたのに対して,本書ではビギナーを含めて現場の最前線で働く脳卒中チームの方々の実践書となるよう,最新の情報をより詳しく収載した.同時に,専門領域以外の方にもわかりやすく読んでいただけるよう,図表を多く採り入れるなど工夫した.脳卒中全般を網羅したかったが,近年の新知見の集積が著しく,予定された厚さではとても収まらなかったので,今回は脳卒中の中でもとくに頻度の高い脳梗塞,そしてその治療に焦点を絞った.全国に数多おられる専門の先生方の中から,今回は編者と同い歳,同期生を中心に,さらにより若手の現場指揮官の方々に執筆をお願いした.平成の同じ景色を見てきた方に書いていただこうという,編者の些細なこだわりではあるのだが.

発刊にあたって分担執筆者の先生方および中外医学社編集部の皆様に,多大なご尽力をいただきましたことを,深く御礼申し上げます.

脳卒中医学の優れた解説書が多く存在する中で,本書を手にされた読者の方々が,なるほどと得心して読み進めてくださるような,そして本書から得た知識が日々の診療や研究活動に少しでもお役に立つような,きらりと光る一冊になればと,願うばかりです.


平成26年2月

国立循環器病研究センター 脳血管内科
豊田 一則

■ 目次

第1章 脳梗塞救急診療

1 総論:救急治療の必要性と対応策

A.脳梗塞患者への救急治療の意義

B.迅速な診療を行うための方策

2 ERでの診察と症候学的診断

A.脳梗塞急性期治療の流れにおける診察の位置づけ

B.病院前診療における神経診察

C.病院到着後の初期診察

D.脳梗塞の神経所見

E.NIHSS

3 検体検査と生理検査,バイオマーカーの意義

A.血液凝固・線溶系に関連するマーカー

B.血小板凝集に関連するマーカー

C.心・血管障害の指標

D.基礎疾患の管理・評価

E.脳梗塞に関連したバイオマーカー

4 画像診断

A.コンピューター断層撮影検査(CT)

B.核磁気共鳴画像検査(MRI)

C.血管撮影検査(DSA)

D.超音波検査

E.核医学検査

5 静注血栓溶解療法

A.適応判断のポイント

B.説明と同意

C.アルテプラーゼ投与の実際と治療開始後の管理

D.血栓回収療法との組み合わせ

E.静注血栓溶解療法の理論背景

F.今後の課題:Therapeutic time windowを拡大する

6 超急性期の血管内治療

A.各治療手技とエビデンス

B.急性期脳梗塞に対する血管内治療のエビデンス

C.血管内治療の適応

第2章 急性期からの薬物治療

1 総論:病期と病型から考える急性期治療

A.病期から考える脳梗塞治療

B.病型から考える脳梗塞治療

2 急性期抗血栓療法

A.止血機構と血栓形成

B.脳梗塞の病型による急性期抗血栓療法

C.急性期脳梗塞に対する抗血小板療法

D.急性期脳梗塞に対する抗凝固療法

E.脳梗塞に対する超急性期治療後の抗血栓療法

F.脳梗塞急性期の抗血栓療法に関する現在のガイドラインと今後の展望

3 脳保護療法と再生医療

A.脳保護療法

B.再生医療

4 血圧管理

A.急性期(血栓溶解療法非施行患者)

B.超急性期(血栓溶解療法対象患者)

C.亜急性期・慢性期

5 糖・脂質代謝の管理,栄養管理と摂食訓練

A.脳梗塞急性期の糖代謝の管理

B.脳梗塞急性期の脂質代謝の管理

C.脳梗塞急性期の栄養管理・摂食訓練

6 慢性期抗血栓療法

A.慢性期抗血栓療法は正確な病型診断から始まる

B.抗血栓療法は1種類ではない

C.動脈硬化性脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞,ラクナ梗塞)における再発予防療法

D.心原性脳塞栓症における再発予防療法

E.日本人の敵,抗血栓療法関連の頭蓋内出血を予防するためには

第3章 非薬物治療を中心に

1 頸動脈の血行再建治療

A.症候性および無症候性頸動脈狭窄症におけるCEAの適応

B.CEAとCASの比較試験

C.現在進行中のRCT

D.本邦および米国のガイドライン

E.症候性頸動脈狭窄症急性期におけるCEA

F.今後の展望

2 頭蓋内動脈の血行再建治療

A.病型

B.治療法

C.治療法選択における考え方

D.まとめ

3 抗浮腫療法と減圧開頭・血腫除去術

A.脳浮腫と出血転化

B.内科的抗浮腫療法

C.大脳半球梗塞・出血転化に対するテント上開頭術

D.小脳梗塞に対するテント下開頭術

4 理学療法と作業療法

A.機能予後予測

B.理学療法

C.作業療法

D.急性期リハビリテーション

E.回復期リハビリテーション

5 言語障害,せん妄,うつ病性障害/アパシー,認知症への対応

A.言語障害とその対応

B.せん妄(delirium)とその対応

C.うつ病性障害/ アパシーとその対応

D.脳血管性認知症とその対応

6 脳梗塞の診療情報管理と医療経営

A.脳梗塞の現況

B.脳梗塞診療の質とquality indicator

C.診療情報と質の改善

D.脳梗塞とDPC

E.脳梗塞DPCと診療報酬

F.脳梗塞と回復期リハビリテーション

第4章 特殊な虚血性脳血管障害と類縁疾患

1 一次予防と無症候性脳血管障害への対応

A.無症候性脳実質病変

B.無症候性脳血管病変

2 一過性脳虚血発作

A.TIAの定義

B.急性脳血管症候群(ACVS)の概念

C.TIA発症後早期の脳卒中発症リスク

D.TIA後早期の脳卒中発症リスクに関する予測因子

E.TIA発症後早期診断・治療の有効性を示すエビデンス

F.TIA患者への初期対応(入院の適応,初期評価のタイミング)

G.TIAの発症機序

H.TIAの症候

I .最近報告された国内外の多施設共同前向き登録研究の結果

3 脳動脈解離

A.脳動脈解離の原因と病態

B.脳動脈解離の実態

C.脳動脈解離の診断

D.脳動脈解離の治療

E.脳動脈解離の予後

4 大動脈原性脳塞栓症と奇異性脳塞栓症

A.大動脈原性脳塞栓症

B.奇異性脳塞栓症

5 凝血的異常,自己免疫異常,炎症,悪性腫瘍を伴う脳梗塞

A.凝血的異常

B.自己免疫異常

C.悪性腫瘍に伴うもの

6 もやもや病

A.もやもや病の概念

B.もやもや病の臨床的特徴

C.もやもや病の画像診断

D.もやもや病の治療

7 CADASIL/CARASIL

A.CADASIL

B.CARASIL

8 RPLS,RCVS

A.RPLS

B.RCVS

C.関連する病態

9 静脈性脳梗塞

A.脳静脈の解剖的特徴

B.脳静脈・静脈洞閉塞症の原因

C.脳静脈・静脈洞閉塞症の症状

D.脳静脈・静脈洞閉塞症の画像診断

E.脳静脈・静脈洞閉塞症の治療


索引

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