データで読み解く発達障害

  • ISBN : 9784521743714
  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2016年5月
  • 電子版発売日 : 2017年12月15日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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商品情報

発達障害をデータから読み解く・理解が深まる!

自閉症スペクトラム障害(ASD)、ADHD、学習障害、Tourette症候群、発達性協調運動障害、選択性緘黙、表出性言語遅滞、これら発達障害について、今わかっていることを総説的にまとめました。信頼できるデータに基づく疫学、検査、自然経過・成人移行、治療・療育の効果、学校対応、行政的支援が紹介されています。

■ 序文


発達障害―scienceとpracticeの間

本書は子どもから成人までの幅広い年齢層の中で,主として子どもたちを対象として発達障害について,さまざまな側面からまとめることとなった.まずは本書の執筆にご助力いただいた多くの先生方に心から感謝の意を表したい.

臨床的には発達障害では,自閉症スペクトラム障害(ASD)であれば言語発達の遅れを主訴として受診することがある.臨床はpracticeなので,診断をすることだけではなく,どのようにして主訴に対応するかを考え,それを実践することが使命でもある.しかしながら何ができるかがpracticalに知りたい受診者と,検査や診断に走りがちな医療者との間にはしばしば溝が存在する.たとえば身体障害を抱えていても義足の装用により歩けることができるようになれば,障害そのものは治らなくとも社会生活上の困難は大幅に軽減される.ASDにおいても,国際的には個別の適切な療育によって大きく発達面の改善を示す子どもたちが少なからず存在することが明らかになってきたが,わが国ではまだまだ診断や経過観察,質的担保の乏しい療育などにとどまっていることも多く,その意味ではpracticalな対応が普遍的にできているとは言い難い.

しかし一方では,個別に適切な療育を行うことはいわば経験則の中での積み上げであり,である以上すべての子どもたちに有効とは限らない.実際に筆者が3歳で単語レベルの発語の子どもたちにさまざまな療育的対応を試みても,約半数は通常学級への就学が可能になるが,十分な発達が得られない群も多い.その意味ではpracticeのみの積み重ねでは明確に限界がある.

最近ではASDの遺伝子検索やモデルマウスの作成,MRIでのfibertrackingのデータの集積など,毎年数多くの報告がなされている.これらは経験則ではなく,evidenceに基づいているが,その結果から何をpracticalに行うかが明らかになるまでのscienceとしての寄与ができるまでには至っていない.今後は特定の遺伝子異常やfiberの走行に対して特定の療育方法が有効であることが証明される可能性もあるし,超早期診断による超早期介入の可能性もある.遺伝子治療も夢ではないかもしれない.

臨床家はpracticeだけではなくscienceの進歩からpracticeのヒントを掴むことが可能な場合もあるし,研究者はscienceだけではなくpracticeに目を向けることによってscienceの広がりに繋げられる可能性がある.すなわち発達障害にかかわっていくうえでは,practiceもscienceも意識しておく必要があるのではないだろうか.

最後にわが国の子どもの発達障害診療においては「受診時」の対応にのみ力点が置かれ,将来像をも合わせて考えるという視点が乏しいと感じることがある.子どもたちにとって子どもの時代は長くても20年であり,その間に治療や療育を含めて十分な対応をしておかなかったとすれば,その後50年にわたってそれを抱えたまま生きていくことになる.その意味でも子どもたちへの発達障害臨床は緊張感を要求されている.


2016年4月

Rabbit Developmental Research
平岩 幹男

■ 目次

発達障害を理解する

発達障害とは

自閉症スペクトラム障害(ASD)

ADHD

学習障害(LD)

Tourette障害

発達性協調運動障害(DCD)

選択性緘黙

表出性言語遅滞

主な検査

二次障害への対応

診断の説明(告知)

社会的対応

発達障害者に対する行政的支援―関連法・制度等

教育的対応

治療と療育の原則

治療と療育の原則

かかりつけ医による発達障害診療

薬物療法と注意点

療育とは

ディスレクシアの療育的対応

補充代替療法


付表「乳幼児の定型発達の目安」

索引

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