PT・OTビジュアルテキスト 理学療法概論

  • ページ数 : 222頁
  • 書籍発行日 : 2017年11月
  • 電子版発売日 : 2018年7月13日
3,520
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商品情報

内容

課題・動画を使ったアクティブ・ラーニングが可能で、学生に響く講義をサポート!

日本・世界の理学療法の比較から疾患と障害の分類、理学療法士に必要な志などの資質まで重要事項を熱い思いで伝える入門テキスト。
※WEB動画のご案内が誌内にございます。

>『 PT・OTビジュアルテキスト(専門基礎)』シリーズはこちら

序文

ほとんどの養成校では,入学直後の学生に対して理学療法概論の講義を実施する.学生は理学療法士のイメージをある程度持っているかもしれないが,生理学,解剖学,運動学などの医学的知識をほとんどもっていない,いわば高校生に近い状態である.このような学生を対象に理学療法概論を講義していくとき,高度な医学的知識を必要とする講義内容に偏ることは望ましくない.そこで,本著では「理学療法事始め」として教育すべき内容,方法は何かということを十分に検討,整理した.事始めとして教育すべきことは次の6点である.

①本邦と諸外国の理学療法について(現状を知るためには歴史も重要である).

②ICIDHとICFとは何かについて(広い視点から物事を理解するためには分類が重要である).

③EBMやNBM,VBMを含めた評価の解説について(適切な評価は問題点を明らかにするために重要である).

④理学療法士に求められる要素について(プロフェッションや倫理,志など古典は重要な示唆をくれる).

⑤神道,仏教,儒教,武士道について(これらの宗教観は日本人のQOL,意思決定,精神性に大きな影響を与えている).

⑥障害受容と幸福について(これらはリハビリテーション医療に多大な影響を及ぼす).

また,受動的講義を避けるために多くの課題を示しているが,学生同士で議論させることで,授業への主体的参加,コミュニケーション能力向上が期待できると考えている.

さらに,本著では多くの症例による院内,家庭内のさまざまなシーンのハイビジョン動画を含んでいる.症例の実際の状態をみたことがない,1〜2回生にもこれを使用することで効果的な教育が可能と考えている.動画撮影では,理学療法士の学生教育に使用すると伝えると,全員に快諾していただくことができた.多くの方々が,「こんな状態になっても,まだ学生さんのお役に立てるのであれば本当に嬉しいです」と仰っていただけたことがとても印象に残っている.

参加していただきましたすべての症例の皆さまにこの場をお借りして心からお礼,感謝申し上げます.

本著によって,理学療法学や理学療法士に対する興味を向上させ,学生のモチベーションアップを引き起こすことができれば幸いである.


2017年9月

庄本 康治

目次

第1章 日本の理学療法

1 理学療法

1 理学療法の定義

2 日本の理学療法のはじまり


2 リハビリテーションとハビリテーション

1 リハビリテーション

2 リハビリテーションの分野

3 ハビリテーション

4 ノーマライゼーション


3 理学療法士及び作業療法士法

1 PT・OT法における理学療法

2 作業療法

3 理学療法士免許

4 業務など

5 秘密を守る義務

6 名称独占と業務独占


4 職域と労働対価

1 理学療法士の職域

2 理学療法士の労働対価


5 協働職種と職能団体

1 理学療法士の組織

2 理学療法士の協働職種


6 理学療法士の卒前・卒後教育

1 学生教育

2 生涯学習

3 研究

第2章 世界の理学療法

1 世界理学療法連盟

1 世界理学療法連盟

2 世界理学療法連盟のミッションと活動


2 アメリカの理学療法

1 物理医学とリハビリテーションの歴史

2 物理医学とリハビリテーション専門医

3 アメリカ理学療法の歴史

4 アメリカにおける理学療法士の現状


3 各国の理学療法

1 イギリスの理学療法

2 フランスの理学療法

3 オーストラリアの理学療法

4 台湾の理学療法

5 韓国の理学療法

6 まとめ


4 再考:日本の理学療法の課題

1 診療報酬制度における理学療法士の課題

2 理学療法士の専門性

3 理学療法士の職域の拡大

第3章 疾患と障害の分類

1 国際疾病分類(ICD)と国際障害分類(ICIDH)

1 国際疾病分類(ICD)

2 障害

3 障害モデル

4 機能障害

5 能力障害

6 社会的不利

7 各障害レベルの関係性

8 ICIDHの功績と課題


2 国際生活機能分類(ICF)

1 ICIDHからICFへの発展

2 国際生活機能分類(ICF)

第4章 理学療法評価と治療,理学療法士に求められる要素

1 理学療法評価

1 理学療法評価

2 評価手順

3 ADL

4 QOLと健康生成論

5 評価に基づいた治療実施

6 再評価と記録報告


2 理学療法における治療

1 現代医学におけるパラダイム

2 運動療法

3 物理療法

4 動作トレーニング

5 義肢装具学

6 医療事故


3 理学療法士に求められる要素

1 理学療法士に求められる3つの領域

2 理学療法士として要求される認知領域

3 理学療法士に要求される情意領域

4 理学療法士に要求される精神運動領域

5 理学療法士に要求される倫理


4 理学療法士としての志

1 立志の意義

2 天職の意義


5 日本人に影響を与えている思想

1 日本人に影響を与えている思想を理解する

2 古事記・神話

3 儒教

4 仏教

5 神道

6 武士道

7 教養を深める重要性


6 障害受容と幸福

1 障害受容について理解する

2 幸福度について理解する

巻末付録

1 理学療法士及び作業療法士法

2 理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則

3 日本理学療法士協会倫理規定

4 理学療法士養成施設で必要な機械器具

5 理学療法士国家試験出題基準 専門基礎分野

6 理学療法士国家試験出題基準 専門分野

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書籍情報

  • ISBN:9784758102247
  • ページ数:222頁
  • 書籍発行日:2017年11月
  • 電子版発売日:2018年7月13日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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