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股関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く

  • ISBN : 9784758319102
  • ページ数 : 368頁
  • 書籍発行日 : 2018年9月
  • 電子版発売日 : 2019年4月17日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
販売価格 (ダウンロード販売)
¥6,160 (税込)
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商品情報

股関節の機能障害に対する評価・解釈・治療アプローチを詳細に解説!

『関節理学療法マネジメント シリーズ』(全5冊)のうちの「股関節」の巻。
本書では股関節における機能障害として,股関節の疼痛,股関節の可動性障害,股関節の不安定性,股関節の筋機能不全を取り上げ,評価法や評価結果の解釈の仕方,理学療法アプローチについてエビデンスを交えながら詳細に解説。また,それぞれの障害についてケーススタディも掲載している。
さらに,股関節に対する他部位からの影響は知っておくべき知識のため,足部・足関節,膝関節,腰部・骨盤帯,胸郭からの影響の評価と理学療法をそれぞれ解説。機能障害を的確に見つめ理解することで,限られた期間でも効果的で計画的なリハビリテーションを実施する「理学療法マネジメント能力」を身に付けられる1冊となっている。

■理学療法マネジメントシリーズ
膝関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く
足部・足関節理学療法マネジメント 機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く

■ 序文

編集の序

理学療法士は,患者が有する機能障害を的確に評価・分析し,それに基づいて治療プログラムを立案し実践するのが本来の業である。適切な治療プログラムを作成するには,理学療法評価で正確な予後予測を行うとともに,患者の回復力を最大限引き出すための病態の見極めが欠かせない。

近年の変形性股関節症に対する,人工股関節置換術後の理学療法は,術後早期から介入し1〜2 週間で退院するのが一般的である。この短期間の入院でいかに日常生活に問題ないところまで患者の能力を引き出すか,回復させるかが重要となる。しかし,現状はどうだろうか。歩行練習と称してクリニカルパスに従い,単に平行棒・病棟廊下・屋外歩行に理学療法士が付き添うのみという施設が少なくない印象を受ける。個々の患者が有する機能障害に目が向けられているだろうか。

股関節疾患は隣接関節との関係性が深いが,手術は股関節を対象に行われており,基本的に隣接関節への手術介入はなされていないことも留意すべきである。だからこそ理学療法士は隣接関節に対する評価・治療を行うべきである。保存療法では病態,病期を判断し,患者の日常生活に寄り添いながら手術回避を模索することや,手術までの"time saving"を目指して隣接関節も視野に入れた運動療法の実施が重要となる。術後療法と保存療法のいずれにおいても,股関節と他部位の双方を見渡す視点が欠かせない。

本書では,局所と他部位の両面から理学療法マネジメントを導き出し,臨床で行われるべき道標となるよう,各執筆者が股関節理学療法を書き上げている。今回執筆を依頼したのは,私と共同編者である対馬先生の約30 年にわたる理学療法士の股関節界における人脈によるものであり,日本理学療法士学会や日本股関節学会で出会った,股関節領域の猛者(スペシャリスト)達であることは間違いない。各項とも,臨床魂あふれる先生方が自身の臨床経験とエビデンスによる裏づけに基づき,的確なマネジメントについて十二分に書き込んでいる。是非,臨床現場で悩んでいる理学療法士には参考にしてもらい,今後の道標にしていただきたい。

近年の理学療法士急増に伴い,運動器疾患の講習会などが多数企画され,受講している理学療法士は多い。しかし,実技講習や座学で多くの治療手技を学んでも,実際の臨床ではなかなか治療結果につながらず,場合によっては患者からの信頼を得られないことから,理学療法士になったときの希望に満ちた初心が落胆に変わってしまっている人もいるだろう。それは患者の病態を理解せずに,ただ受講した手技を模倣して,本質を習得できていなかったからに違いない。従来の単関節に対する筋力強化や関節可動域運動からは十分な治療成果が得られないため,身銭をきって特殊テクニックを得ようと受講する。しかし,これもまた結果が出ない。患者からの信頼を得るには,的確な病態説明に加えて,理学療法士の得意とする機能解剖と運動学から導き出した運動療法に,己の理学療法技術を組み合わせたマネジメント能力が必要である。本書では,臨床での患者治療に直結した実技が豊富に記載されているので,各項の内容を理解し臨床の場で活用していただければ幸いである。

最後に,本書の刊行までに編集および校正などにわたって尽力いただいたメジカルビュー社・小松朋寛氏に深謝いたします。

2018年7月

編集を代表して
永井 聡

■ 目次

Ⅰ章 股関節理学療法の概要

1 股関節障害に対する理学療法の考え方

はじめに:臨床推論の必要性

股関節機能の特徴を把握する

股関節と他関節の関連を考える

理学療法マネジメントの基本

おわりに:これからの運動器障害に対する理学療法の基盤

2 股関節の機能解剖とバイオメカニクス

はじめに

股関節の機能解剖

股関節のバイオメカニクス

Ⅱ章 リスク管理と病期別マネジメント

1 病態を知る

主に遭遇する代表的な成人股関節疾患について

2 手術特性を知る

変形性股関節症

大腿骨頸部骨折

大腿骨頭壊死

大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)

3 病期別マネジメント

はじめに

収集すべき情報

病期に応じた理学療法の進め方

おわりに

Ⅲ章 機能障害別マネジメント

A局所を中心とした評価と理学療法−障害の主要因をどのように評価し,どのような理学療法を行うか−

1 股関節の疼痛

はじめに

基本的知識

股関節痛の評価

股関節痛の治療

2 股関節の可動性障害

基本的知識

股関節の可動域にかかわる因子

大腿骨と寛骨臼の骨形態異常から生じる股関節病変と股関節の可動性障害

股関節の可動性障害に対する評価の実際

股関節の可動性障害に対する治療の実際

3 股関節の不安定性

はじめに

構造的および器質的要因に関する基本的知識

構造的および器質的要因に対する評価

機能的要因を抽出するための評価

股関節不安定性の治療

4 股関節の筋機能不全

はじめに

筋力評価について見直す

筋の質的機能とその評価

多関節運動連鎖における筋機能特性

実際の臨床応用に向けてのポイント

5 高齢者における股関節疾患の評価

はじめに

基本的知識

高齢者の股関節に対する評価

まとめ

B他部位からの影響の評価と理学療法−影響発生源をどのように特定するか−

1 足部・足関節機能からの影響の評価と理学療法

はじめに

足部・足関節と股関節との関連

評価と理学療法

足底板による歩行コントロールの実際

2 膝関節機能からの影響の評価と理学療法

はじめに

基本的知識

整形外科的手術前後の骨形態変化

骨形態変化の評価

影響発生源の評価

影響発生源の特定後の介入

おわりに

3 腰部・骨盤帯機能からの影響の評価と理学療法

はじめに

腰部機能不全が股関節へ与える影響

骨盤帯機能不全が股関節へ与える影響

評価の実際

治療の実際

4 胸郭からの影響の評価と理学療法

はじめに

基本的知識

胸郭に関連する機能障害の評価

Ⅳ章 機能障害別ケーススタディ

A局所を中心とした評価と理学療法

1 股関節の疼痛

症例紹介

理学療法評価

統合と解釈

治療および治療効果

まとめ

2 股関節の可動性障害

症例情報

初回理学療法評価

統合と解釈

治療および治療効果

まとめ

3 股関節の不安定性

症例紹介

評価の流れと解釈

治療および治療効果

まとめ

4 股関節の筋機能不全

症例情報

理学療法評価(退院時)

統合と解釈

治療および治療効果

まとめ

B他部位からの影響の評価と理学療法

1 足部・足関節機能からの影響の評価と理学療法

はじめに

症例情報

理学療法評価

統合と解釈

治療および治療効果

まとめ

2 膝関節機能からの影響の評価と理学療法

症例情報

理学療法評価

治療および治療効果

THAと膝関節機能障害

THA症例に対する膝関節機能を踏まえた評価と臨床推論

3 腰部・骨盤帯機能からの影響の評価と理学療法

症例紹介

理学療法評価

治療および治療効果

まとめ

4 胸郭からの影響の評価と理学療法

症例情報

理学療法評価

統合と解釈

治療および治療効果

まとめ

Ⅴ章 患者教育(セルフマネジメント)

1 早期退院のニーズにあったプログラム指導

はじめに

術前のマネジメント

術後のマネジメント

症例紹介

おわりに

2 多角的要因を踏まえて行動変容を促すポイントと実際

はじめに

基本的知識

神経障害性疼痛および心理社会的側面による疼痛の評価

多角的要因を踏まえて行動変容を促すポイントと実際

おわりに

3 高齢による退院後の生活(転倒予防など)

はじめに

基本的知識

高齢および股関節疾患を有する状態に対する評価

高齢および股関節疾患を有する状態に対する運動療法

症例提示 −THA後転倒による脱臼をきっかけに反復性脱臼を呈した高齢女性−

まとめ

■ 特記事項

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