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こんな時どうすれば!?糖尿病・血糖管理コンサルタント

  • ページ数 : 370頁
  • 書籍発行日 : 2015年8月
  • 電子版発売日 : 2016年3月11日
5,720
(税込)
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商品情報

内容

日常診療のパートナーとして糖尿病の治療に活用できる一冊!

教科書的にも、適時必要となった知識を求めて拾い読みをしても十分な知識が得られるように配慮されています。
必要な知識と、コンサルテーションの実際が関連付けられた構成になっており、知識に立ち戻りつつ臨床の理解を深めることができます。

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序文

はじめに

いうまでもなく糖尿病は代表的なcommon disease の一つである.また,糖尿病自体が心血管障害の大きいリスクファクターであるとともに糖尿病患者に癌の頻度が高いことも良く知られている.したがって,かかりつけ医にとって日常診療で避けて通れない領域であるとともに,糖尿病を専門としない基幹病院勤務医や他領域の専門医にとっても臨床的に適切な対応が可能な否かが重要な問題となる.

糖尿病治療は血糖コントロールの面から見ても,多くの要素を考慮しながらすすめる必要があり,チーム医療が極めて有効な分野である.生活習慣への介入も極めて重要である点はいうまでもないが,薬物療法一つをとってみても他の領域に比較してまったく新しいカテゴリーの薬剤が相次いで臨床的に使用可能となっている点で際立った違いがある.例えば経口糖尿病薬は現時点で作用機序の異なる7 カテゴリーに及び,今後さらに増加することが予想されている.

また,糖尿病の管理は単に血糖のみならず,生活習慣への介入を含めた全身管理に他ならない.疾病管理としての糖尿病治療には医療連携が極めて有効に機能し得るが,その構築にはknow how の蓄積と地道な努力の積み重ねが必要とされる.

こうした状況のなかで,糖尿病診療に関連して糖尿病専門医や他の熟練したメディカルスタッフに対し行うコンサルトは,問題の解決に有効に機能する.しかし,現実には必要が生じたときに随時アクセス可能なコンサルタントが存在しないケースが多いと思われる.

この様に多岐にわたる糖尿病診療に従事するにあたって,「座右の書として疑問に答えてくれる存在」が手元にあれば専門家のいない環境下でも適切な対応に向かって診療をすすめることが容易になると考えられる.

本書は糖尿病の日常診療において問題になることの多い項目を整理することから編集作業をすすめた.本書の目的である日常診療にすぐ役立つ構成内容を実現するためにこの作業は極めて重要と判断し,最も時間をかけ魅力ある内容にすることに意を用いた.

糖尿病診療における基礎的知識の整理とともに,日常臨床で良く遭遇するケースについて具体的症例を提示して問題点の抽出とその対応を明示した.執筆者には糖尿病診療の実際に経験の深い専門家を依頼し,疑問点をわかりやすく具体的に提示することを可能にするために練られた執筆要綱に添った記述を特にお願いした.

これらの過程を検証しつつより上質の内容を目指して編集作業をすすめたため,企画立案から発行まで時間を要したが,その過程で最新の内容を随時追加することで十分な補足を行った.

本書は通読する教科書的な使用にも有用であるが,むしろ,随時必要となった知識を求めて該当する項目を選んで読んでも充分な理解が得られるように配慮した点が特徴である.

本書を日常診療のパートナーとして糖尿病の治療に活用していただければ幸いである.


2015年 7月

貴田岡正史
豊田 雅夫

目次

1章 プロブレムを的確に認識するには

2章 医療連携とチーム医療

1 患者を中心にすえた医療連携とチーム医療とは

2 糖尿病の特殊性:糖尿病に主治医なし

3 合併症

3章 コンサルテーションについて

4章 血糖管理に必要な知識 【知識の引き出し】

引き出し1 糖尿病の診断分類と管理目標

A.診断基準

B.病型分類

C.血糖コントロール目標

引き出し2 病態の把握のための検査

A.インスリン分泌能とインスリン抵抗性の指標

B.糖毒性

C.IFGとIGT

引き出し3 血糖管理・合併症管理のための検査

A.血糖管理のための検査

B.慢性合併症管理のための検査

C.急性合併症管理のための検査

引き出し4 食事療法

A.食事療法とは

B.エネルギー基準食

C.腎症発症後の食事・蛋白制限食

D.末期腎不全の食事

E.その他

引き出し5 運動療法

A.運動療法の基本

B.運動療法指導上の注意点

C.運動療法を長続きさせるコツ

D.1型,2型における運動療法の位置付け

E.高齢者患者の内服時,インスリン注射時の注意点

引き出し6 薬物療法

A.スルフォニル尿素(SU)薬とグリニド薬

B.ビグアナイド薬

C.α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)

D.チアゾリジン薬

E.DPP-4阻害薬

F.SGLT2阻害薬

G.腎不全患者への投与

引き出し7 薬物療法

引き出し8 低血糖対応とシックデイ

5章 コンサルテーションの実際

1.病態に応じたアプローチ

1 SU薬を増やしても太るばかりで悪化する患者:インスリン抵抗性

2 SU薬を増やしてもやせるばかりで悪化する患者:内因性インスリン分泌能

3 境界型なので,また来年でいいですか?:境界型糖尿病の対応

4 専門医からのワンポイント:糖尿病のstaging

2.薬剤の選択と使い方

5 インスリン抵抗性改善薬:チアゾリジン薬とビグアナイドの使い分け

6 インスリン分泌系薬剤:SU薬とグリニド薬の使い分け

7 食後過血糖改善薬:α-GIとグリニド薬の使い分け

8 DPP-4阻害薬:他の経口薬との併用

9 DPP-4阻害薬 インスリンとの併用

10 GLP-1受容体作動薬:良い適応とその実力

11 針が怖い!自分で打つなんていや!:インスリン導入の実際

12 BOTから強化インスリン療法に変更したい!:変更のポイントと実例

13 インスリン混合製剤2回打ちから強化インスリン療法に変更したい!:変更のポイントと実例

3.急性代謝異常

14 脳卒中かと思ったら実は高血糖高浸透圧症候群:HSSとDKA

15 風邪腹痛患者の採血結果が血糖500mg/dl!今夜どうする?:劇症1型糖尿病

16 SU薬服薬患者が低血糖で時間外受診.帰宅させていいですか?:SU薬による低血糖

17 インスリン自己注射施行中の患者が低血糖で時間外受診.帰宅させていいですか?:インスリン製剤の低血糖

18 今日は具合が悪くて食べられそうにないので薬を飲まなくていいですか?:経口糖尿病薬服用患者のシックデイルール

19 今日は具合が悪くて食べられそうにないのでインスリン打たなくていいですか?:インスリン患者のシックデイルール

4.特殊な糖尿病の診断と治療

20 難聴の患者,あなたの外来にもいませんか?:ミトコンドリア糖尿病

21 SU薬服薬患者が抗GAD抗体陽性! どうする?:SPIDDM

22 若年発症だから1型糖尿病? インスリン?:MODY

5.合併症のある患者の治療

23 眼科で網膜症を指摘されたので血糖コントロールを強化したら急激な視力低下!:網膜症患者の血糖コントロール

24 糖尿病の治療をしたら足のしびれが悪化!:神経障害患者post treatment neuropathy

25 足のしびれがよくならない!:重度末梢神経障害患者の対応

26 急に天ぷらやアイスクリームを食べていいと医者が言い出すとき:腎不全患者の食事療法

27 最近、血糖コントロールがかなり改善してきたので、インスリンを導入しましょう!?:腎不全患者の治療選択

28 透析終了後に低血糖と高血糖を繰り返す症例:血液患者の血糖変動

6.特殊な状況での管理

29 腰部脊柱間狭窄症と診断されました!でも,血糖コントロールが悪くてしばらく手術はできないと言われました!:周術期管理

30 先生! 私妊娠しました!:妊娠の糖代謝異常と血糖管理

31 来週からパリに出張です!インスリンどうしましょう?:海外旅行と血糖管理

32 来週大腸内視鏡です!内服薬とインスリンどうしましょう?:検査に伴う血糖管理の注意点

33 インスリンの種類間違って打ちました!どうしましょう?:インスリンエラーの対応

7.高齢者の管理

34 高齢になると薬が変わる?:高齢者の管理目標と薬剤選択

35 インスリン治療患者が寝たきりになったら?:訪問介護,老健施設の注意点

36 患者が認知症になったら?:認知症患者の対応と注意点

8.その他

37 教育入院にはどんな患者が向いていますか?:教育入院の適応と注意点

38 ドロップアウト患者が現れた!対応は?:通院中断患者の対応と注意点

39 炭水化物を抜けば何食べてもいいって本当ですか?:低炭水化物ダイエットの注意点

40 うつ病・摂食障害患者の管理:疾患特性と薬物の注意点

41 糖尿病患者の免疫抑制薬使用:ステロイド糖尿病管理と注意点

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書籍情報

  • ISBN:9784765316439
  • ページ数:370頁
  • 書籍発行日:2015年8月
  • 電子版発売日:2016年3月11日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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特記事項

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