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- 青木 茂樹
- 画像診断 2017年11月号(Vol.37 No.13) 頭部単純CT―読影の基本と偶発的所見のマネジメント―
商品情報
内容
*都合により,紙版の誌面と異なり割愛される箇所があることがございます(p.1405-1415は未収載となっております).
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序文
序説
頭部CTは,外傷,くも膜下出血を疑うような頭痛などの際の第一選択の画像検査であり,また脳や副鼻腔のスクリーニングにも広く使われている.日本ではMRIのavailabilityが高く,MRIファーストで検査が行える場合が多いことや,頭部CTで病変が見つかった場合に容易にMRIを行うことが可能であるため,頭部CTの読影は重要性があまり高くないと考えられているようで,教科書も少なく,雑誌の特集で取り上げられることも多くはない.
しかし,見落としという点では,MRIよりCTの方が重篤な見落としが起こりえる.MRIでは種々のコントラストの撮像がなされる,病変に対する感度も高いため,その画像をみさえすれば,病変の見落としは少ない.MRIは得られた画像をきちんと丹念にみれば見落としにくい画像検査と考える.
一方,頭部CTは単純であるが,奥が深い.画像を後方視的にみると微細な変化が描出されており,かつそれが重大な見落としである場合がある.脳溝内の少量のくも膜下出血,early CT signといわれる皮髄コントラストの消失やdense MCA sign,少量の急性硬膜下血腫,静脈洞血栓症などは,微細な変化であるが,後からみれば所見と取ることが望ましかったと思うことがある.画像数が少ない分,丁寧な読影が望まれる.
丁寧に読影していると,海馬の小さな嚢胞,くも膜顆粒,皮膚の腫瘤などのいろいろな偶発所見が気になってくる.また,頭蓋底,眼窩,副鼻腔などの異常や正常変異も見つかるであろう.頭皮の腫瘤などはそれの評価を目的にCTを取る必要はないが,検査で写ってしまっていたら,ある程度のコメントができることが画像の専門家として望まれる場合がある.
この企画は,初心者に勧められるCTのまとまった本がないという若手の放射線科医の話から始まり,それに私自身がまとめて欲しかった偶発所見(特に皮膚や頭蓋骨)などを加えて,脳自体の病変については最小限に留めることで,CTのminimal es sentialの情報を含む特集を目指した.各項目の担当者は,おそらく本来の興味とは少し離れたCTについて,それぞれよくまとまった原稿を仕上げていただいた.初心者のみならず,エキスパートにも日頃気になっていた偶発所見についての含蓄が増えるような特集となったと考える.
Foreword
Shigeki Aoki*
*Department of Radiology, Graduate School of Medicine, Juntendo University
目次
【特集】
序説
頭部CT総論−撮影法,被ばく,主な所見とその病態−
頭部単純CTの系統的読影法−読影は頭部単純CTに始まり,頭部単純CTで終わる!?−
出血と間違えやすい病変・正常構造,および偶発的所見
脳室の変異と嚢胞性病変
副鼻腔・眼窩の偶発的所見
頭蓋骨(頭蓋底を除く)・頭皮病変
頭蓋底のCT−正常解剖,病変,偽病変−
脳血管障害
頭部外傷
【連載】
すとらびすむす
五十の手習い
画像診断と病理
癒着胎盤
ここが知りたい!
画像診断2017年6月号特集「歯・顎・口腔の画像診断」
Picked-up Knowledge from Foreign Journals
脊椎
CASE OF THE MONTH
Case of November
The Key to Case of September
General Radiology診断演習
第3回 なぜ,こんな所にこんなものが?
Refresher Course
喫煙に伴って生じる肺の変化−Radiologic-pathologic correlation−
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