エラーを防ごう!救急M&Mカンファレンス

  • ページ数 : 114頁
  • 書籍発行日 : 2013年10月
  • 電子版発売日 : 2016年3月11日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

失敗を共有し、根本原因分析により組織改革をめざす!

M&M(Morbidity&Mortality)カンファレンスを、施設に導入するにはどのようにしたらよいか、ストーリー性をもたせて解説。
導入から実践をサンプル13症例を一挙解説。M&Mカンファレンスのすべてを解説した1冊に!

序文

はじめに

20 世紀末に米国Institute of Medicine によって,「医療は過誤(=エラー)という呪縛からは決して逃れることができない」(Kohn LT, et al. To Err is Human: Buildinga Safer Health System. 2000.)と報告され,世界中に衝撃が走りました.そのような流れの中,「医療の安全と質」に対する社会的意識が高まり,M&M(Morbidity &Mortality)カンファレンスの重要性が以前にも増して認識されるようになりました.

M&M カンファレンスとは,不幸にして合併症が起きたケースや死亡したケースをスタッフ間で振り返り,同じエラーを繰り返さないために,それまでの経験に基づく行動や判断を修正しようとするカンファレンスです.M&M カンファレンスは,1900 年頃にマサチューセッツ総合病院外科医であったErnest A Codman によって始められ,その後長い年月をかけて全米に広まり,現在多くのレジデントプログラムに教育的カンファレンスの1つとして取り入れられています.

「医療の安全と質」に対する意識の普及に呼応して「M&M カンファレンス」という用語は日本でも少しずつ浸透し,類似のカンファレンスを実際に開催している施設も増えつつあると思います.しかし,M&M カンファレンスの理念を尊重し,そのポテンシャルを最大限引き出している施設はまだまだ少数派ではないでしょうか.筆者らは,医師をはじめとする医療スタッフがM&M カンファレンスの理念を理解し実践することにより,日本中に医療の「安全」と「改善」の意識が染みわたり,医療の質の向上に繋がると信じています.さらに医療者や病院システムにとって一種の生涯教育が可能になるという副次的な効果も期待できます.

本書で紹介する13 例のケースを題材としたM&M カンファレンスは,すべて救急医療に関わるものですが,専門外の医師やその他のコメディカルスタッフにもすぐに理解いただける記載を心がけました.頭の中で自分の診療の一場面に置き換えて「身近なケース」として読んでいただくことができると思います.

「M&M カンファレンスがどのようなものか知りたい」「実際にM&M カンファレンスを開催したいが,導入の方法がわからない」「院内でM&M カンファレンスを開催したが頓挫したので,復活させたい」という方,さらに「純粋に症例ベースに勉強して知識を増やしたい」という方,是非ご一読下さい.多くのヒントを得ることができるはずです.

日本の急性期医療のさらなる発展を願って.


2013年 10月

讃井 將満
志賀 隆

目次

1章 M&Mカンファレンスってなんだろう?

エラーを組織として共有し解決する仕組みが必要

M&M カンファレンスとは

エラーの分析法:根本原因分析

良いM&M カンファレンス, 残念なM&M カンファレンス

医師教育型と医療安全型M&M カンファレンス

2章 M&Mカンファレンスを始めよう

第1 ステップ:緊急課題であるという認識の徹底

第2 ステップ:強力な推進チームの結成

第3 ステップ:ビジョンの策定

第4 ステップ:ビジョンの伝達

第5 ステップ:職員のビジョン実現へのサポート①

第5 ステップ:職員のビジョン実現へのサポート②

3章 M&Mカンファレンスを続けよう

第6 ステップ:短期的成果を上げる計画の策定 ・ 実行

第7 ステップ:改善成果の定着とさらなる変革の実現

第8 ステップ:新しいアプローチを根付かせる

まとめ

4章 ST-T 変化のないACS

5章 酩酊患者の対応

6章 呼吸管理の患者が急変⁉

7章 輸血,誰がオーダーしたの?

8章 換気困難か,それとも?

9章 ちょっと待って! そのめまい

10章 脳梗塞でなかった片麻痺

11章 開放骨折見逃しにはご用心!

12章 女性の腹痛,要注意

13章 過換気症候群と診断された肺塞栓症

14章 M&Mカンファレンスの取り組み

15章 M&Mカンファレンスの後で


索引

編・著者,執筆協力者

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書籍情報

  • ISBN:9784059147466
  • ページ数:114頁
  • 書籍発行日:2013年10月
  • 電子版発売日:2016年3月11日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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