イラストで学ぶ胸部エックス線写真

  • 書籍発行日 : 2019年12月
  • 電子版発売日 : 2020年2月5日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

これまでに類をみない「見てとらえる」胸部エックス線写真読影の超入門書.エックス線写真に重ねた楽しいイラストを目で追うことで,異常所見を直感でとらえるスキルが自然と身につく.これから実習に入る学生はもちろん,自分でも読影できるようになりたいと思うコメディカルスタッフや,読影に自信のない医師まで,まずはこの一冊から始めてほしい.

序文

序文

CT検査が広く用いられている現在においても,より簡便かつ安価で被ばく量が少ない胸部エックス線撮影は日常診療において最も基本的な検査として重要です.しかし,多くの医学生や研修医,コメディカルにとって,胸部エックス線写真の読影は難解であり,診療に必要な読影力を身につけることはしばしば困難かと思われます.そこで,ストレスを感じることなく,なるべく少ない労力で,初歩的な読影能力を身につけることを目的として本書は企画されました.

最後まで読み通せて,読後に読影能力が確実に向上する実用書を目指して執筆された本書には,医学生や研修医に対する著者の20数年にわたる指導経験が活かされており,様々な工夫がなされています.

本書の特徴を以下に示します.

・読影の初歩である異常所見の検出に重点を置きました.

・胸部エックス線写真に投影されている身体の構造を動物などのイラストを用いて表現し,難解な解剖学用語を極力用いないようにしました.

・冠状断CT画像を多用し,胸部エックス線写真において病変がどの部位にどのような形態で存在しているかを捉えやすくしました.

・チェックポイントを記憶しやすいように,それぞれに対応するイラストを掲載しました.チェックポイントをイメージとして記憶することで,胸部エックス線写真における異常所見が直感的に捉えられるかと思います.

・呼吸器の画像診断に欠かせない肺区域の簡便な暗記法を巻頭に示しました.そのほかにも,胸部画像診断に役立つ豆知識を盛り込んであります.

・最終章で肺野の異常所見の記載法を解説しました.

必ずしも本書を端から端までしっかり読む必要はありません.「イラストとその解説を見てから,対応する症例の画像を眺める」といった気楽な読み方でも,きっと読影力の向上を実感できると思います.

本書により読者の皆様の胸部エックス線写真の読影に対する苦手意識が払拭されることを願っています.

2019年11月

鈴木 滋

目次

I章 心大血管陰影

01 大動脈の走行と大動脈裂孔

02 下行大動脈左縁の滑らかさ

03 心胸郭比

04 心拡大が見られる際の心尖の向き

05 肺動脈幹の突出

06 double density

07 シルエットサイン

08 シルエットサインの応用

09 シルエットサインと肺区域

10 心横隔膜角部の心辺縁

確認問題

II章 気管・中枢側気管支

01 気管の圧排,気管・気管支の狭窄

02 奇静脈弓の幅・右傍気管線の幅

03 気管支の分岐パターン

確認問題

III章 縦隔(その他)・上腹部

01 大動脈肺動脈窓左縁の突出

02 縦隔や横隔膜下のガス

03 縦隔の石灰化

確認問題

IV章 肺 門

01 肺門陰影の高さ

02 肺葉性無気肺

03 肺門陰影の辺縁

04 肺門陰影の透過性

05 肺門陰影の大きさ

確認問題

V章 肺 野

01 正常構造と肺野の異常陰影

02 末梢肺野の異常

03 循環器疾患における血管陰影

04 気管支壁肥厚

05 肺野の左右差

06 見落としやすい肺野の異常

確認問題

VI章 胸 膜

01 葉間裂

02 胸 水

03 胸膜外徴候

04 気 胸

05 胸膜石灰化

06 apical cap

確認問題

VII章 横隔膜

01 横隔膜の高さ

02 横隔膜の形態

確認問題

VIII章 胸 郭

01 肋骨の走行

02 皮質骨の厚さと海綿骨の濃度

03 肺結節と紛らわしい骨病変

04 肺結節と紛らわしい骨以外の構造

05 漏斗胸

06 その他の胸郭の異常

07 医療機器

確認問題

IX章 側面像

01 左右横隔膜の見分け方

02 椎体に重なる肺野

03 心後腔

04 胸骨後腔

05 心陰影に重なる肺野

06 後肋骨横隔膜角

07 心陰影に重なる透亮像

08 下大静脈と心後縁

確認問題

X章 所見の記載

01 病変部位の記載

02 肺野病変の記載

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書籍情報

  • ISBN:9784830637582
  • ページ数:0頁
  • 書籍発行日:2019年12月
  • 電子版発売日:2020年2月5日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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