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- 医学生必携 循環器内科学テキスト[動画付き]
商品情報
内容
CBTや国家試験対策のアンチョコ本から脱却して、臨床力がアップする循環器内科学の知識をまとめた一冊。
M2PLUSの電子版では、紙版ではWEBページで参照いただいていた、エコーや造影の動画、さらに模擬心音が、書籍該当箇所をワンタッチいただくことで簡単にご参照いただける、電子ならではの便利な機能を搭載いたしました。
序文
監修にあたって
医学生が、臨床実習前の基礎的な学習を進めるにあたって、“よい教科書”との出会いはとても大切です。講義を受けていると、理解しにくいことや、納得のいかないこともしばしば出てくると思いますが、そのようなときに知りたいことをすぐに調べられる、頼りになる存在が教科書です。“よい教科書”と“悪い教科書”の違いがどこにあるのかは、いろいろな考え方があると思いますが、私は、学生を納得させてくれる教科書が“よい教科書”だと思います。
たとえば、ある現象を調べたいときに、それがどのような現象なのかは、どの教科書でも解説してあるでしょうが、なぜそうなるのかをきちんと解説している教科書は決して多くはありません。本書では、「なぜそうなるのか」というメカニズムの解説に、多くのページを割いています。そのため、本書の読者は、解説を読んで「なるほど」とごく自然に理解して納得するはずです。ただ単に丸暗記するのと、なぜそうなるのかを理解したうえで覚えるのとでは、知識の残り方がまるで違います。そして、メカニズムを理解しながら勉強を進めると、無理して暗記しなくても、自然に知識が身についてしまうものなのです。
本書にはもう一つの特徴があります。図の多くに音声や動画が用意されており、インターネット上のウェブサイトにアクセスして、心音や心雑音の音声を聴いたり、エコーや造影の動画をみることができるようになっています。心臓聴診は循環器内科でもっとも力点をおいて教育する重要な診察手技であり、学生諸君は、教科書で理論だけを学んでも、感覚的に心音を理解するのは難しいと思います。そのときに、心音や心雑音のタイミングや性状を耳で聞いて理解することは、大きな助けになります。また、エコーなどは、紙上に印刷された静止画像のみでは呈示できる情報量に限りがあり、これが紙に印刷された教科書の避けがたい欠点となっていました。本書では、動画の提供する豊富な情報量を実感することで、画像診断のもつ重要性をより身近に認識することができるでしょう。学生を対象として書かれた基礎的な教科書では、本書のような試みをしたものはこれまでなかったと思います。その意味では、本邦初のマルチメディア教科書と言ってもよいかもしれません。
臨床実習前の学習期間は、基本的な知識を整えるための準備期間として非常に大事であり、この時期に得た知識は、臨床実習でも、その後の医師としての仕事でも、大いに役立ちます。本書を有効に活用して、実りある学習をしてほしいと思います。
2012年 3月
吉日鹿児島大学大学院 循環器・呼吸器・代謝内科学 教授
鄭 忠和
はじめに
本書は明確な読者対象を想定して書かれた教科書です。対象となっているのは、初めて循環器内科学を学習する3~4年生の医学生です。どの大学でも、臨床実習前の循環器内科学の講義では、臨床実習を行うために最低限必要な基本的知識が講義されることと思いますが、本書はこの講義の際の副読本として、臨床実習前に最低限身につけておくべき知識をわかりやすくまとめたものです。したがって、本書には、一部の施設のみで行われる最先端の治療技術や、まだ一般化していない特殊な検査法などに関する解説は一切載っていません。
本書の内容は概ね、文部科学省の策定した「医学教育モデル・コア・カリキュラム」に準拠しています。また、臨床実習に備えて4年生で行われる共用試験の際にも利用できるよう意識して書いてあります。しかし、単なる「コア・カリ」の解説書にはしたくなかったので、5年生以降の臨床実習の際にも使えるよう、「コア・カリ」の中でも臨床的な重要性があまり高くないと思われる部分の解説は減らし、将来臨床現場で役立つと思われるような知識の解説は、ときには「コア・カリ」の範囲を超えて、詳細に解説するように工夫してあります。
また、医師国家試験合格後は、みなさんは、さまざまな科に進んでその領域の専門医をめざしていくことと思いますが、循環器内科以外の領域に進んだ人も、ときには循環器に関して知りたいこと、調べたいことがあると思います。本書は専門以外の医師が知りたいことがあるときに、必要なことを容易に調べられるよう、工夫してあります。医学部を卒業して医師となった後も、末永く本書を愛していただければ幸いです。
2012年 3月
鹿児島大学大学院 循環器・呼吸器・代謝内科学 特任講師
松下 毅彦
目次
・監修にあたって
・はじめに
・本書の使い方
■第1章 症候
・1 問診での情報収集
・2 胸 痛
・3 呼吸困難(息切れ)
・4 動 悸
・5 浮 腫
・6 失 神
■第2章 身体所見
・1 診察の手順
・2 聴診の基本的知識
・3 心周期と弁の動き
・4 1音~4音 (Go!Web)
・5 心雑音 (Go!Web)
・6 3音、4音以外の過剰心音
■第3章 検査の基本
・1 心電図の基本
・2 心電図の判読の実際
・3 運動負荷心電図
・4 Holter心電図
・5 胸部X線写真
・6 心臓超音波検査(心エコー) (Go!Web)
・7 心臓カテーテル検査 (Go!Web)
・8 心臓核医学検査
・9 CT検査
■第4章 心不全
・1 概念と分類
・2 心不全の病態
・3 心不全の診断と評価
・4 急性心不全の治療 (Go!Web)
・5 慢性心不全の治療
■第5章 不整脈
・1 不整脈の基礎知識
・2 脚ブロック
・3 上室期外収縮
・4 上室頻拍
・5 心房粗動
・6 心房細動
・7 心室期外収縮
・8 心室頻拍
・9 心室細動
・10 徐脈性不整脈
・11 不整脈の原因となる疾患
・12 突然死の予防
■第6章 虚血性心疾患
・1 概念と原因
・2 狭心症の分類
・3 器質性狭心症 (Go!Web)
・4 冠攣縮性狭心症
・5 急性冠症候群
・6 急性心筋梗塞
・7 陳旧性心筋梗塞 (Go!Web)
・8 虚血性心筋症 (Go!Web)
■第7章 弁膜症
・1 概念と分類
・2 僧帽弁狭窄症(MS) (Go!Web)
・3 僧帽弁閉鎖不全症(MR) (Go!Web)
・4 大動脈弁狭窄症(AS) (Go!Web)
・5 大動脈弁閉鎖不全症(AR) (Go!Web)
・6 その他の弁膜症
・7 感染性心内膜炎 (Go!Web)
■第8章 先天性心疾患
・1 基本的知識
・2 心房中隔欠損症(ASD) (Go!Web)
・3 心室中隔欠損症(VSD) (Go!Web)
・4 Fallot四徴症(TOF)
・5 動脈管開存症(PDA)
・6 房室中隔欠損症(AVSD)
・7 Ebstein奇形
・8 大血管転位症(TGA)
・9 大動脈縮窄症(CoA)
・10 Eisenmenger症候群
・11 Fontan術後
■第9章 心筋疾患
・1 心筋症の分類
・2 肥大型心筋症 (Go!Web)
・3 拡張型心筋症(DCM) (Go!Web)
・4 拘束型心筋症
・5 不整脈源性右室心筋症(ARVC)
・6 特定心筋症
・7 心アミロイドーシス
・8 心サルコイドーシス
・9 心Fabry病
・10 カテコラミン心筋症 (Go!Web)
・11 心筋炎
■第10章 心膜疾患 心臓腫瘍
・1 急性心膜炎
・2 収縮性心膜炎
・3 心タンポナーデ (Go!Web)
・4 粘液腫
■第11章 血管疾患
・1 大動脈瘤
・2 大動脈解離
・3 大動脈炎症候群(高安病)
・4 閉塞性動脈硬化症(ASO)
・5 Buerger病
・6 急性動脈閉塞症
・7 静脈瘤
・8 深部静脈血栓症(DVT)
■第12章 血圧異常
・1 高血圧症総論
・2 本態性高血圧症
・3 二次性高血圧症
・4 低血圧
・5 メタボリックシンドローム
■第13章 肺循環異常
・1 肺高血圧総論
・2 特発性/家族性肺動脈性肺高血圧症
・3 他疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症
・4 肺疾患などに伴う肺高血圧症
・5 急性肺血栓塞栓症
・6 慢性肺血栓塞栓症
・索 引
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書籍情報
- ISBN:9784840440721
- ページ数:436頁
- 書籍発行日:2012年6月
- 電子版発売日:2012年12月8日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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